京都雪稜クラブ - 若さ溢れるオールラウンドな活動 −京都岳連加入−
メンバー | iku、M、T、H |
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期日 | 2004年4月29日〜5月3日(木〜月) |
山域 | 奥秩父 小川山・金峰山 |
山行形態 | フリークライミング・ピークハント |
文責 | iku |
4月29日 6:00自宅出発→1:00頃廻り目平着テント設営→スラブ状岩壁
4月30日 リバーサイド
5月1日 金峰山(ピークハント)iku/M
5月2日 親指岩・八幡沢左岸スラブ
5月3日 リバーサイド
5月4日 廻り目平8:00出発→帰宅2:00
今回で6回目の小川山となった。このGWの時期は2000年と2回目である。このときも家族で行った。もう4年が過ぎるのだなぁーと思うとほんとうに早い。その間の成果を問われれば、たいしたことも無いような気がする。しかし遅々たる進歩ながら確実な成長はあるとは思う。それは2000年小川山では全てTRでしか登れていない。最近は、自信がないルートは危ないのでTRをさせて貰うが、おおかたはリードでのクライミングを心掛けている。
初日は、アップということで昨年夏に行ったスラブ状岩壁に行くことになった。昨年もとりつきに至るまでに迷ってしまったのに、また今回も迷ってしまった。季節が違うと風景が違う。今回は林道に金属のプレートが敷かれていて、そこの枯れた沢筋を右からはいるということを記憶してきた。今度は間違えないだろう。
ここは簡単なルートが主のスラブでアップにはもってこいだ。昨年の夏も登っているので、復習のようなものだ。
かわいい女は昨年RP済み、ウルトラセブンとSong of PineはFL。高い窓は左トラバースでワンテン。1回落ちると度胸が据わる。穴があったら出たいは1ピン目が遠くて恐いと思いTRにしたが後悔。すぐに逃げ腰になるのは私の弱点。
TさんとHさんが狙っているルートがあるためリバーサイドへ。
最初に取り付いたブラックシープは2度目のRPだったがかなり今回は余裕が持てた。マダムバタフライはまたまたランナウト恐さにTRをしてしまう。TRでも核心でテンション。ムーブがわかりにくい。ランデブーはTRながらこの日はテンションだらけ。ムーブも解決できず。ハチャメチャで何とか上まで。
Mと金峰山へ。TとHはセレクションへ
6回目の小川山にして、やっと金峰山に登れた。廻り目平の樹木は白樺が多いがまだ新緑には早い。登山道の途中から群生していたシャクナゲの木にまだ蕾も無い。山登りとしては少し寂しい季節だと思う。
朝7時40分出発。少し行くと象徴的な五丈石が尾根筋に飛び出して小さく見える。目的地はこの目印ですぐに分かる。前に続く尾根筋が林道の終点から取り付く登山道であるのは一目瞭然。沢沿いの林道歩きが約1時間。右手に砂防提がある。そこに車が一台泊まっている。廻り目平の奥から通行止めになっている。あとで小屋の人の車だというのが分かった。そのまま奥に進むと、やっと「金峰山登山口」頂上2時間30分の道標がある。
ここから登山道になる。30分ほどで最後の水場と書かれた案内があり水が汲める。登るにつれて雪が登山道にも残っている。最初は端の無いところを選んで登っていたが、そうはいかなくなってきた。所々凍っていて、うっかり乗っかってしまうと滑る。シャクナゲの群生もあり、もう少し時期をずらすと綺麗だろうなぁー、と思う。最後は急登を登ると金峰小屋に着く。そこからは、なだらかなお椀を伏せたような形の山が左に見えその上が頂上だ。大きな石がごろごろ転がっている上を登っていくと20分ほどで頂上だ。
晴天の頂上からの眺めは素晴らしい。遠くには八ヶ岳、鳳凰三山が雪を被って見える。瑞牆山のごつごつとした山肌もよく見える。下の方には廻り目平と周辺の岩場も美しく見える。
お湯を沸かして、カップラーメンを食べる。とても美味しい。1時間半以上いたことになるが、いつもながら頂上でのパノラマを見ていたら時の経つのを忘れてしまう。出来ることなら、ずっといたいと思う。
シンボルの五丈石はとても大きい。前に鳥居がある。記念写真を撮って、下りることにする。帰りは特に滑りやすくとくに要注意だ。以外と早く着いた。
やっと登ることが出来た金峰山はとてもいい山だと思うが、わざわざここだけ登りにも来ないだろう。小川山でクライミングのついでにと思いながらなかなか登る機会が無かったのが、今回登れて本当に良かったと思う。
Mは帰り、Tはレスト。私とHは親指岩と八幡沢左岸スラブでクライミング。
この日は最高の人出だった。前のこの時期はもっと空いていたような…。今回の目標の一つ、小川山レイバックに私はHさんと行くことになった。それは雪稜に入った頃、一歩も上がれなかった悲しいルートで、いつかは屈辱を晴らさねばと考えていた。Hさんに先に行って貰って、1回目はTRで様子を見て、次ぎにリードをと目論んでいた。
しかし、悲しいことに一番に着いたのは良かったが、後続に次から次へと人が来る。これでは1回のぼれればいいほうだ、と思ってしまう。ビレー中はまだリードをしようか迷っていたが、オールNP経験がないので自信が持てずプロテクションを外しながら、TRにさせて貰った。
登り始めると、レイバックとステミングで結構上手く登れる。しかしテラスから上で被り気味を直上しようとして失敗。右のフェイスの壁を使えば立派なスタンスが取れ楽である。テンションをかけてから気が付いた。
本心は、もう一度登りたかったが、下で列をなしている人たちを見たら諦めざるを得ない。
八幡沢左岸スラブに移動した。ここは、スクールの講習会をやっていてどのルートもTRが張られていた。雑談をしながら、待つことにした。ここは2年前に来たときに1度TRで登っている5.10aにしてはかなり難しいブラック&ホワイトと細かいスラブのジャーマンスプレックス5.10bがあり、今回は登れるのではとかすかな期待があった。結果、考えは甘かった。
ブラック&ホワイトを講習の人の間に割って入らせてもらった。「TRを使ってください」といわれるのを丁重にお断りして、リードで取り付く。下部が左から行くのは何かが違うと想いながら、落ちてしまう。何回試しても落ちる。恥ずかしながら、TRのザイルをお借りすることにして取り付く。下部は上手くいったが、上部のスラブでテンションが掛かる。左足に立ち込むのが核心なのだが、バランスが取れない。右足を5センチほどあげてみて解決した。すると、スクールの先生が次ぎにお手本を見せてくれた(スクールの人に)。下部は右から登った。それでやっと自分の間違いに気が付いた。久しぶりに取り付くと全く忘れてしまっているものだ。
Hが肩を痛めたのでこれで中止してテン場に戻り、この日は午後からはくつろぐことにした。
1日の金峰山の帰り、京都山岳会のOさんの車に似たのがあるのに気が付いた。Oさんたちはこの連休は鳳来に行くと言っていたのでまさかと思っていた。この日Tさんと車を見に行って確信が持てた。テントに名前が書いてあるのではと捜していると、会の名前の書いてあるエスパースを見つけた。やはりそうだった。夕食の用意をしているところに、Oさんたちがクライミングの帰りに立ち寄ってくれた。夜に訪問してひとしきり楽しく過ごさせて戴いた。
TとHが狙っているルートがあるので、再びリバーサイドへ。
この日は一本目、アウトオブバランスをRP (昨年も登ったような?)そしてランデブーへ。TさんがRPした。私はTRで2回登り、ムーブだけはやっと繋がった。次回はリードで挑戦しなくては…。
Oさんたちも加わって賑やかになる。上部は最初に1組み取り付いていただけで、後は幸運にも私たちの貸し切りとなる。京都山岳会のみなさんはとても上手い。素晴らしい登りで次々とクリア。お陰で和気藹々と楽しくクライミングをさせていただいた。
Oさんたちは夕方帰られる。私たちは泊まる予定なのでゆっくり出来、マラ岩に移動する。ここには昨年にTRでトライしていて是非登りたい、レギュラー5.10b/cがある。しかしすでに掌はヒリヒリしていて足も重い。私は今回諦めて、先にテン場に帰り風呂に入り、夕食の準備に掛かっていた。暗くならないうちに二人とも帰ってきた。やはりTさんも手が痛く辛かったらしい。
明け方から雨がテントを打つ音がしてきた。小雨なのだが撤収を決めた。帰るころにはかなり降ってきた。帰路に就く。朝8時頃と出発が早かったせいか、高速も全く混まず2時頃には家に帰れた。
今回も総合的には、なかなか伸び悩んでいると自分でも思ってしまうが、フリークライミング自体が簡単なものではない。私の場合は、継続していること自体に意義があると思ってこれからもやっていきたいと思う。
結果としては5日間レストもしないで行動したが、これは私の体力ではかなりきつかった。3日のリバーサイドからマラ岩に行く登りで足を上げるのも辛く感じるほど疲れていた。帰ってからも、しばらく足が浮腫み疲れがなかなが抜けなかった。だんだん無理がきかなくなっていくなぁー、と実感する。
何回行っても小川山は手強いし、登れないルートばかり。食い散らかした状態だが、フリーとはそもそもそういうものなのだろう。
また、行かねばならない…