京都雪稜クラブ - 若さ溢れるオールラウンドな活動 −京都岳連加入−
メンバー | シマ |
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期日 | 2005年12月17日(土)夜〜19日(月) |
地域・山域 | 島根県 |
ルート | 島根県 三瓶温泉〜松江 |
山行形態 | 積雪期縦走 |
松江6:59〜7:45出雲7:52〜8:41(JR¥1110)大田市8:57(バス¥830)9:35三瓶温泉9:40 10:20東の原 11:45R184 13:55県56号分岐 15:00県280分岐 16:05 県39号 17:40R9号1k手(前国民年金健康保養センタ−湖陵荘)
三瓶温泉(4)東の原(7)R184(11)県56分岐(5)県280分岐(4)県39(9)湖陵荘
40k 8時間
湖陵荘9:00 9:15R9 11:00R184 14:55湯の川 15:55宍道駅(JR¥320)松江駅 ビジネスホテル山本素泊まり¥4000)
湖陵荘(1)R9(8)R184(12)湯の川(4)宍道駅
25k 6時間55分
松江駅10:03(JR¥320)10:28宍道駅
宍道駅10:30 10:40R9 11:35来待駅 13:15玉造温泉入口 14:55松江駅 宍道湖温泉
松江駅 17:50(JR高速バス)22:45 京都駅
宍道駅(1)R9(5)来待駅(6)玉造温泉入口(7)松江駅
21k 4時間25分
京都駅に早めに着いたのだが、どえらい寒い。行きつけの中華料理屋さんへ飛び込みラ−メンを食べた。大将に、これから山へ行くことを告げると、500のペットボトルのお茶を2本頂いた。23時閉店だったのに迷惑をかけてしまった。
週末はこの冬一番の寒さらしく、しかも20年ぶりの大雪となり各地で12月としては観測至上最高となる積雪を記録している。山陰地方も寒波の真っ只中である。明日、日曜日の天気予報は松江地方では暴風雪となっていた。バスに乗りしばらくすると積雪はかなりの量に達し、三瓶山の周回道路上でも50〜60センチ以上はあるだろうか。三瓶温泉に降り立った時には、まるで信州にいるかのようであった。前回、旅の終わりに立ち寄った酒屋さんで様子を聞いてみると、60才を過ぎたお婆さん曰く「私の子供時分でも覚えの無い大雪だ」との事。12月に入って毎日、雪が降り続いているらしい。山頂付近は相当な積雪量がありそうだ。また、全く登山者は入っておらず、今日も間違いなく天候は下り坂である。1126メ−トルの山なので登れなくは無さそうだが、明日の下山が難しくなる。雪の三瓶山の周回道路を東へ向かい国道を一挙に下りながら北上し、日本海沿いに走る国道9号線付近まで進むことにする。少しの晴れ間から三瓶山が顔を出す。前回は大雨と雷。今回は20年ぶりの大雪。自然の前にはなすすべも無く、あらためて自分の無力さを痛感する。風は冷たく、いくら歩いても体が温まることは無かった。坂道を登ってくるバキュ−ムカ−がフカフカの雪に捕まっている。チェ−ンを巻いた重い車体ですら容易に坂道を登れない。バックと前進を繰り返しているが、ほぼ同じ場所で立ち往生している。車一台通るのがやっとなので、しばらく雪を削って体の入る場所を作り待っていたが、一向に車は通り過ぎてくれない。車は止まってくれないので雪にへばりつきながらスレスレの所で通り過ぎると、さらにもう一台の同じ車が待っていた。世の中で一番ひかれたくない車にひかれそうになり、さらに激臭と排気ガスがハ−モニ−となりワシの鼻を苦しめた。日の暮れに県道39号に出て2.4kの長いトンネルを抜けると、やっと道路から雪が消えた。ここから10kで国道9号線に出られる。途中、テントサイトになりそうな空地を物色しながら歩いたが、何処も雪が解けた跡でグチュグチュになっている。日もすっかり沈み、吹雪になってきた。温泉のある国民年金健康保養センタ−(湖陵荘)で泊まることとした。
昨夜の天気予報では松江は大雪、風雪、なだれ、雷、波浪の5つの警報がでていた。海沿いなのに約20センチ程度積もっただろうか、山は相当な雪になっていただろう。昨日の夕方から風が強く90kのワシがふらつくほどだ。国道沿いの雪は車によって泥水となり歩道に舞い上がる。時々訪れる北西からの強烈な風と雪で顔がゆがむ。出雲市のガスト(ファミレス)で休憩をとり、さらに2時間後には次の街のガストで休憩をした。夕暮れ迫る頃、宍道湖の西端に辿りついたが、このころより暴風雪となり本日の行程を宍道駅にて終えることにした。近くに宿も無く、電車に乗り松江のビジネスホテルに潜り込んだ。とにかく恐ろしく寒い。あまりホテル住まいを繰り返しているとテント暮らしに戻れなくなりそうだ。なまくらの極みともいえるこんな生活はとても快適でもあり、根っから心身ともに軟弱者であることを痛感する。
昨日より良さげな天気予報だったので早めに歩き出そうと考えていたのだが、起きると9時半を過ぎており、最高にだらけた出発となった。しかも朝から豪勢に「かに寿司」を購入するありさまである。ぐうたらから抜け出すのは容易ではない。精神の崩壊は激しく、休息のたびに暖房を要求するようになった。こうしてまたジョイフル(ファミレス)で休んでいると、とうとう神の怒りに触れたのか、雨が降り出した。国道沿いを車の泥はねと横殴りの雨を受けながらトボトボと前進し、やっとの思いで松江駅に到着。高速バスの運行状況を確認後、100円バスに乗り込み松江宍道湖温泉へ。今回の旅は真剣に冬の前進方法を考える必要があると感じた。第一は危険を回避し縦断をやり遂げることではあるのだが、国道を前進するのは気乗りがしない。割り切りなのか、天候を見計らい山間部を進むべきなのか…。ただ、今度行くであろう隠岐は楽しみにしている。今までは心に余裕が無く寄り道を楽しむ事はしなかった。あと2年という限られた時間の中でまずは仙台を目指しているのだが、行きたい場所、知らない所を訪ねてみたいと思えるようになった。まだまだ先は長く、何日で辿り着けるのか、本当に間に合うのかも定かではないが、いい旅がしたい。そんな事を思う。