伊豆諸島 八丈島(無雪期ハイキング)

メンバー I 他1
期日 2005年7月30日(土)〜31日(日)
地域・山域 伊豆諸島 八丈島
山行形態 無雪期ハイキング

コースタイム

7月30日(土)
8:45登山口発→9:30唐滝着→9:40唐滝発→10:20登山口着
7月31日(日)
8:45登山口発→9:30お鉢巡り分岐点→9:45頂上→10:00頂上出発 →10:40登山口

報告と感想

 私は今年のGW会津合宿中の5月5日の下山時に腰の第5腰椎を骨折し、医者から本格的な復活は半年後と告げられ、それまでは山ではなくプールに行きなさいと言われました。 半年間も大好きな山に行けないと聞いた時はとてもショックでした。普段から身体を動かすことが大好きなので、体力が落ちないようにプールに行こう!と医者から言われた当初は思っていたのですが、何故か行く気にならず一度も行っていませんでした。
怪我をしてからもうすぐ3ヶ月が経ちます。間もなく回復の第一段階として大きなコルセットがとれそうです。
もうじきコルセットがとれるかと思うと、精神的に少し楽になると同時に今度は、自然に触れたい、身体を動かしたいという思いが強くなり、プールだったらいいと言われていたので、それなら海にでも行こうと思いたち、八丈島に行くことにしました。私が伊豆諸島を訪れるのは大島に次いで2回目になります。以前行った大島にも、八丈島にあるのと同じ名前の三原山という大きな山があり、充実したハイキングを楽しむことが出来ます。
八丈島に行くと決めてからガイドブックを読んでいたら、この島の西部には伊豆諸島最高峰の八丈富士(854.3メートル)という山があり、東部には10万年以上も前にできた深い森が特長の、三原山(701メートル)という山があることを知りました。
それまでは海にばかり注目していましたが、これをきっかけにだんだん海よりも山に目がいってしまい、海へ行くのが当初の目的だったはずなのですが、身体の調子をみて山にも登ろうと思いました。
そして、うまくいけば7月30日は三原山、31日は八丈富士と両方の山にいくことにしました。

7月30日(土):三原山・唐滝

あいにくこの日は頂上にガスがかかっていたので、景色もあまりよくないだろうと思い、頂上はあきらめて八丈島最大の、落差35メートルの唐滝を見に行くことにしました。
行き50分、帰り40分という短い山道歩きでしたが、久しぶりの山歩きへの期待と興奮がないまぜになり、山に行けるという喜びでいっぱいでした。このコースタイム程度の山歩きですが、今の私にちゃんと歩けるかとても心配で緊張しました。息があがらないようにゆっくり歩き、一歩一歩どこに置くかとか腰に負担がかからないようにとか、こけないようにとじっくり考えながら歩きました。途中、小さな沢を渡るところがあって、ロープを頼りに濡れた石の上を歩いていくのですが、こけないように本当に緊張しました。正直言ってここは少し怖かったです。そして、ようやく滝に到着しました。この日は曇り日だったので、山の中は少し暗くて涼しく、滝のしぶきがちょっと冷たく感じられました。太陽の位置によっては滝壺に虹が架かることがあり、この虹を見ると人は幸せになれるとの言い伝えがあるそうですが、残念ながらこの日は見ることができませんでした。この三原山は濃い緑が印象的な、また山深さを感じさせる山でした。

7月31日(日):八丈富士

今日は今回の旅行で一番行きたかった八丈富士へ登る日、また怪我をしてから初めて山らしい山に登る日です。島に来てからずっと八丈富士の頂上には雲がかかっていて上のほうはまったく見えませんでした。せっかく登るのだから晴れて欲しいと願っていました。昨夜、天気予報を見ると、この週末は前線が日本にかかっていて、予報は全国的に曇りや雨で、八丈島もこの影響のせいか今日も曇りの天気予報でした。残念だと思いながら、昨日は滝を見に行った後、海にも入ったので疲れて早く寝ました。
朝7時前に起床し、朝食を済ませ、8時過ぎに八丈富士の登山口に向けて車を走らせました。出発したときは頂上には雲がかかっていましたが、登山口に近づくにつれてだんだんと晴れ間が広がり、島にきて初めて頂上がはっきりと見えました。八丈富士は標高854.3メートルとあまり高くはないけれど、大きくのっぺりとした、緑がとても綺麗なたいへん魅力的な山でした。
登山口に到着し、靴を替えコルセットをつけて頂上までの階段道を登り始めました。コルセットを装着しての山歩きは思っていたよりしんどくはなかったのですが、湿度が高いこともあって暑くてたまりませんでした。
八丈富士の登山コースは、標高差300メートル、1280段の石段を登るものでした。途中、八丈の町並や海が見えとても綺麗ですばらしい景色でした。もっと天気がよければ、八丈島の北にある御蔵島や三宅島も見えるそうですが、残念ながら今回は見ることができませんでした。しかし、八丈富士の綺麗な一面の緑におもわずため息が出るほど感動しましたし、また、とても心地よかったです。そしてあっという間に頂上に着きました。何故か頂上にはカナブンが多く、そこらじゅうにカナブンが飛んでいて何だか不思議な感じがしました。
頂上についたときはもう少し歩きたいなと思いましたが、下山時の最後の方では少し足がだるくなってきましたし、夜にはふくらはぎが筋肉痛になっていましたので、今日は今の私の身体には充分な山登りでした。

 今回は、久しぶりに懐かしい山登りの感覚に触れることが出来ました。そして八丈島への旅行は、精神的にもとても充実していたことを、翌日会社に出社したときに、より強く感じました。
 怪我をする前に山から帰ったときにいつも感じていたのと同じ感覚を感じました。
 あー懐かしいなぁ、やはり山は最高だなって思いました。
8月にまた近くの裏山にでも行こうと思っています。

7月30日

 

三原山の登山口

 

三原山は濃い緑が印象的な、また山深さを感じさせる山。

 

久しぶりに山に行けるという喜びでいっぱいだった。

 

息があがらないようにゆっくりと、じっくり考えながら歩いた。

7月31日

 

八丈富士の登山口

 

八丈富士の登山コースは、標高差300m、1280段の石段を登るもの。

 

八丈富士は大きくのっぺりとした、緑が綺麗な魅力的な山だった。

 

やはり山は最高だなって思った。


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