京都雪稜クラブ - 若さ溢れるオールラウンドな活動 −京都岳連加入−
メンバー | タカハシ, カクタニ, ヤマグチ, オカガワ, イナノ, ニシムラ |
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期日 | 2005年4月1日夜〜4月3日 |
地域・山域 | 長野県 八ヶ岳 |
山行形態 | 積雪期アルパインクライミング |
文責 | タカハシ |
(1) 4月2日正午 行者小屋でテントを設営した後、阿弥陀岳北稜登攀に向った。計画では翌日の朝登攀する予定であったが、翌日の天候が怪しいことが予想されたため、体力的にはややきついが今日一気に上り詰めることにしたものである。
中岳沢を上っていき、樹林の密度が小さくなったあたりで、北稜支尾根に取り付く。支尾根稜線からはラッセルとなった。暫くするとトレース跡が出て来た。どうやら我々は本来の取り付き点よりも手前で支尾根にのぼってしまったようである。ニシムラ・ヤマグチの両君は元気よく先頭をラッセルしながら進んでくれた。
支尾根稜線を進むと程なくしてジャンクション・ピークに到達。さらに先に進んで雪壁の手前でハーネスとアイゼンを装着する。(反省点:この地点は傾斜がややきつく、アイゼンとハーネスの装着のポイントとしては良くは無かった。もっと手前の平坦に近い場所で装着してもよかった。)
それから急な雪壁を潅木を縫いながら登攀する。暫くすると潅木がなくなり、やや緊張するが、全員無事に特に遅れることもなく上りきる。
上りきった部分が阿弥陀岳北稜の取り付き点である。
(2) ここで、3人一組の2パーティに分かれてザイルを組み、登攀を開始した。私は前回上っているので特に難しい印象を受けなかったが、他のメンバーも同様だったと思う。全員順調に登っていた。ただ、終了点=2ピッチ目の開始支点が50mザイルぎりぎりの地点に設定されていたためか、両パーティのリード(カクタニ・オカガワ)は共に、「残り10m」のコールの後、ルート途上でピッチを切り、岩角を支点としてフォロワーをビレイした。2ピッチ目も両パーティとも順調に登攀を行う。リッジを越えたところで、リードはアックスで適確にセルフビレイを取り、肩がらみでフォロワーのビレイを行った。その後は雪稜をそのまま阿弥陀岳頂上まで登っていくだけである。取付き点での登攀開始から約2時間から2時間30分で頂上に到達。極めて順調なのぼりであったことが所要時間からも分かる。
(3) 天候は曇り気味ながら安定しており、強風に煽られることなく登攀できたのは幸いであった。また、周囲の景色も美しく、丁度岩稜と雪稜のバランスが取れて非常に美しい八ヶ岳(私は今まで見た八ヶ岳の中で一番美しいと思った)であった。リッジ上を乗越す岡川さんの姿がまるで「チャレンジアルパインクライミング」のグラビア写真のように綺麗に見えたのは私だけだったろうか。
積雪の量は、一昨年登攀したときよりも少なかったと思う。が、雪稜登攀としては今回位の方が楽しいと感じた。
(4) 頂上からの下降は慎重に進めた。前回は雪質が比較的柔らかく下りも踵でキックステップをしっかり踏んですばやく下降することができたが、今回は先に述べたように雪量が少なく、また、雪質も固かったためキックステップが上手く踏めず、また、やや危険と感じられたのでトレースを辿るか、バックステップで下降した。カクタニ・ニシムラの両名は非常にスムーズに下降していたように思う。中岳コルから中岳沢の下降は問題なく、多くは尻セードで楽しくスムーズに下降できた。
(5) 反省点:
[1] (1)でも触れたとおり、アイゼン・ハーネスの装着ポイントは、もう少し手前の平坦に近い場所の方が良かった。
[2] アイゼンのビスが脱落・故障した場合に備えて、できればバックアップのビス、ねじ回し、ワイヤー等を持参しておいた方がよい。
講習会のリーダー役としては甚だ不十分な役回りしか演じられず、参加したみなさんのご期待に応えられたかどうか、自分としては疑問に思っています。ともかく阿弥陀岳北稜を自分たちの力で登ったということで、メンバーの皆さんに聊かでも自信と実力がつけば、それでよかったかと思います。2日目(4月3日)は赤岳主稜という声もあるなか、そのまま下山ということを選択し、その日することについては私自信全く No Idea であったにも関わらず、ヤマグチ君の発案でビーコン探索訓練その他をすることができました。遊びの要素も取り混ぜて非常に有意義なものになったと思います。参加メンバーの自主性と意欲に支えられた講習会でした。
冬季登攀講習会に参加しました。
烏帽子北稜の岩場をリードさせて頂きました。
先行者もなく、氷付いた雪をピッケルで小突いて、岩のホールドを探したりする行為は、初めてだったのでちょっと面白かったです。
今シーズンは、アイゼントレやアイスクライミング、フリークライミングをしていたので、それらが生かされているのが、何より嬉しかったです。
そして、冬季登攀はどこか沢登りに似ていると思いました。
いやー、おもしろい。おもしろい。
また、行きたい。
そう、思える講習会でした。
行程に余裕があったので、雪崩講習会も開いていただきました。
こちらも大変勉強になりました。
更なる高みへステップしたい今日この頃。
とにかく、ありがとうございました。
日曜は天気が悪そうだったので、リーダーと相談し、土曜に全員で阿弥陀北稜を登りきることになった。
登攀を開始する頃にはガスがかかり展望はイマイチだったが、2年ぶりに見上げた第一岩峰は、易しい印象で、快適なクライミングが期待できそうだった。
高度感を楽しみながら登ろうとパーティーに声をかけ岩に取り付いた。
ビレイヤーのI氏とは何度もザイルを結んでいたので、安心して登ることができた。
姿の見えないコールにも彼女は正確に応えてくれ、太陽が稜線を越してしまってからも、待ちぼうけに文句一つ言わず付き合ってくれた。
セカンドのN氏はクライミングの経験が浅いとのことだったが、身軽に岩稜を乗り越えた。
ザイルが無くても、慎重に登れば抜けられないルートではないかもしれないが(もちろん、非常にリスクの高い選択である)、ザイルがあるから、景色を楽しんだり、岩や雪の感触を味わいながら登ることができる。
パーティーでひとつのルートを抜ける楽しさを存分に味わった。
日曜の朝は泊地のあたりでははっきりしない空模様だったが、阿弥陀も赤岳も、ガスがかかって見えなかった。
2時間ほどY氏のビーコン講習を受け(ビーコン探しでは、O川は最下位の12分でした…)、早めに、しかし充実した気持ちで下山した。
駐車場で、アイスバイルを美濃戸山荘に忘れてきたことに気がついた。
冬を一緒に遊び倒したかわいい我が右腕の「そりゃあないよお。」という声が聞こえた気がした。
冬の登攀の入門ルートとして有名な阿弥陀北稜に前から行きたくて、そのチャンスに参加した。結果からいうととても楽しかったし、充実した濃い山行であり、アルパインについてまた考えさせられる山行だった。
4.1 京都駅22時半集合
オカガワ号とタカハシ号でAとBにわかれ出発。
諏訪インターで2時間ほど仮眠。
4.2 4時半起床。美濃戸口へ向かう
行者小屋に到着し、テントを設営し、昼過ぎに土曜のほうが天気がいいということから阿弥陀北稜へ出発。
何故か身体が緊張した。どんな岩、雪稜なんだろうと思いながら出発した。取り付きまでは急な斜面を登っていくものの、特に怖いというのはなかったが、足は緊張していたように思う。行者小屋から1時間から2時間弱で取り付きに到着した。
そこには正面から見ると、大きな少しかぶった感じの岩があった。わーこれを登っていくんだーと思うと、「登れるかなぁ」という不安と「取り付いてみたい」という興奮の気持ちだった。
パーティはA・Bチームに分かれて3人のパーティで登った。AチームはK谷さんがリード、BチームはO川さんがリード。
1ピッチ目 14時半頃
岩の左側から取り付く。ほんの少しかぶったように感じる、身体を岩から離したほうが、足がおきやすかった。手袋をしていると若干持ちにくかったが、左手で持ちやすい形の岩がある。また、右手も下のほうに持ちやすい隙間があった。足は右足の前爪がおきやすい二つ穴があった。(O川さんが登ってる時に見ていて、ナイススタンスと思った。私も真似して登ってみようと思った。)そこにかけて登ると、とても登り易かった。ここが核心と聞いていた。
私はこの最初の取り付きよりも、そこを登ったあとの2ピン目から3ピン目までのほうが手がなく、緊張したし、少し怖かった。
3ピン目からO川さんがビレーしているとこまでは快適だった。
1ピッチ目の終了点はザイル50メートルぎりぎりの所にある。今回は残りのザイルの長さがうまくO川さんに伝えることが出来なかったので、途中の岩を支点にして、ビレーをしてくれた。
2ピッチ目
見た目は手や足の置き場がたくさんあるように見えた。とても快適で周りの景色とか雪、岩を楽しみながら登ることが出来た。岩場を抜けると、そこはナイフリッジなっていて、開放的だが、足元は緊張した。
バランスに気をつけながら歩き、終了点に到着。
3ピッチ目
アンザイレンで阿弥陀の頂上までいった。
登りきったときは、満足感・充実感でいっぱいだった。このルートの岩・雪・景色を楽しむことができた。
3人で息をあわし、このルートを成功させることが出来たのでよかった。
コミュニケーションは最初のザイルの残りの長さの連絡不十分以外、うまくいったと思う。
このルートが成功につながることでもあるし、当たり前のことだけど、リードもフォローも重要ということをより感じた。リードがルートを抜けなければ先には進めないけど、フォローもザイルがつながってるからぬけられるというのではなく、自力でぬけられる力が必要であり、お互い力があるからそのルート成功させることが出来ると感じた。ザイルがつながっているからこそ、一人の力だけではなく、二人三人の力が必要となり、一人では味わえないものを感じることが出来ると思った。
4.3 土曜の夜から少し雪が降り、朝は山の上はガスがかかっていた。
朝ご飯をゆっくり食べたあと、ビーコン講習を受けた。
Y口君に教えていただき、一人ずつ交代でビーコン探しをした。山スキーとかで身には付けていたが、実際使ったことがなかった。とても勉強になった。毎年冬の初めにこの講習を行ったほうがいいと思った。とても重要だし、必要だと思った。
下山。11時過ぎ行者小屋出発。
今シーズンは八ヶ岳にけっこう通った。来シーズンまで来ないかな?!
初めての八ヶ岳は岩と雪のモノトーンが美しかった。初めての登攀はつたなくも楽しかった。初めての高橋さんはオヤジギャグがいかがなものかと思った、ウソ、おもしろかったです。あと、ビーコン練で時間かかって冷や汗かいてたのは内緒です。
ステップアップの第一歩としては最高の山行だったと思います。指導してくれたリーダーとメンバーの皆さんに感謝します。
八ヶ岳に登攀に行くのは初めてでした(というか登攀自体がほとんど)。八ヶ岳というと雪訓に行くところだというイメージがあって(事実、今までそうだったので)なかなかそういう気分で行くと同じ場所でも感じが違って新鮮だった。今までただ景色の一部に過ぎなかった岩や滝が登る対象と見えてくるとなかなか楽しいものでした。週末は後半天気が崩れることが予想されていたので1日で行者小屋への移動とメインの阿弥陀岳北稜登攀が行われることとなった。美濃戸口から行者小屋には昼前に到着し、昼くらいから阿弥陀北稜へと出発した。天気が良くて眺めのいいルートで、白い八ヶ岳の峰々がきれいに見えて気持ちよく、快適だった。ジャンクションピーク手前でアイゼン装着というところで大変なことに気が付いた、片方のアイゼンのネジが無いのだ。致命的な場所でなかったので幸運といえるだろうが、ここで撤退かとかなりへこんだ。たまたまイナノさんが行者小屋付近で拾っていたネジがあったのでそれを頂き、カクタニさんの工具を借りて事無きを得たが、補修用具の携帯の必要性と事前の点検の必要性を強く感じた。そんなこんなで岩陵の取付きにでた。いよいよ登攀開始だ。ルートは思っていたほどにはやさしくもなく、ザイルが引っかかったりしながらも登り切った。しかし、それよりも自分が登攀のシステムを全然分かっていなかったことが我ながら驚きだった。やっぱりザイルに慣れないと、そして練習しないと駄目だなー思いました。オカガワさん、イナノさんにはご迷惑をおかけしました。腹をすかせて夕方にテントにたどり着いた。Hrsさんのにくしちゅーはこれぞにくしちゅーというような気合の入ったものでお腹いっぱいになり幸せでした(さらに朝食とデザートも美味しかったです)。次の日は突発的に山口さんの、ビーコン、ゾンデ講習がありました。この前初めてビーコンを使ったときにビーコンってほんとに使えるのか?と不安感をもっていたのでしっかり使えてよかったです。楽しいメンバーに恵まれ良い山行でした。そしてしっかり雪山、登攀講習できて良かったです。勉強になりました。有り難うございました。