京都雪稜クラブ - 若さ溢れるオールラウンドな活動 −京都岳連加入−
メンバー | CL スズキ・SL カクタニ・カタヤマ |
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期日 | 2005年4月28日夜〜5月1日 |
地域・山域 | 富山県 剱岳 | 山行形態 | 残雪期登山 | 文責 | スズキ |
4/29晩:豚汁+福神漬+ご飯
4/30朝:シャケ雑炊+漬け物+みそ汁
4/30晩:豚生姜焼き丼+みそ汁
5/1朝:ちりめんじゃこ雑炊+漬け物+みそ汁
アイゼン・ピッケル・メット・ハーネス(以上各自)、50mロープx2本・スリング・ハーケン・アイスハンマー・スノーバーx1本
食料+交通費 10300円/一人
自分の思いつきで企画を通してしまい、合宿の前半と後半のバランスが取れなくなったかもしれず、反省は残るが、条例の適用される剱岳に登るために、わがままを通させて頂くことになりました。入山20日前に届出を出す必要があるため、いつもの雪稜的な、直前での柔軟な対応が出来ないため、剱周辺を組み込む場合、それ以外のプランも同時進行でかなり早めに詳細を決める必要があると感じました。
初日は雨が強く降ったりやんだりで、何も見えずひたすら登るだけ。憂鬱な登りだったが、雪面が程よく固まっており、暑くもなく寒くもなく、登ることだけに集中出来た。テントは小屋の周りで適当な場所に張って下さいとのこと。ほかテント泊は2パーティのみ。小屋番の人からお茶を頂いた。テントに戻り、4人前の食料を3人で頂きました。
明るいうちから就寝。寝る頃には雨が止んできたが、一晩中風は吹いていた。
登頂日。要らない物をテントに置いて、軽い荷物で出発。夜の間に雪が堅くなり、アイゼンが良くきく。
基本的に滑ってはいけない斜面が続くが、傾斜はほどほどで、絶好の天気のなか快調に高度を稼いでいく。2600m峰手前の雪壁と小ピークを巻くトラバースと2800m付近の雪壁で3回ほどロープを出す。雪壁ではハイマツが支点になった。天気も良く時間の余裕もあり、快適な尾根登りが続く。
獅子頭と思われるところは岩峰の頭を懸垂で通過。最後の核心である主稜線手前の岩稜帯は、いざとりついてみると夏用の鎖がほとんど出ており、緊張しつつもロープを出すことなく通過できてしまった。岩場が終わるとそこはもう主稜線で、大勢の人達が頂上直前の噛み締めるようなあの足取りで進んでいた。
剱岳本峰頂上着。祠はほとんど、埋まっていた。
情けないことに、せっかく持って上がった数本のお花をテントに置き忘れて来たため、数本のお線香だけを祠前に立て、合掌。
しばらくぼんやりしてから、気を引き締め直して、下山を開始した。
岩稜帯は、登りで通った鎖場に入る手前で、左側にハーケンの懸垂支点があったので、そこからガレルンゼを50mダブルの懸垂1ピッチで取り付きに降りることが出来た。あとは獅子頭への乗越しと50m一杯の雪壁の下りでロープを出したのみで、腐った雪をどぼどぼと下り続けた。景色を眺め眺め、白いライチョウを見つけたりしつつ、のんびりと下り、3時前にはテントに戻ることが出来た。
テント内は蒸し風呂状態だったので、とにかく残り1本のビールを救出し、雪にさしてからマットを敷いてごろごろしていると、隣のテントの方々からビールを頂いてしまった。先ほどの雪壁の下りで、懸垂支点とロープを後から落としてくれたお礼だとのこと。感謝しきりで、乾杯。時間はあるし、日は高いし暖かいし、景色もよい。酔いが回る頃には、やっと剱岳に登れた実感が湧いてきた。
日が落ちるまで外でだらだらと飲んだり食べたりしてから、テントに入って就寝。
3日目は、降りるのみ。雪の斜面をひたすら下る。最後の方は面倒くさくなって、僕は斜面を滑り降りた。途中から止まらなくなり、落ちてるのか滑ってるのか分からなくなったけど。先が見えていたから問題なかったが、5月の雪質では歩いて降りた方が安全。下山口間近の道沿いには、ふきのとうが沢山花を咲かせ始めていた。最後はカタクリの花を眺めながら歩き、「試練と憧れ」の石碑の前に帰ってきた。馬場島駐在の警察の方には下山報告。
フロ→スシ→お土産の順に帰京。運転ありがとうございました。頑張って早く大人になります。