京都雪稜クラブ - 若さ溢れるオールラウンドな活動 −京都岳連加入−
メンバー | CL: ハタヤ、ニシザワ |
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期日 | 2005年6月18日(土) |
地域・山域 | 滋賀県 比良山系 安曇川水系 明王谷・口ノ深谷 | 山行形態 | 沢登り | 文責 | ハタヤ |
7:30 京都市内
8:35 坊村(明王谷林道入口奥駐車場)
8:50 駐車場から入渓
9:20 三の滝
9:40-9:45 口ノ深谷出合
12:10-12:20 縦走路合流点(遡行終了点)
12:30 ワサビ峠
12:48-13:07 武奈ヶ岳山頂
14:12-14:24 坊村(明王谷林道入口奥駐車場)
15:10 京都市内
土曜日にどこか日帰りの沢にでも行けないものか思案していたところ、火曜日ジグザグに居合わせたニシザワ君と沢を歩く話がまとまった。
行先は比良。登山口の坊村から明王谷に入渓、口ノ深谷を遡行して武奈ヶ岳に突き上げれば、日帰りとしては充実した沢行になりそうだ。
明王谷林道を入ってすぐのダートの駐車場に車を置いて入渓する。
昔二の滝と呼ばれた場所は堰堤で固められており、左岸を巻かねばならない。時折左岸に林道が見えるが以後口ノ深谷の出合まで河原・ゴルジュ・滝がほどよい頻度で現れる。林道がそばを通っているだけでこれまで明王谷を遡行の対象とは考えてこなかったが、なにやら得をした気分だ。
明王谷の核心は高さ30m?程度の三の滝。右岸から様子をうかがい倒木を伝って取り付こうと試みるも、水深がそこそこあり簡単に滝身に乗り移れそうにない。20m幅程度の釜を泳いで渡れば対岸に移れそうだが、右岸からでは向こうの様子がうかがい知れない。始まったばかりだし、無理をすることもないか。ここは右岸を素直に高巻きする。果たして巻き道から三ノ滝を見下ろすと、左岸に泳いで取りつけば難なく巻かずに登れそうだった。次回訪ねるときは泳ぎの練習のつもりで臨むことにしよう。
口ノ深谷から谷は傾斜を増し滝を頻繁に越すようになる。
最初の斜瀑7m。遡行図では左岸を巻くことになっているが歯が立たないと思えるほどでもなかったので直登を試みる。水流をまともに浴びて上った最後のテラス状から滝の最上部までの一歩で足が止まる。水流の奥に手がかりを探るが身を任せるには不十分、足場も怪しい。「落ちたら地面に叩きつけられる」と思うと二の足を踏んでしまう。先に登っていたニシザワ君のお助けひもをありがたく利用させていただく。
次は10m滝の手前のゴルジュ。右岸に巻くのだが左岸の残置スリングを見て行けるか?だめもとで取り付いてみる。トップはニシザワ君。どうやって打ったのか?感心したくなるような位置にぶら下がる残置のスリングに手をかけつつじっくり登っていった。岸はぬめっていてしかも満足な手がかりもない。いざ僕もチャレンジするも二度水面に叩きつけられて渋々左岸の巻き道へ。(傾斜が急で意外と渋い印象を残したが、あとで確認すると右岸によく踏まれた巻き道があったようだ)ここを登るには、体の重心を移動させてホールドを作り出すフリーの技が必要なようだった。
右岸を巻く13mゴルジュも先と同様渋そうだ。ニシザワ君トップで、今度は残置を使わず慎重に左岸を登る。水面から取り付いたあとの2〜3手目までが嫌らしそうだ。僕は無理せず残置を使って膝と四肢を使って攀じ登る。上に出ればザックを岩にぶつけないよう注意が必要だ。
後半の「アンザイレンして直登10m滝」は水量も少なくザイルを出さずに行けそうだ。ここはハタヤでもなんとかなりそうだったのでトップを行かせてもらう。相変わらずぬめってホールドも頼りないがやや右側に進路を探ると楽に登ることができた。
右岸のガリー・小さな枝谷を確認して一服。「美しい10m滝」は遡行図どおり左岸を巻く。チョックストン4mは岩の間をくぐり抜ける。最後の15m滝で記念撮影を済ませて右岸を巻けばあとは穏やかな河原歩き。
終了点で沢装備を解き、せっかくだからと武奈ヶ岳を往復しておく。
武奈ヶ岳の山頂では貫井谷を遡行してきたという京都比良山岳会の2人パーティに会う。
「君たち、学生さん?」と声をかけられると嬉しくなるのは年を取った証拠だろうか?
休日なのでハイカーは多い。軽い昼食を済ませたあとは下るのみ。小走りに歩いて予想より早い時間に駐車場に帰ることができた。
坊村からの明王谷は二ノ滝の堰堤の乗り越しを除けば自然がまだ色濃く残っており、遡行を十分に楽しめた。
口ノ深谷は解説に記されているよりは明るい印象で変化にも富んでいるように思われた。ただ岩は想像していた以上にぬめっていた。
今回は巻きを考える前に沢沿いにルートを取ってみる場面が多かった。易しいと解説されている沢でもルートの取り方によっては難易度が変わってくるようだ。
巻きか直進か判断を微妙に迷うところで果敢に直進を試みてくれたニシザワ君に感謝したい。僕ももう少し登れるようにがんばります。