沢上谷(沢登り)

メンバー CL 山形・SL 角谷・河原・竹村み・稲野
期日 2003年7月4日夜〜7月6日
山域 高原川支流沢上谷(飛騨)
山行形態 沢登り
地形図 旗鉾(2万5千分の一)
文責 稲野

行動時間

7月4日
pm10時30分京都発−途中終了点に自転車デポ-am3:00入渓点(泊)(雨のち晴れ)
7月5日
am7:15起床-9:20遡行開始―9:30五郎七郎滝支流分岐ー9:50五郎七郎の滝ー懸垂下降練習ー   11:10本流へ戻るー 11:30岩洞の滝支流分岐ー11:50岩洞の滝ー12:10本流へ戻るー12:25 スラブへつりー12:45蓑谷滝ー昼食ー13:30高巻き開始ー14:00そま道合流ー14:10下降開始 ー14:40滝上ー15:00二股ー滑り台ー15m滝上ー滝上ナメ床ー15:40遡行終了ー入渓点の戻り タープ、テント設営ーバーベキューーハーモニカの夕べー就寝(曇り時々晴れ、夜少し雨)
7月6日
7:00起床-朝食-出発-高原川流域の沢下見-平湯温泉-高山ラーメン-帰京(朝少し雨、曇り時々晴れ)

装備

沢装備一式、タープ、ストック(4本)、替え靴、着替え、ロープ2本(8mm*30m)、登攀具一式
シュラフ、シュラフカバー、エアマット、ツェルト、蚊取線香、コッフェル、行動食、のこぎり
ガスヘッド*2、ガスカートリッジ*2、レスキューセット、救急用品、ヘルメット、釣具、水中メガネ

食事

5日朝-各自、昼-そうめん、夜-バーベキュー
6日朝-お茶漬け、味噌汁、つけもの

行動概況

今回の山行は当初、台高の沢行きだったのだが、天気があまり良く無いことを予測し、飛騨の沢に切り替えた。乗鞍の沢だけに溶岩地質だった。
沢中1泊の予定だったが、沢自体が短く、終了してしまったため入渓点に戻り、テント&タープで泊する。
沢中1泊の装備を携えて、半ばボッカトレ。
途中2本の枝沢へ入り、登り直登、または巻き、下降は滝中懸垂下降、の練習。
スタイルの違う3つの大滝
ナメ滝のおもしろさ、きれいさ
トラックでも通れそうな道路状のナメが2キロも続く
突っ張り、へっついでの突破
微妙なバランスのトラバース
高巻き&ルンゼでの枝持ち下降
滑り台、釣り、焚火、バーベキュー、酒(甚五郎がうまい)
地質の研究、カエル、虫、鳥、独特の植生、めずらしい花など、沢のおもしろさは絶えない。

感想

私は、6月24日・25日に鈴鹿三滝川・一ノ谷で沢を初めて経験しました。見ること成すこと何もかも初めてで、楽しかった半分危険なスポーツだなと不安を感じたのが沢の第一印象でした。 このような気持ちと同じに1泊2日の沢に期待を膨らませながら7月4・5・6日を迎えました。当初は台高の沢を計画していましたが、天候により急遽奥飛騨の沢上谷へ行く事になりました。メンバーはリーダー山形さんをはじめ、河原さん、角谷さん、竹村みさんの計5人で出発しました。 4日:22時半に京都駅を出発、翌3時に入渓点に到着。  どんな沢なんかみんな期待を膨らませ、興奮の熱気でいっぱいのパジェロ号は進み、  真っ暗な峠の中、立ち入り禁止の表示に一度や二度不安を感じながらも無事入渓点 に到着しました。テントで3時間ほどの仮眠をとりました。 Zoo・Zoo・Zoo・・・。(みなさん爆睡でした)

5日:いざ出発!!

 沢上谷上部の林道から遡行開始。本谷からしばらくいくと、右岸から流れ込んでくる12mナメ滝あり!まずは最初に五郎七郎滝を見にその枝沢にはいりました。出合の滝を左側から登り、その後はナメ滝がとても綺麗で1歩1歩足を踏み入れていくと足と河がぶつかり噴水のような現象が水面上で起こりました。それが太陽の光でキラキラ光り、木々は黄緑色をしていて、そんな綺麗な中をウキウキしながらどんどん登っていきました。
 そして、ゆっくりと大きな岩に流れる、多段70mナメ状、五郎七郎滝に出会いました。普通の滝とは違い、のんびりゆっくりと流れるナメ滝はそこで時間を忘れボーーッとしたくなるような気分になりました。しばらく眺め、写真を撮り下降開始。
 下降は懸垂下降の練習をしました。一番の懸垂下降は90度に近いナメ滝の下降でした。待機している間は不安でドキドキしていましたがみんながスイスイ降りていくのを見ると、何故か“大丈夫!!という気持ちになり、降りた時にはやったぁ!!という満足感で一杯でした。この懸垂下降の状況を角谷さんが嬉しそうに写真を撮っているのがとても印象的でした。ここの枝沢から降りてくると既に11時でみんなビックリ!!
 2つ目の岩洞の滝に到着。
 30メートルほどもある滝で、雄大かつ自然の迫力に圧倒でした。滝の側を歩くと水しぶきがすごく、滝の裏側に回り景色を眺めると自分が水の中にいるような雰囲気でした。最後に、山形さんが滝ポーズをしてくれました。上から下までビショビショになりながらの笑顔とポーズは素敵でした。道中出会った、カエルに大興奮!!ツンツンとお尻をつついても反応を示さないカエル。その顔は「なんだよーー、邪魔するなようぉ!」と言ってるような表情でした。
 初のへつりを体験しました。みんな微妙なバランスでどんどんクリアをして行くのを見て、最初は右から巻こうかと思いましたが、やってみたいという気持ちになり挑戦しました。運よく落ちることはなかったものの、へつるというよりもいきおいでくり抜けた気がします。おーーっとっとっとっとっとっとっと、シュワッチ!!って感じです。またまた沢をすすみ、3つ目の蓑谷の滝に到着。
そこは先程の大滝とは違い、30メートルほどの岩づたいにほとんど水しぶきはなくゆっくりと静かに流れてました。ここでお昼タイム、にゅうめんを食べました。自然の中で食べるご飯は格別ですね。にゅうめんというよりも、煮込み過ぎてあんかけにゅうめん状態でしたが・・。空には虹の輪がかかり、本当に晴れで良かったと改めて思いました。
休憩を終え、この大滝の高巻きから再度スタート!!
登っても登っても滝の上には到着せず、水の大好きな私達はもくもくと登り、口数も減り、元気もなくなってきましたが、巻き終えたところがルンゼ状のナメになっていて、立木に捕まりながら、本流に戻りました。やっと本流に戻ってこれて私達の顔には笑顔が戻りました。何故か生き生きとした表情になっていたことが少し不思議な感じでした。最後の15mの滝を目指して、それこそトラックでも通れそうな広いナメ床を歩き始めました。本当にトラックが来たりして!!とかいいながら楽しく歩いていました。途中ナメ床の少し傾斜のあるところで、みんな男性達が子供に戻ったようにザックを降ろし、沢を走りだし滑り台をし始めました。それを見ていると、自分も負けじとしたくなり、みんなで大盛り上がりでした。
15mの滝を登り、その後もいばらくナメ床が続きます。2俣になってるところで林道が見え、今回の沢を無事終了することが出来ました。後は、自転車をデポしているところまで戻り、河原さんに車で迎えに来てもらいました。その間、河原さん以外はロープの結び方やビバークの仕方などを教えてもらいました。
車で入渓地点めで戻り、そこでタープの張り方、ロープを張って濡れたものを乾かしたり、流木を集めて焚火をしたりして楽しみました。この入渓地点はなんとおあつらえむきに、バーベキュー用の火床やイスが石で作ってあるではありませんか!感激!今夜は人もいずにそこは独占状態でした。
夜:バーベキュー。
  今夜の一番のメニューは、角谷さんが沢の後に釣ってくださった岩魚とステーキです。お肉の争奪戦、じゃんけん大会は大いに盛り上がり、勝ってご満悦の山形さん、カッパ大明神こと河原さんのこだわりの焚き火、高山ラーメンを賭けた一足早い線香花火、お酒を飲んでとても陽気な、はじけた角谷さんと飲みっぷりのいい竹村さん、みんなの幸せそうな顔で、笑いの耐えない夜を過ごしました。

6日:7時に起床。

夜寝る間際雨が降ってきたものの、朝にはあがっていてスガスガしい朝を迎えることが出来ました。
高原川沿いにはいくつもの支流があり、そのひとつずつを下見しながら、少し遠回りをして平湯温泉に入りサッパリして、高山ラーメンを食べました。ありがとうごいます。勝者の竹村さんと私はご馳走になりました。
 
その後、まだまだ沢を満喫したい気持ちでしたが、見なれた京都駅に戻ってきました。今回の沢は1回目(鈴鹿の一の谷)の沢とは違い、沢自体を楽しむことができましたし、次の沢での目標も見つけることができました。あっという間の2日間でした。ちょっぴり淋しい気持ちと、早く次の大自然に行きたい気持ちになりました。
山、最高!!

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