京都雪稜クラブ - 若さ溢れるオールラウンドな活動 −京都岳連加入−
メンバー | CL ハタヤ、ニシムラ |
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期日 | 2005年5月27日(金)夜〜5月28日(土) |
地域・山域 | 滋賀県 比良山 |
ルート | 坊村〜牛コバ〜奥の深谷遡行〜小川新道合流地点〜牛コバ〜白滝谷遡行〜夫婦滝〜(伊藤新道)〜伊藤新道分岐〜坊村 | 山行形態 | 沢登り | 文責 | ハタヤ |
23:00 京都駅
24:30 坊村(曙橋を渡ったところにある駐車場に駐車)
25:00 就寝
5:45 起床
6:50 坊村 出発
7:45 牛コバ
7:50 奥の深谷へ入渓
8:15 四段40m
8:30 滑り台
9:25-9:40 遡行終了点
10:07 牛コバ
10:25 白滝谷へ入渓
11:10 クルミ谷出合
11:48 夫婦滝、遡行終了
11:50-12:35 あずまや
12:49 オトワ池
12:56 長池
13:50 伊藤新道分岐
14:18 坊村
雪稜で沢登りの手解きを受けて今年で4シーズン目になる。
易しいところでもかまわない。自分が沢をプランする側に立つ練習をそろそろ始めたいと思っていた。
馴染みのルートでも、メンバーの一員に過ぎなかったこれまでと比べると、また違ったものが見えてくるのではないだろうか。
エリアはこれまで何度か連れてきていただいたホームグラウンド・比良。ここは遡行経験のある渓を二本セレクトして今シーズンの沢はじめとした。
そういえば、比良の沢に入るのに前夜発なんて酔狂なことをするのは初めてだ。
行先は滋賀県なので寄り道をしても京都駅から2時間とかからない。坊村の駐車場に到着後、ささやかな宴会をして眠りにつく。
日差しが車に差し込んできた。申し合わせていた6時を待ちきれず5時45分起床。
車は曙橋の対岸に置いたままで、まずは奥の深谷へ。2004年から明王谷の林道は通行止に。小一時間のアルバイトのあと牛コバからやや下ったところで沢支度を整える。
まとまった雨が最近降っていないためか、水量は例年より幾分かは少なめのようだ。水温も身体を刺すような冷たさというほどでもなく、長い時間浸かっていると次第に冷たいと感じ始める程度。
空は雲ひとつない快晴。まぶしい新緑にきらきらひかる川面。森の穏やかな祝福に足を止めシャッターを切る所作を何度となく繰り返しただろうか。
沢歩きは昨年10月以来である。靴のフリクションはしっかり効くだろうか。ぬめった岩でも安定して登れるだろうか。川岸をドボンすることなく上手くへつれるだろうか。感覚を取り戻すべく、基本動作をしつこく確認しつつの遡行となる。
いつも対岸の徒渉に手を焼く四段40mの滝は水量も少ないため容易。すぐ上の左岸で今シーズン初の泳ぎ。カメラは防水仕様、携帯電話・財布には三重の防水を施してきたので不安はない。水温はいつもより高めに感じられる。やや上ってナメ滝を通過。さすがに5月では滑り台を楽しむ気勢もなく右岸を巻く。
後半のゴルジュはいつもどおり右岸の巻き道を通る。暑い時期にこそ水線をへつって直登を試みたい。
淡々と河原歩きを続けて小川新道の分岐へ出て遡行終了となる。全身を濡らしているためか、腹ごしらえをしていると次第に寒くなってきた。足早にスニーカーに履き替え牛コバに戻る。
牛コバからやや下った橋から白滝谷に入渓。倒木がいきなり行く手を遮っている。白滝谷は先ほど遡行してきた奥の深谷に比べると落差のある滝は少ないが、身を引き締めたくなるような清流、新緑と木洩れ日の競演が遡行をあきさせない。
白滝谷には登山道も平行しており、時折ハイカーとすれ違う。なるほど、暑い時期にはこういう道をハイキングコースに使う手もある。
入渓点からしばらく単調な河原歩き、遡行図では行程の3分の1ほどの位置に記されている白石谷出合までが遠い。出合からは滝がいくつも現れ変化に富むため所狭しと地形が記載されていても、単調な下流は距離も含めてまるごと省略されているようだった。遡行図が必ずしも実際の縮尺に即して描かれているわけではないことを初めて知る。
昨年の講習会でザイルを出したクルミ谷出合上部の滝は嫌らしいぬめりもなく快適に直登。ほどなく夫婦滝に到着。東屋で昼食をとり一息入れる。
同伴の西村君のリクエストで帰りは白滝谷沿いではなく、西方の白滝山・オトワ池・長池の湿原を見て伊藤新道経由で帰ることに。オトワ池・長池は比良にあって静かな雰囲気を楽しめる山上の楽園。展望こそ樹木に遮られて渋いが、とっておきの穴場を知ることができたようで思わず小躍りしてしまった。
下りに使った伊藤新道は傾斜がきつく浮き石の目立つ地帯もあり、課題を終えて緊張が緩んだ身にはやや堪える。
林道に出ると、地元の青年の家が主催でオリエンテーリングを開催しているようだった。
帰りは秦谷のドライブ癖が発症してしまい、マキノ白谷温泉〜海津大崎〜湖東の湖岸道路を周遊して帰る。琵琶湖を挟んで、今日自分たちが登ってきた山嶺に日が沈むのを眺めるのもなかなかおつなものだ。西村君には僕の趣味に強引に付き合わせてしまった。
折からの晴天で水量・水温ともに申し分ない好条件。困難と思える箇所もなく沢はじめは順調に終わりました。
今回いくつかの地点でザイルを扱うつもりでしたが、出すこともなくあっさり終わってしまいました。悪場でのロープワークの実践は次回以降の課題となりました。
先輩方の技やノウハウに学びながら、もっと沢に親しめる術を身につけていきたいと思います。