京都雪稜クラブ - 若さ溢れるオールラウンドな活動 −京都岳連加入−
メンバー | CL ハタヤ、ニシムラ |
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期日 | 2005年5月20日夜〜5月22日 |
地域・山域 | 岐阜県 乗鞍岳 |
ルート | 飛騨乗鞍青年の家〜丸黒山〜奥千町避難小屋〜剣が峰 を往復 | 山行形態 | 山スキー | 文責 | ハタヤ |
23:30 京都駅出発(京都東〜飛騨清見 有料道路)
26:30 道の駅ななもり清見到着、仮眠
6:00 起床
6:15 道の駅ななもり清見 出発
7:45 国立乗鞍青年の家 到着
8:10 国立乗鞍青年の家(1510m) 出発
10:20-10:40 丸黒山(1956m)
11:30 標高1990m付近でスキー装着
13:45-14:15 奥千町避難小屋(2350m)
17:00 大日岳(3006m)
17:15-17:25 剣が峰(3026m)
19:10 奥千町避難小屋 到着
6:00 起床
8:00 奥千町避難小屋 出発
8:50 標高2000m付近でスキーを担ぐ
9:50-10:10 丸黒山
10:50-10:55 枯松平休憩所(1635m)
11:40 日影平山(1595m)
11:55 国立乗鞍青年の家
13:30-14:00 食堂「国八」
15:30-15:55 美並子宝の湯
19:00 宇治駅(美濃〜宇治東 有料道路使用)
今シーズンのスキー納めにふさわしい場所として乗鞍岳を選んでみた。
国立乗鞍青年の家から丸黒尾根を往復するルートならば、人にも会うことなく心ゆくまで山に浸ることができるはずだ。
雪解けも進んできたこの時期だと行程の3分の1以上はスキーを担がねばならないだろうが、静かな山でボッカのトレーニングをしてスキーのおまけが付いてくると思えばいいだろう。
丸黒山まで雪は全くなくスキー・兼用靴ともに担いだ状態。
丸黒山までのルートは林間学校などでもよく使われているのだろうか、急な登りには「ガンバル坂」「根性坂」などの名前が与えられておりほほえましい。
スキーを履いたのは丸黒山から鞍部を登り返してしばらく過ぎた標高1990m付近から。
千町ヶ原に入るとフラットな樹林帯となり、迷わないよう尾根の東の縁を意識して進む。
奥千町避難小屋にはほぼコースタイムどおり出発から5時間半後に到着。積雪は標高2350mで50cm強程度。小屋が雪で埋まっているのではないかと思いテントを装備に加えていたが心配は杞憂だった。それにしても手入れが行き届いた小屋だ。
天候は無風の快晴、乗鞍山頂がすぐそこにあるかのように見える。彼方の御岳も残雪をまとって端正な姿をしている。
聞けば日曜日は天気は下り坂とのこと。体力にも余裕のあるうちに山頂を往復しておくで意見一致。幕営用具・翌日分の行動食を小屋にデポして出発。
小屋を過ぎて直後に尾根が細くなり(2391ピーク付近)尾根を北側に巻く箇所があったが、以降雪のつながっている箇所をあざとく選んで2700m付近までシール登高を続ける。
乗鞍山頂直下の台地からはハイマツ・岩が露出し始めスキーを再び担ぐ。ハイマツ帯を直進すると枝が脚に絡まり少しずつ体力を吸い取られていくように感じられる。
夏道では忍耐強く山腹をトラバースして最後に剣が峰に回り込むように突き上げるのだが、幽かなトレースに導かれてしまい大日岳を経由するルートミスをしてしまう。剣が峰に着いたのは青年の家を出発してから9時間が経過していた。
つい先日乗鞍スカイラインが開通したとのことだが人影は認められない。乗鞍高原温泉につながる尾根筋にはシュプールが幾筋もついている。槍・穂高・笠ヶ岳方面はまだ残雪が豊富なようだ。野麦にダイレクトに下る野麦ノ森尾根は広々とした緩やかな尾根のように見える。
安堵もつかの間、北側からガスが次第にわき上がってきた。ガスに巻かれる前に下る尾根筋を見極めねば。休憩もそこそこに下り始める。
標高2900m付近からようやく滑れそうな斜面へ。ほぼ夏道通しで西南西方向に滑り出す。これまでの疲れが嘘のように消える。やはり来てよかったと思う。時間は18時を過ぎており雪が硬くなり始めているのがわかる。往路歩いたルートと合流すればあとはもときた道を戻るだけ。なんとかヘッドライトを点ける前に避難小屋に帰ることができた。今日は11時間行動だった。
小屋は僕たちだけで貸し切り。西村君が用意してくれた野菜満載のスープをすすって幸せな気持ちになる。最後は秦谷の担いだ特大のゼリーで締めくくる。
今夜は心ゆくまで眠ることにしよう。
乗鞍の山頂には重い雲がたれ込めている。いつ雨が降り出してもおかしくない空模様。昨日山頂を往復しておいてよかった。
ゆったりと6時起床・8時出発。昨日愚直に直登した千町ヶ原の東端の2301ピークはスキーを担いで南方向に巻く。以降、尾根の東の縁を意識して下る。
高度計と地図を見ながら、標高2080m付近で進路を北西から北に切り替える頃と判断。自信がもう一つ持てなかったが夏道の標識が出てきて読図が正しかったことがわかり胸をなで下ろす。
ここからは安全圏、スキーを再び担いで下り始める。
おおむね緩やかな下りにあってしばしば出てくる丸黒山・日影平付近の小さな登りに苦笑いしながらも、なんとか午前中には青年の家に戻ることができた。
これで今シーズンの山スキーを満足ゆく状態で終えることができました。
僕の都合で出発できることがわかったのが水曜日というあわただしい日程で食事を用意していただき、しかも片道16kmの行程の3分の1以上はスキーを担ぐというストイックなプランに快く乗ってくれた西村君に感謝。