京都雪稜クラブ - 若さ溢れるオールラウンドな活動 −京都岳連加入−
メンバー | まつけん(CL)、ひろ(SL/医療)、みぃちゃん(装備/嗜好品)、荒キチ(気象/食料(C3))、かのちん(会計/食料(C4))、よっしー(記録/食料(C1))、ホーリー(記録)、にっしー(食料*(C2)) |
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期日 | 2005年12月29日(木)〜2006年1月2日(月) |
地域・山域 | 長野県 中央アルプス |
ルート | 千畳敷-極楽平-島田娘*-三ノ沢岳AT-島田娘*-濁沢大峰-檜尾岳*-檜尾尾根-檜尾橋登山口 |
山行形態 | 積雪期縦走 |
駒ヶ岳ロープウェイ千畳敷駅 11:15発
極楽平(稜線) 12:45〜13:00
島田娘山頂北北西のテント地 14:10着
テント地 08:45発
三の沢岳 11:20先
11:40後〜12:10
テント地 13:55先、14:35後
テント地 島田娘発 09:00発
(にっしー千畳敷に下山)
檜尾岳着 12:55先
13:20後〜13:30
檜尾避難小屋 14:00着
檜尾避難小屋 09:30発
檜尾橋 14:55着
※ 到着(先:先着/後:後着)に幅がありますのでおおよその時間です。
実際には10分程度誤差があるかと思いますので、ご容赦下さい。
モノモノしい雰囲気に包まれた京の夕、バババババババ…頭上をヘリが飛んでゆく。そう、今宵はブッシュが京都へ夜ゴハンを食べにくるらしい。ヨリによってかやうな晩に、お正月のゆき先を決める相談をすることになっていた。11月中盤を過ぎてしまっても、例によってゆき先は決まっていなかった。
12月に入って計画の大枠はできてきたが、メンバーが決まらなかったり、細かい装備が決まらなかったり。オマケに今年は予想外の大雪で、計画そのものを見直す可能性まであったものだから、ギリギリまでバタバタ…。果たしてホンマに山になど登れるのだろうか???
前夜発で駒ヶ根に向う、北アまでゆくことをおもえばずいぶん近く感じる。落語を聴きながら順調にドライブ♪菅の台駐車場に到着。入口に『タクシー5人乗り¥3,700』の看板が。バスでゆくのとタクシーを分乗するのと大した差はないようだ。ジャンボを張ってそそくさと仮眠。恐ろしいくらいの冷え込みでこれ以上高いところへゆくのが心配になる。 あまりの寒さで目が覚めても動きが鈍い。バスの時間には少々厳しくなってタクシーにしようか、というコトに。コレがいけなかった。向かいの乗務員詰所へ車をおねがいしにゆくと、今の時季はタクシーはRW乗場のしらび平までは行ってくれない。雪が出てくると下ろされてしまうらしい。しまったッ!仕方なく1時間待つことに。出鼻をくじかれる…。
まっ白な千畳敷駅について登山相談所の方に様子などをうかがい、準備を整える。常に木曽側から風が吹き付けるから、など助言をいただく。我々のほかでは前日に入った同ルートを先行する名古屋の1パーティのみ。ビーコンのチェックをし、意を決して雪舞い狂う中へイザ出陣。神社の左手を登ってゆく。ぐんぐん登って適当なところでトラバース、今回は雪の状態からザイルは出さずにゆく。尾根のそばを再び登って見覚えのあるところで主稜線へ乗越す。ビョウビョウに冷たい風が吹き荒れる中、よろめきながら島田娘へ。風のせいか遠く感じる。稜線を外れ、風の避けられる適地を求めて…。新雪はなかなか踏み固まらず、風とも格闘しながらの設営。あったかいお茶を飲んでヒトゴコチついた。今回の食糧担当は日替わりシェフ、今日はよっしーの野菜いっぱいのポトフをいただき温もって明日に備える。が、外は相変わらずの猛吹雪き、トイレも涙ぐむ…おぉー寒ぃ。
天井を見上げればなにやら明るい感じ、おてんきは好さそうだ。身支度をし、テントをペシャンコにして三ノ沢岳へ向かう。青空が広がり、キブンも上々。ところが、稜線へ出るとやはり強風が。しかし、雲も雪もどこかへ吹っ飛んだようにスッキリとした絶景を披露してくれた。御岳、乗鞍、穂高、南ア、八ッに富士…もうもうまる見え!御岳の奥には小さく白山までもが顔をのぞかせた。風が落ち着いたら今度はラッセル、たのもしい若者が前をひっぱる。一部、馬の背チックな箇所もあるが問題なかった。あまりのお天気に暑いくらいで、日焼けを気にしながら三ノ沢ピークへ、恒例の大声「やっほー」 ネグラヘ戻り、残り少なくなった'05年を過ごす。年越し板さんはにっしー、お肉たっぷりキムチ鍋+ラーメン。食後には年越しそばが。夜空は満天の星空、初日ノ出の期待が高まる。
昨日よりかは少々雲が多いが、ありがたいお天気。この先の予定を考慮して、今日は日和見しながら檜尾避難小屋までとする。相変わらず、強風と取っ組み合いながらの前進。右手、風上の木曽側には昨日の三ノ沢岳の雄大な姿が。登って下って、遠望する山並みに励まされながら檜尾岳までやってきた。目前に聳える空木岳、今回はオアズケに。檜尾尾根方向にはカマボコ型の檜尾避難小屋がみえる。その奥には富士山が。滑落停止の練習にもってこいの斜面を慎重に下る。
小奇麗な小屋の今夜のお客はどうやら我々だけのようだ。広いのでコーヒーを飲んでも、梅酒を飲んでもその時だけでなかなか暖まらない。せっせと行動食をつまむ。最後の泊地になる可能性があったので予定を変更して、かのちんのペミカン・デビュー作「カレー」をいただく。コチラもなかなかおいしぅございました。食後ジャンボを張った。チビリチビリやっていた酒も底をつき、気づけば白湯をチビリチビリ…。葛湯を飲んだり、ツマミがあちこちから出てきて初笑いの宴、と参りましょ。
予報通り、お天気はナナメに。檜尾尾根を下山することにする。朝ゴハンは荒キチのラーメン、かつおぶし、小エビの名脇役が風味を引立たせる。またしてものらりくらりとしてしまい、時間に追われ始めた。雪はしきりに降っているもののさほどのコトはなく、先行者のトレースは薄っすら確認できる程度。最終バスに間に合うか!?スリリングな下山となる。時折ラッセルに喘ぎながら、我先ゆかんとトップを奪いあい下ってゆく。途中、大阪のパーティに追い越された、池山尾根から入山、空木を越えてきたらしい。
なんとかバスにも間に合って、待ち時間に雪だるまを1体産み落とした。空っぽのバスに乗込み、しらび平に向かうバスとすれ違う。雪だるまが撥ねられる!ヒヤヒヤしたが無事だったらしい。
こうして我々の年越しも無事山中で過ごすことができ、下界へと下り立った。
今冬は、かなり厳しい天候のおかげで少しは冬山らしい山行となりました。しかもプレ冬に続き正月合宿も途中敗退となりました。悪天の予報の中、入山者は非常に少なく、面白い山行になる環境ではあったのですが、結果、プランを完遂するだけの力はパーティーにはありませんでした。
パーティーの性格から、宝剣は最初からはずして空木岳までの縦走を目論見ました。宝剣をはずしたのは良かったと思いますが、空木岳までの縦走も悪天の中ではかないませんでした。この正月合宿も最初から何かと課題を持ったままの進行でした。今日の社会状態(一例:以前よりさらに休みが取りにくい)の反映もあってパーティーの決定も遅かったし、それに伴って山域の確定も遅れましたし、事前の準備も不十分でした。おそらく今後もこの社会状況は俄かには変わらないと思われますので、今後、それに対応した方針を考えていかなければならないと思います。私個人も含め、何かと課題や反省点の多い合宿でした。しかし、合宿そのものは敗退はしましたが、久しぶりの冬山らしい天候の中、楽しく且つ教訓的な山行でした。えらそうな言い方になりますが、山行ごとにずいぶんと力をつけられた皆さんを見ているととても頼もしいものでした。それぞれ忙しい中、準備も含め山行中も目一杯力を出していただいたパーティーの皆さん、また、合宿をお膳立てしていただいた皆さん、お世話になりました。ありがとうございました。中近の乗鞍や間近の御岳、それに富士山の遠望も良かったなぁ。空木への縦走、リベンジの新たなる目標です。
山中で年を越す。ちょっとない贅沢だ。初めての経験でワクワクした。
元旦の朝は晴れ。キャンプ地から少し小高いところに登って、初日の出を見ることができた。東の空に、富士山。その前に雲海が広がる。それだけでも十分なのにその後ろに初日の出が昇る。南の空には元旦の記念フライトか、飛行機雲がいくつか円を描いて浮かんでいる。
友達によい自慢の種ができたものだ。山の中なのに前日は鍋、年越しそば、ラジオで紅白。朝はお雑煮まで楽しめた。おまけに初夢は富士山!
空木岳には行くことができなかったが、山行中2日も晴れた稜線歩きを満喫できた。冬山は2回目、まったくの初心者なので僕はこれで十分満足。
しかし、風の強いのには驚いた。時々立っていられないほどの風が吹く。これが普通と聞き、冬山は厳しいことを実感した。体力があまっていてもこう風が強くては気がなえる。すぐに手先が冷えるし、顔を出せばすぐ凍傷になりそうだ。そんな中でロープワークなどよくできるものだ。慣れ次第だろうか? 経験を積んだ方はさすが平然としておられる。
元旦の夜は、小屋で宴会。しゃべり倒して、笑い倒して、翌日はみんなバスに間に合うか、危ういところまで寝過ごしてしまう。とんだ新年初笑い大会だ。それでも僕はまだ笑い足りない気がする。楽しい一年になりそうだ。
一日目、千畳敷で登山相談所の方々に見送られ意気揚々と出発。しかし吹雪と這松で思うように歩けず、あっという間にバテバテになってしまいました。さらに稜線に上がると経験したことのないような風に吹かれ、立っているのがやっとで思うように歩けませんでした。風を避けてみんながテントを設営する間も、すごい風に、私は思考停止状態でした。とても生物が生存できそうにないような、すごいところに来てしまって、これから大丈夫かなというのが感想でした。
二日目はずいぶん風も弱まり、外に出るととても良いお天気でした。気分は最高だったんですが、すぐに息が上がってしまい、かなりみんなから遅れてしまいました。この日も稜線に上がるとすごい風でびっくりしました。
三日目、初日の出は雲の中でしたが、この日も出発するころには良いお天気になりました。昨日登った三ノ沢岳がとてもきれいに見えました。共同装備をほとんど持たず、ただ前の人に着いていくだけでしたが、三日目ぐらいから気持ちにゆとりが出来てきました。這松はひっかけて歩きにくいなと思っていたのが、這松がある方が沈み込まず歩きやすいと気づいたり、またとても生物は・・・と思っていたので、しゃくなげのつぼみを見てとても驚きました。名前は分かりませんが、小鳥も飛んでいました。この日は予定を変更して檜尾の避難小屋に泊まりました。あまりにきれいな景色の中に建っているのでびっくりしました。是非また行きたいと思いました。
四日目、檜尾尾根を下山しました。バスの時間に間に合うか微妙な時間でした。今、どの辺りを、どの方向へ下りているのかも全く分からず、何も考えることなく、ただひたすら前の人に着いていくので精一杯でした。無事バスに間に合いホッとしました。帰りの高速道路で、人のいるところに下りて来たんだと実感しました。
四日間を通して、技術も体力も足りていず、ただ自分のことだけでも付いていけず、技術は徐々に付けていくにしても、もっと体力を付けないといけないなと思いました。いろいろと迷惑を掛けてしまいましたが、気を遣ってもらい楽しいお正月合宿でした。
楽しいメンバーに恵まれ、楽しい正月合宿でした。前々から気になっていた三ノ沢岳では最高の展望を望めたし、年末年始と素晴らしいアルプスと富士山を望め、さいさきのいい新年を迎えることが出来て非常によかったです。私用により早目に私だけ帰ることとなってしまったのはとても残念でした。
自分にとって、今回は『鮭山行』であった。3年前、初めて雪山を歩いたのがココ、中アでの正月合宿である。まだまだ未熟ながら3年という一区切りのお礼参り…とでも云おうか、そんなキモチで参加した。奇しくも同行程の予定でリベンジのツモリが、またしても檜尾尾根を下山してしまったのは残念なコトではある。が、三ノ沢岳にゆけたのは前回とちがった前進だった。
前はついてゆくのに必死で、どっちが北やら地図をみるゆとりもなかったが、今では地図を開いたり(残念ながら自信を持って現在地を特定するチカラは養殖中)、天気図を描くようになったり(予報はできないけど)、写真を撮るコトもできるようになった。コレもこれまで山行にお付合いしてくださった方々のオカゲである。
この冬を迎えるに当たって、近い将来、積雪期に縦走したいと企むところを夏の間に歩いていた。中アの縦走もそのうちのひとつで、7月の連休に訪れたときは高山植物をたのしむために大勢のヒトがアリの行列をつくっていた。そんな中でヒトメボレしたのが三ノ沢岳である。雪姿も美しく、その頂からの展望も素晴らしく、お気に入りの山のひとつになった。
千畳敷で登山相談所の方が「近頃これだけの人数(8人)でこれだけの日数(予定4泊5日)、山に入れるパーティーは少ない。それだけでもたのしいだろうなぁ。」とおっしゃった。たしかに恵まれた合宿だったとおもうし、有難いことだとおもう。反省点も多かったが、この経験を今後に活かしてゆきたい。
メンバーのみなサマ、ありがとございました。