阿弥陀岳南稜 |
目的 冬のバリエーション入門及び冬山の諸技術の取得
期日 2002年3月1日(金)〜2002年3月3日(日)
メンバー
※人数が多い為、下記の2チームに編成。2日目はコースも別々とする。
Aチーム(尾根、王道コース) T嶋、K山、T垣、M山、K藪
Bチーム(ラッセル&藪漕ぎ苦行コース) N田、U田、Y形、N川は
日程 天候 行動状況
3月1日(金) 晴れ 京都駅(車2台) 諏訪南IC 舟山十字路(泊)
22:00 2:30 2:55
3月2日(土) 快晴 Aチーム 舟山十字路 広河原沢 立場岳尾根2100m 立場岳青ナギ(泊)
7:30出発 7:40 11:50 14:15→16:30(講習)→21:00(就寝)
Bチーム 舟山十字路 広河原沢 本谷、左俣出合 左俣 本谷、左俣出合 本谷
8:00出発 12:00
立場岳尾根取付 立場岳コル 立場岳青ナギ(泊)
12:30 15:50 16:15→21:00(就寝)
3月3日(日) 快晴 立場岳青ナギ(泊) P1-P2コル 阿弥陀岳山頂 御小屋尾根 不動清水
7:20出発 8:05 10:30 11:15 12:55
舟山十字路 京都駅
13:45 21:30 ※Bチームは同ルートで30分遅で舟山十字路まで行動した。
装備
テント(アライジャンボ)、テント(エスパース)、ペグ10セット、ツェルト3、レシーバ3、ゾンデ棒7、ビ-コン7、テントマット、ガスヘッド3、ガス(大2小3)、コッヘルセット、スッコプ2、テルモス3、ラジオ1、ベニヤ板、雪用ゴミ袋2、医療セット、たわし2、おたま1、ローペ、ランタン、マントル、ロープ3(8?/50m)
個人:冬山装備、登攀具
食料 キムチ鍋、うどん、お粥、梅干、昆布、ミリン干、大豆、プリン
個人:行動食2、非常食1
概算費用 ¥9.475 円
報告
京都駅に22時集合し諏訪南IC→舟山十字路に到着、アライジャンボに6名、各車に1名にて仮眠する。N田さんとは、翌朝の朝食後に合流した。そして、共同装備を振分け出発となる。
先ずは、Aチーム(尾根、王道コース)から用意が出来たので出発した。T嶋LよりK山氏と私で読図しながらテント設営地まで行くようにと指示があった。K山氏と相談しながら進むが広河原から取付くはずだった尾根を通り過ごしT嶋Lより「お〜い!」と呼び止められる。そこで、周りの地形等を全員で観察し尾根の取付きを発見、無事予定の尾根に取付く。尾根には獣が残したトレースはあるが、人が残したトレースは無い。1820のピークを越えコルを過ぎる迄は一番深い所で膝上くらい迄雪に埋まるラッセルとなる。その後はトレースが有りラッセルをしなくて済んだ。立場岳2370のピークまでポイント事に読図をするが、一度も正解する事がなかった。大体この辺りにいる程度なら分かるが等高線の一目盛りまでの細かな読図は難しかった。
そのころ、Bチーム(ラッセル&藪漕ぎ苦行コース)は広河原沢の本谷、左俣出会で本谷(右俣)を詰め立場岳の尾根に取付く予定だったが、沢の出会に予想以上に早く着いた為にまだ予定の沢の出合ではないと判断し左俣へと突き進む。沢はだんだんと細くなり遂にはゴルジュ帯に突入そして、冬の沢登を楽しむ。流石に道も険しくこれは、ルートを間違えた事に気が付いた。来た道を戻り本谷、左俣出合に戻るまでに2時間30分費やした。ルートを間違えた責任を感じたN田SLが以後テント設営地まで一人でラッセルをした。が!!尾根に取付いてからもひどい藪漕ぎを強いられる。しかもラッセルも思うようには進まず、苦し紛れのハイハイラッセルなる妙技がでたらしい。(ほふく前進)全身が雪に埋まりザックだけが平行移動する不気味なスタイルかつ効率も悪いので没となる。立場岳のコルに立つまで3時間50分この苦行状態が続いた。
Aチームは一足先にテント設営地に到着しテントを設営した。その後、色々なビレイ方法、ビーコンの練習、翌日の登攀の確認等をした。色々なビレイを練習する為、柔らかい雪の斜面をテントマットで滑り、スムーズにテントマットで滑れるまで雪を固めた。滑り落ちた時の加速度は爽快だった。ビレイされているので途中で強制的に止められるのが損した気分だった。ビーコンの練習では一番最後までビーコンを発見出来ない人は、居残り特訓があった。K藪氏は流石に探検部だけあってビーコンの発見が早い。居残り決定戦はT垣氏と私となったが私は辛うじて居残りを免れた。
Bチームがテント設営地の立場岳青ナギの樹林帯に到着したのは日暮れ時になってからの事でした。全員、疲れた様子もなく直ぐにBチームもテントを設営した。
そして、二日目のクライマックスの仁義無きキムチ鍋の戦いが幕を開ける。やはり、主力はT嶋L、N田SL,Y形氏、U田氏。このメンバーが一つの鍋に集まってしまった。どうやら鍋の蓋を取る所から駆引きがあるようだ。N田SLがしまった思わず蓋をとってしまったとの一声からスタートした、一瞬にして鍋は空になる。凄い食欲。全員、大人気ないと自分達を振返りつつも次の獲物しっかり狙っている。食欲と理性は別行動中のようで、どうやら理性はラッセルでもしているのだろう食欲には追いつかないみたいだ。食後のデザートのプリンにて無事終焉を迎えた。
翌朝、朝食を終えテントを撤収し核心の阿弥陀岳南稜へと向かう。またまた、Aチームが先行する形となる。P1,P2を過ぎP3はザイルを出した。先ずT嶋Lがリードし、その後はプルージックで登って行く私は最後に登るのでT嶋Lがビレイをしてくれた。P3は3ピッチで終わった。傾斜が緩かったので恐怖感は全くなく天候も良かったので景色がとても綺麗だった。これを見れただけでも来た価値があると思えた。続いてP4だが、どこがP4なのか分からず気づくと山頂に到着していた。私の気持ちとしてはもう一度、P3のようなザイルを出す所があって欲しかった。
全員が山頂に到着すると、写真の撮影会となった。山頂からは遠くの山々が良く見渡せた。
下山もAチームが先行する。御小屋尾根の下り初めは傾斜がきついが、徐々に傾斜が緩くなりだらだらとした長い下りにうんざりする頃、舟山十字路に到着した。御小屋尾根にはしっかりとトレースがあり、道標もありました。
個人的には、今回の山行はとても色々な講習を受ける事が出来たので得る物が大きかった。これだけでも満足だが、加えて天候も良く景色も最高でした。