耳川うつろ谷 (沢登り)
メンバー |
CL山形、SL河原、秦谷、堀内 |
期日 |
2004年8月22日 |
山域 |
若狭 耳川 |
ルート |
入渓点〜耳川うつろ谷〜赤坂山〜入渓点 |
山行形態 |
沢登り |
コースタイム
- 8月22日(日)天気・・・曇り時々晴れ
- 京都出発6:00〜折戸谷うつろ谷出合(標高320m) 9:10〜F3 3段6×12m (標高450m) 9:40-45〜
釜につかる (標高560m) 10:00〜05
二俣 (標高580m) 10:15
F15 8m (標高635m) 10:25-45
シャワー直登 左岸ザイル使用
熊に遭遇(標高660m) 10:55
奧の二俣(標高665m) 11:00-12:00
昼食休憩
県境稜線(標高810m) 12:20
地形図814(標高点北50m)地点
登山道 (標高795m) 12:25
地形図814(標高点北東200m)
赤坂山 12:45~13:30
休憩 沢装備解除
粟柄越 13:35
駐車地(うつろ谷出合) 14:20
山形の所感
水曜日に急に思いついたように、沢に行きたくなった。
ML,MTGで募集したところ3名の強者が集まった。
場所は、あまり考えている時間がないことと、天気の具合を見てかねてから一度行ってみたかった「うつろ谷」に決定。
秦ちゃんは前日東京往復した身であるが、その疲れなどみじんも感じさせなかった。さすがは金剛秦谷。
沢は15ほど出て来る滝、ほとんどすべてが直登可能。
ただ、岩がもろく浮いている所が多い。その滝のみ巻く。
滝をこれほど快適に登れる谷も近場ではめずらしい。
河原氏は来年の沢講習の場所の候補とするらしい。
F15では流芯突破のシャワークライミングができた。
嬉しい。2mほど上に古びた残置ハーケンが1本あるのみ。
あとランニングはとれそうにない。
気合いで前進!ゴーグルをつけていても、ほとんど前も後ろも見えない。まったく手探り足探り状態。
水勢が強く鼻や耳に水が入ってくる。
登っている時のイメージは、冬山のホワイトアウトのよう・・
落ちたらやばいのだが、高度がわからないから恐怖感がない。
シャワーホワイトアウトといったところか・・
「ッシャー!」とか「フォウ!」とか訳の分からないことを言いながら突破した。
登り終えた所の立ち木にセットして後続をビレイ。
のこり3名は水際に逃げるではないか・・
少しおもしろくない・・みんな水芯を行って欲しかった。
その後、二股にて今年初めて、熊と遭遇。
体調1.5mくらいの子熊だった。
我々に気づいたか、山手に逃げて行った。
そうめんを食べる。休憩ほぼ1時間。
ツメ部は堀内氏の絶妙のルート取りで薮漕ぎはまったくなく登山通にでた。
赤坂山にてビールで乾杯。
下山は粟柄越という歴史のある尾根道、1時間かからなかった。
敦賀のお風呂に入り、夕食も敦賀の美味しい魚を食べようとしたが時間が早く店が開いていなかった。
しかたなく朽木でお好み焼きをたべて帰った。
満腹、満腹。
帰り道は、大雨だった。
15ほど滝が出て来る
滝をこれほど快適に登れる谷も近場ではめずらしい
F15では流芯突破のシャワークライミング
薮漕ぎはまったくなく登山通にでた
△上に戻る
秦谷の所感
今回訪ねた若狭の「耳川うつろ谷」はガイドブックにも紹介されていて気になる沢でした。
出発の前夜に地形図を見ていても水線が記されておらずどのような沢なのだろう?と疑問だったのですが、噂に違わず短くも沢を楽しめる要素の詰まった快適な沢でした。
今回初めて足跡を記した若狭の谷は、今まで気づかなかっただけで魅力が詰まっていることがわかりました。
思いつくままに、気に入った要素を列挙してみます。
- 入渓点(=下山口)のすぐそばまで車で入れる。
奥ノ深谷エリアの林道にゲートがかかって1時間の林道歩きを軒並み強いられるようになった今、これは大きい。
- 水量はそこそこで、滝は直登できるものが多い。
絶望的な水量や高度差を誇る滝は殆どなく、「もしかしたら登れるんじゃないか」と思わせる滝が続く。しかも美しい。ホールドが少しぬめっているが足場も豊富で大きな問題にはならない。ただ、ことのほかカエルが多くカエルホールド(岩に同化しているカエルに気づかず、がしっと掴んで初めてことに気づく)にはご注意を。もちろん、ナメ滝も随所にあって飽きさせない。
- 巻き道が豊富だが、ザイルを使って登る練習もできる。
すべての滝には巻き道がついている。物足りなければ、ザイルを出してシャワークライムを試みることもできる。(今回の核心・後半のF15のシャワーを秦谷は一度挑戦したが、10秒と持たず水線の右に逃げた。水中眼鏡を装着して気合で直登した山形さんすごい!)
- 読図の練習もできる。
遡行を終えた地点は、やや広い尾根上の平原。いかに藪を漕がずに縦走路に出ればいいか、読図力の見せ所。何のためらいもなく登山路を最短距離で見つけた堀内さんに脱帽。
- 最後はピークに突き上げる。
遡行を終えて、最後は少しだけ縦走路を歩いて赤坂山山頂に。湖北を眺めて大休止。ここは気持ちよく麦酒かお菓子しかない。(河原さんに山スキーで連れてきていただいたことを思い出した。赤坂山はスキーで来るところではなく、沢で来るべきところだとしみじみ感じた)
- 下り道は歩きやすく
登山口までは約400mの標高差の下り。等高線が比較的詰まっているが昔から旅人に使われてきた由緒ある「粟柄越」は登山者にもやさしい、つづら折れの続くきわめて歩きやすい道だった。
泣き所をいえば
- 日帰りなら、心持ち京都を出る時間を比良よりも少し早めなければならない。
- 滑り台があるけれど、泳げるほど深くない。(浅い)
ことくらいでしょうか。
暑い時期などに楽しめる沢として、ちょくちょく訪ねたいところです。
△上に戻る