芦生(積雪期ハイキング)

メンバー CL山形、岡川、藤田
期日 2004年2月11日
山域 京都 芦生
山行形態 積雪期ハイキング
文責 山形

報告と所感

うーん、なんと言いましょうか、とにかく楽しかったですね。
岡川さんのリクエストにお答えして芦生の雪上ハイクを企画したのですが当日は天気にも恵まれこの上ない雪コンディションで望むことができました。
早朝、生杉まで車を走らせ、地蔵峠手前のゲートまで・・はたしてどこまで除雪されているか?・・という思いは、針畑ルネサンスを越えて、1キロも行かないうちに砕け散ってしまった。当たり前のように人家のすぐよこで除雪は終わっていた。仕方がないのでそこで準備する。僕は山スキーにシール、岡川さんはカットの入ったテレマーク、藤田さんはスノーシューと、3者違ういでたちだ。林道を歩くこと1時間20分やっとゲートのあるところに着いた。ここまでは雪はしまっていて、スキーやスノーシューはいらない。しかし、ゲートから上はいきなり新雪になる。スキーとスノーシューの力を発揮しつつ地蔵峠に到着。ここからが芦生の最大の魅力所。胸が高まる。

今日の予定は野田畑まで行ってイグルーを作り、ラーメンをたべる。しかし、ここから困難を強いられた。といっても、岡川さんはこういったのをしたかったらしいが・・・まず、芦生の森は一面雪は積もっているものの、一面湿地帯のようなそこの雪は水分を多分に含み、僕のシール登行ではシールに雪がくっつくくっつく、滑らんしスキーで進むにつれ、だんだんと身長が高くなってくる気分。一方、カットソールのテレマークを履いた岡川さんは快適らしく、ぐんぐん進む。スノーシューもなんの問題もない。うーむシール登行で羨ましく思う時があるとは・・さすが芦生・・

地蔵峠から野田畑までの森は沢がいたるところに流れている。その沢をスキーを脱いでは履き、脱いでは履き、徒渉する。雪は堅かったり柔らかかったり、いきなり腰くらいまで埋もったりもする。ルートファインディングが要とあっちゃこっちゃ行くうちにだんだん楽しくなってくる。岡川さんはこの山行を企画する前に、僕に「沢登りのような雪歩きがしたい」と言っていた。ようやくその理由がわかった。芦生はそういう場所だ。野田畑に到着、辺り一面雪野原だ。誰もいないその雪原を3人で3人じめ。でも腹ぺこの僕達はそこでとにかく飯にする。
風の弱い場所に雪でテーブルと椅子をつくる。恒例のビール回し飲み。岡川さん特製煮込みラーメンで盛り上がる。ボケらーとしているうちに時が過ぎて行く。少し寒くなってきたので、前日に松田さんに教えてもらったイグルーをつくることにする。しかし、雪は柔らかくとても形を整えられない。山形は諦めていたが、藤田さんは果敢に挑戦。なんと形はともあれ、それらしいものが半分ほどできあがってしまった。すばらしい・・・でも、少し「井戸」の様・・・
そこで、記念撮影。僕と岡川さんは、無言で「貞子のまね」をする。おそろしや〜〜〜。
誰もいないはずのそこにいきなり物音・・・ひとの奇声に聞こえる。まさか、本当に貞子が・・・と思っていたら、来るは来るは10人いや20人、いやもっといたかもしれない。いきなり下手の方から湧いたように人が増えて、僕達を取り囲むようにスキー講習会をはじめるではないか!!「なんもこんな場所でしかも人がいるところですることはないんじゃないか・・・」と思っている間に、奇声と歓声と罵声と共に彼等は消えてしまった。いったい今のはなんだったんだろう・・3人が恐ろしそうに目を合わせた。帰りは往路を引き返すつもりだったが、長治谷経由で林道を使って帰ることにした。ここでけっこう時間を食ってしまい、地蔵峠に着いた時は午後4時を回っていた。ここからはスキーは楽である。スノーシューの藤田さんはスキーをほぼ同じ速度で小走りでがんばってもらい、車まで到着。日が沈んでいた。楽しく面白くゆったりと、とても充実した山行だった。車で着替えている最中、なんともいえない充実感に浸っていた。テレマーク久々の岡川さん、初めての雪山を経験された藤田さんも満足気だった。芦生はこういったなんとも言えない魅力のあるところである。雪のあるうちに、またもう一度行ってみたい。


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