京都雪稜クラブ - 若さ溢れるオールラウンドな活動 −京都岳連加入−
メンバー | ホリウチ、ヒソサワ、ヤマモト |
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期日 | 2006年5月14日 |
地域・山域 | 奥美濃 芦倉山 |
山行形態 | 残雪期ハイキング |
文責 | ホリウチ |
【行き】3:00山科→3:30京都→4:40野洲→栗東IC(名神、東海北陸道経由)→白鳥IC→7:10石徹白林道駐車地
【帰り】駐車地17:55→18:25湯の平温泉19:50→22:10野洲→23:00京都
林道駐車地7:30→8:30上の林道より尾根取り付き地点8:40→9:50 1,221m地点10:00→11:10 1464m地点→12:10 1,600m付近12:25→13:05芦倉山(1,600m地点まで荷回収の往復アルバイト)14:10→15:10 1,350m鞍部→林道終点15:15→15:55旧林道1,150m地点→17:40駐車地
夜中3:00京都を出発し野洲経由で夜中の高速道路を快調に進む。夜明けに雲の切れ間から青空が覗き空気の透明感を感じる。
白鳥から桧峠を越えると向かいに野伏ケ岳、小白山の残雪が白々と見えている。
しかし石徹白川左岸の山々は右岸の山々より明らかに斑模様が進行し雪が少ない。少し不安がよぎる。(藪で苦しむかも)
立派な白山中居神社より右の林道に入り朝日添橋の少し先で残雪によりストップ。ここから支度し歩き出す。雪の消えた場所であちらこちらザゼンソウが咲き出している。
順調に進み、880m地点より植林の中を登りすぐ上の林道を横切ると笹薮帯に侵入。上に行く程密度が高くなり苦しい。やっとの思いで1,030m付近の最上部の林道に飛び出す。ここでしばらく休憩し、150mほど北に辿って再度笹薮に入る。1,100mから1,200mまでの急登は背丈を越える根曲がり竹と灌木混じりで体力を消耗する。ザックから張り出したピッケルなどが引っかかり大変である。1,200mから先やっと残雪を見つけ、残雪を繋ぎながら辿る。1,221mからは雪が続くようになりやっと人心地つく。新緑が眩しい。芦倉山も見えるがどうも1,464mから先は雪が無さそうである。尾根の反対側にあることを祈る。
さてその後快調に進むが1,320m鞍部から一転急登になる。途中まで残雪が使えるが1,464mから先は灌木に笹がびっしりでかなり悪戦苦闘。山頂まで残雪は期待できそうもないが、初河谷を隔てた北の尾根はこちらより標高が低いのにもかかわらず雪が豊富に見える。羨ましい!1,600m付近で久しぶりの残雪を見つけ休憩。ここで思案した結果、荷をデポして山頂を往復することにする。既に行動開始後、5時間も経過している。
お昼をとっくに回り出発。笹を掻き分けるが、山頂が近づくと背が低くなり荷も無いので今までの急登とは違い意外と早く進む。荷のあるなしでかなりの差を実感する。山頂手前から雪も現れ40分で山頂着。
雲が多くなってきたがすばらしい展望が開ける。
北には別山手前の銚子が峰、丸山などこの山脈の続きの山々が、それに石徹白川右岸の野伏ケ岳や薙刀山など、また南には大日ヶ岳に続く山々、東は飛騨の山が見渡せる。
よく見ると想像通り稜線東側にはたっぷり残雪があり、この山稜の南の1,350m鞍部まで途切れずに続いているのが俯瞰出来る。
既に午後1時を廻っているが、折角登ったルートを戻って荷を回収してでも、来たルートを藪こぎで帰るよりもはるかに南に降りる方が快適で早いとみた。
そこで、1時間余りのアルバイトで再び山頂に立った。
いよいよ南に向け下山する。快適に飛ばして降りる。みるみる山頂を離れ、ブナの木が次第に大きくなってきて、尾根も広くなりいいムードだ。左に支尾根が分岐するあたりが特に雰囲気がいい。主稜から外れるが尾根も沢も雪がついていてどこでも歩ける状態で好き勝手に歩く。登りとは大違いだ。残雪期の雪の付き方は毎年思案するがなかなか読めない。しかし広い尾根は要注意。他のメンバーはどうも自分の位置を地図で特定するのが困難で悩んでいる様子。しばらくの下りでやっと分かってきたようだ。
途中から雪で埋まった沢を渡り、主尾根に戻り、広い平坦地となって1350m鞍部に到着。
少しの休憩後、西側斜面を下るとほんの10分も掛からず林道の終点に出た。地図に載っていない新しい林道だ。この林道を辿ることにする。しかしよく見ると折り返しがあるのと、林道上も斜面も同じように雪で覆われているので適当にショートカットを楽しみながら高度を下げる。やがて沢を越えるところが出てきた。橋はなく河床をコンクリート舗装してある。すぐ下流には滝が掛かり、勢い良く雪解け水が流れている。水量が多く渡渉出来ない。スノーブリッジは怖くてやばそうなので、しばらく上流に迂回し、流木を頼りに恐る恐る渡った。実はこの山行での一番核心かも。
以後、この新しい林道を辿るが行きたい方向に行かない。途中で古い地図にある林道を目指して植林下の雪上を下り、目的の林道に出た。やがて林道上の雪も途切れ、砂利道をひたすら歩く。コゴミやタラノメを少し採ってみたり、次の山行を考えたりしながら、だらだら歩きで駐車地を目指す。久しぶりに全10時間の行程になり充実した山登りとなった。
帰路、湯の平温泉に寄り、汗を流す。高鷲ICより高速に入り帰京する。