日高山脈 額平川(沢登り)

メンバー F澤
期日 2005年10月9日
地域・山域 北海道
山行形態 沢登り

コースタイム

車停め 6:45
北カール 11:00〜12:00
登山道Co1730 12:15〜12:30
四ノ沢出合 13:55
車停め 16:00

報告

前夜20時半に苫小牧東港より上陸し,そのまま車を飛ばすと2時間で雨の額平川林道車停めに到着。意外と近い。通常のゲートより2,3km下に鍵がかけられているようだった。
快晴の中6時45分行動開始。1時間強で取水ダムに到着。前日までの2日間の雨により川はやや増水気味であるが問題なし。幌尻山荘を右に見て六ノ沢出合まで登山道を行った。
ここで戸蔦別岳への夏道と分かれて額平川本流に入る。平凡な渓相が続き,2個ある10m級の滝は,1個目は右側のガレから簡単に巻き,2個目も右側の岩の部分から超える。関西で言えばグレード1級程度の沢であるが,2個目の滝は一応の注意をはらった方がよいだろう。水は非常に冷たかった。カールボーデン直下ではところどころで氷が張っていた。
アプローチの長さもあって,この沢だけを目的に渡道する価値があるとは思えないが,新冠川遡下降を組み合わせて七ツ沼,東カールを一巡りすれば,初級パーティでも充実した山旅を楽しめるだろう。ワシも東カールには一度行ってみたいと思っている。
額平川は全体に容易で特長のない沢であるが,詰めた先の北カールは桃源郷と呼ぶに相応しかった。
日高のカールは7,8箇所訪問しているが,その中ではここが最も気持ちのよい所だと思う。日高のカールではボーデンの下部が藪に覆われ ていることが多いが,ここは違っていた。樹木がほとんどなく,渇水期であるにもかかわらず,草原の中を水がこんこんと流れる真の別天地。他のカールでは,上部が急峻であったり藪に阻まれたりで稜線に上がるルートが限られることが多いが,ここはどこでも登られる。
北カールは思わず泊まりたくなるような環境であるが,ここに幕営することはタブー視されている。七ツ沼カールや八ノ沢カールのような汚染を避けるためであろう。国定公園内でありながらキャンプ指定地が明確でないのが日高なのだが,幌尻周辺では暗黙のうちに七ツ沼カールがキャンプ指定地とされている。幌尻山荘周辺もキャンプ禁止だが,夏期の混雑時のみやむを得ず許可されるらしい。
幌尻頂上を超え七ツ沼カールに泊まる計画であったが,面倒になったので下山することにした。右手に15分も登ると登山道に出た。稜線直下の斜面にはブルーベリーが実っており,今年は秋の訪れが遅いことを実感した。
下山後,楽古山荘に移動したが,混雑している模様なので車内泊した。

 

色づく谷

 

夏の名残

 

これを超えるとカールへ

 

別天地

 

戸蔦別岳


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