京都雪稜クラブ - 若さ溢れるオールラウンドな活動 −京都岳連加入−
メンバー | CL:ヒロサワ、SL:ユアサ、エノモト、ヒカサ、ヤマモト、ヨシダ |
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期日 | 2005年6月24日(金)夜〜6月26日(日) |
地域・山域 | 長野県 北アルプス南部 霞沢岳 |
ルート | 島々〜徳本峠〜霞沢岳を往復〜徳本峠〜明神〜上高地 |
地形図 | 上高地、波田(1:25000図) |
山行形態 | 無雪期登山 |
22:30 京都−23:30 多賀PA−松本IC−2:45 市役所手前のお店の駐車場着−3:00 仮眠−6:30 起床
7:45 安曇村支所発−8:40 砂防ダム−9:25 二俣分岐(少し先にトイレあり) 10:55 瀬戸上大橋(戻り橋)通過−11:40 岩魚留小屋12:00−13:45 力水 13:55−徳本峠 15:00−16:00 夕食−18:30 就寝
2:30 起床−4:10発−5:00 ジャンクションピーク−7:40 K1ピーク 7:50−8:10 K2ピーク−8:30 霞沢岳(くだって休憩) 8:45−9:30 K1ピーク−小湿地 10:45−11:25 ジャンクションピーク−12:10 徳本峠 12:35−13:30 明神館−14:30 上高地バスターミナル−14:40 上高地発新島々行きバス出発−16:00 島々車回収 16:10−16:55 中ノ湯バス停でメンバーピックアップ−17:30 平湯で入浴・食事 19:00−23:00 京都着
新緑とお花の咲き出す頃♪の期待も充分ながら、やはり今年は多雪だったようで6月初旬では徳本峠小屋前では雪はないものの、JP〜霞沢岳間ではまだまだアイゼン・ピッケルのいる状態だった。出発4日前でも依然、K1〜霞沢岳間でしっかり雪がついているとのことで、やむを得ずアイゼン・ピッケルを標準装備とした。この頃の雪はGW時よりも硬いらしい。が、出発当日の確認で雪は若干残る程度という。間際で夏山気分に一転した。
車は2台。島々宿から徳本峠を越えて上高地へ向かうことが今回の第一の目的なので始点の島々宿と終点近くの中ノ湯に配車しておきたかったが、検討の末2台とも始点の島々側に駐車することにした。京都からだと松本からも高山からも距離的にはかわらないらしいが、時間的には松本のほうが早いかもしれない、ということだった。
京都発のエノモト号と草津発のヒロサワ号は多賀PAで合流、一路長野道松本ICへ。駐車予定の安曇村支所で仮眠したいが、WCなど詳しい様子がしれないので適当な場所を探す。R158を走り松電「新島々」駅を越えてしばらくゆくと左手に「アルプスの郷」(安曇村観光協会)がある:15台ほどの駐車場、飲料自動販売機、WC。車と野宿にわかれて仮眠。
翌朝、すっきりとした青空がひろがった。風も涼しげでキモチ好い。身支度を整え、さらに車を走らせるとまもなく三本松TNがみえる。その手前右手に安曇村支所がある:20台ほど駐車可能、無料、WC。一応、離京前に確認がてら了解を得て駐車。
06/25 0745、島々宿を出発し、ゲート(0845)までの間で駐車スペースは所々にあった:10台程度、ゲート前には4台くらいか。二俣(0925)ではWC、案内板がある。キモチも新たに峠道を進む。
島々谷川にそって整備された道は木々のトンネルを歩くようで、沢音がざわざわと、新緑がそよそよと風にゆれて清々しい。が、次第に気温が上がってきた。木陰で助かるけれども、だんだん暑くなってきた。
当然ではあるが、小屋が歩くスピードでぽッと現れた。岩魚留小屋(1140)で水を補給。往時の街道をゆく旅とはかようなものだったのだろうか。趣のある表札(?)と内には囲炉裏、そしておとなしい番犬殿がお留守番。マツダさんのお話を聞いてからなんとも岩魚を食したいもの…、とおもったが亭主は生憎不在のようだった。
ほとんど平坦とおもわれる道も峠沢を跨いだ辺りから急登にさしかかる。本日唯一のガンバリどころ、力水(1345)で気合を入れなおす。暑さと空腹で時々足を止めながら徳本峠についた(1500)。明神岳、奥に前穂、その背景は奥穂から西穂の稜線だろうか。ギザギザとした山並がいつもとはチトちがった表情をみせていた。
徳本峠小屋は宵になるとランプが燈った。今夜はテントが我々のジャンボのほかに2張。全部で10張くらいは張れるだろうか:¥500/人、水(ポンプアップ)は小屋で購入¥150/L。亭主はいろいろ尋ねるとていねいに答えてくださった。
テントの傍にはイワカガミがいっぱい咲いている。テン場から霞沢方面に歩き出してすぐに『展望台』と呼ばれる景色が開けるところがある。寝る前に眺めにいったときはガスがかかってかすかに見えただけだった。1830就寝、夜は星空がうつくしかった。
06/26、動きやすい時間の内に歩いておきたいコトなどから0230起床、0410空が白みだした頃に出発。2人/ザック、軽装でゆく。パッと開ける展望台では目覚めようとする穂高が深く蒼く見えた。ほとんど樹林帯をゆく、念を入れてしばらくはヘッドライトを点けて。瞬きしていたら通り過ぎそうなスタジオジャンクション(0440)からも一瞬の景色をたのしむ。明神への分岐に気づかぬままお花を見ながら登ってゆくとなるくなってきた―ジャンクションピーク(co.2428m;0500)。ぐっと登ったり下ったり、比較的小刻みなアップダウンがつづく。この辺りから樹林の中に雪がちらほら残っている。最低鞍部を越え、お花畑の急坂を登る。左手に荒々しい崩壊地が見える、すぐ傍にはかわいらしいお花が咲いていた。誰だったか「『ラピュタ』みたい」と云った、ホンマや。
いよいよK-1の登りだ。ところどころ雪の上をトラバースする、結構急である。上高地側を巻くように急坂に貼りついた。足元にはハクサンコザクラ、手を掛けた木にはちいちゃなヤマザクラ、しんどいコトも周りが吹き飛ばしてくれる。やがてハイマツが現れ、K-1ピーク(0740)。スバラシイ展望!!! 明神、前穂から吊尾根の先に奥穂、ギザギザギザとジャンダルムや間ノ岳やどれがどれだかわからないけどあれがきっと西穂やろ。階段のように下がっている。その向こうには笠がまだまだ白く雪を被っていた。K-2(0810)を越え、霞沢本峰(co.2645.6m;0830)へ。ここからは噴煙上がる焼岳を正面に見ることになった。
大パノラマをたのしんでもと来た道を引き返す(0845)。2〜3人パーティで3〜4組とすれ違った。ゴロゴロ転がる石や、粘土質の足元に気をつけながら、特にK-1の下りは慎重に下りてゆく。鞍部まで来た、島々谷から吹き上げてくる風がココチ好い。すっかり陽も高くなって暑い、雪もみるみる融けてるようにみえた。朝は気づかなかった明神への分岐もちゃんとあった。ふたたびガスが湧いてきて、小屋へ戻った頃(1210)にはなにやら怪しげな空模様になってきた。
小屋の前を横切って明神へ下りてく道がある、少し下ったところで霞沢よりの分岐と合流する。配車のため、一足お先に下山した。峠を下り始めてまもなく雨が降り出した。コチラの道もよく整備されている。ワリと大粒だったがずぶ濡れになるほどでもなく、いつの間にか止んで山登りのヒト、観光のヒトが入交じるいつもの往来にぶつかった(1330)。
L:初めて6人パーティのLをさせてもらった。経験豊富なヒトたちのお知恵を拝借し、みんなの協力でゲンキで山をたのしめた。
駐車場に関して、中ノ湯近くでは焼岳のR158安房峠登山口の辺りに10台ほど駐車可能スペースがある。中ノ湯バス停から5km、上高地からタクシー利用なら使えるか。
装備:最後まで雪の状況に悩まされたが、残雪とメンバー次第によってはザイルがあったほうがよさそうにおもえた。今回はわいわいがやがやジャンボテント1張にした。
霞沢Atでは、2人/ザックの軽装でいった。飲料水はこの時期、さすがに1.0Lでは足りなくなっている。徳本峠までは、岩魚留小屋、力水で給水可能。霞沢方面では水場はない、今回は雪渓からとれるらしかったが自分は気づかなかった。明神下山時は沢へ下りる踏み跡があった。
今回は花博士のヤマモト女史といっしょだったが、花の本をもっていっててもおもしろかったかも。
食料:てっきり料理が苦手とおもい込んでいたユアサ料理長のボリュームたっぷり、具だくさんの中華丼はおいしかった。失礼ッ!
自分には旅歩きでも山登りでも「峠を越えて出会いたい景色」がある。
「峠」ののぼり坂をえっちらおっちら登ってだんだんと近づいてゆき、登りつめたところでパぁーッと姿を現す、そんな出会い方が好きだ。これまで外から穂高を眺めた経験が少なく、ゼヒとも徳本峠を越えて穂高に会いたい、とおもっていた。
古の岳人はまずこの景色にあいさつしてオジャマしていた。上高地へバスで乗り込み、河童橋から見上げる岳沢と穂高の山並もステキだが、観光地めいた喧騒もなく静かに峠からみる穂高とは厳かなキモチで出会えた。
霞沢岳も地味ながら気になっていた山で、併せて登ろうと狙っていた。近頃、なにかとユアサ嬢に焚きつけられてしまう。今回も例に漏れず、1泊2日でゆける山行を企てることになった。交通関係等で手間がかかりそうなこの計画に興味をもったのが地味好みの彼女である。二人山行になるかなぁと思いながら募集をかけたところ、4人の手が挙がったのは驚きだった。
かくして総勢6人で峠越えに出立することになった。
今回のような雪解けすぐは新緑と白いのや黄色いお花をたのしめる。(!書き忘れていたが、虫は凄まじいほどいた@徳本峠〜霞沢岳間) 雪のついた山々も眺められる。
次回は紅葉の頃、この峠道を歩きたい。餓鬼岳、燕から常念山脈を歩いてこの峠を下りてゆこうか。
また機会あれば、積雪期にも訪れたい。個人的には偵察の目的も兼ねていたが、JP周辺〜最低鞍部には幕営可能なところがある。