兵庫 雪彦山東稜・右カンテルート(無雪期アルパインクライミング)

メンバー ヒカサイナノ、カワシマ、エノモト
期日 2006年6月3日
地域・山域 兵庫 雪彦山東稜 右カンテルート
山行形態 無雪期アルパインクライミング

報告と所感(ヒカサ)

北岳に向けての考察

  1. 支点を作るとき時間かかりすぎ。去年同じルートを登ったときより時間は短縮できているが2点のとき、3点のとき、1点しかなくてバックアップを木で取るか、ピナクルでとるか、かなど、まだ経験が足りない。
  2. 体力不足を痛感。2回目の登攀の後半、明らかに集中力が落ちているのを実感。ザックにふられてフリーのムーブをこなせないことも実感。どうしても直登傾向になる。結局体力がものを言う。
  3. 荷物、もうちとしぼれないかなあ。救急セットは二人でひとつにできるという話しに。うーん・・・
  4. イナノさん、岩に強くなった。ってわたしがいうのもどうかと思うが、頼もしいパートナーである。
  5. しかし、雑な点がたくさんある。二人ともであるけど。まず、物を落としすぎ。ヌンチャク、カム、ロープなどテラスで、登攀中に、など。はっきり言ってこれは一切なくさなければならない。少々のことは気にしないというのとは別次元の話しである。
  6. コールはだいぶ意思疎通がはかれてきた。「ビレー解除」「ザイルアップ」「どうぞ」「行きます」これだけを基本にしてあとはロープから読み取るということで。
    次、これらを生かしてやってみよう!!

ヒカサの所感

 去年よりアプローチが楽チンになった。道を知ってたからかな。カワシマ・エノモトペア、次回は一緒にアプローチ行こうね。正面へのとりつきも岡山の人に教えてもらってはっきり覚えた。次、正面いくときは、岩小屋のところに荷物をデポして、降りてきたら回収に行くことができそう。あと、首筋の日焼け対策これ肝心。稲野さん、手ぬぐい貸してくれてありがとね。日光でかなり消耗してしまった感あり。チョコラCCお肌の回復を図らねば。うわさの蛭には出会わなかった。けど、虫にはいっぱいさされた。蛭には、エアサロが効果あるらしい。それから蜂が怖かった。でかすぎ。喉に止まられたときは死ぬと思った。それからそれから・・・やっぱ、雑なのはよくない。わたしの登攀テーマというか人生のテーマとして「洗練」がキーワードになった(と緑の中でイナノさんに宣言)。日常生活から何事も丁寧に合理的でありながら、美しくを心がけることが大切だ。登攀中の結構深刻なときにそんなことを意識しなくてもできるようになっときたい。冷蔵庫を足で閉めたり、車のドアをバン!とやったり、床にあるものをちょっと足でよけたりするのやめます。あーあ、お茶やめるんじゃなかったかな。いや、お金がないからし方ない。山に関係ない話ですいません・・・

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イナノの所感

 2年ぶりの雪彦。2年前に岩講習会でよく行っていた。懐かしいなぁ〜と思いながら6時半ごろ駐車場を出発。私のパートナーはヒカサさん。今日の目的は「ザイルワークを早く的確に行う」だ。私たちは東稜と右カンテルートを、エノモトチームは東稜を2回登った。ヒカサさんと組むのは4月に御在所前尾根にいった以来。第2段。
登山道に入りすぐに、エノモト・カワシマチームと別れた。というのも私とヒカサさんは大曲と書いてある看板がある分岐点を沢のほうへ下っていったような記憶があったが、彼らは上からだということで、別れて行くことになった。東稜の取付きでおそらく会うだろうと思っていた。

地蔵岳東稜

 小さな沢を渡り、尾根を登っていく。少し悩んだが駐車場から30.40分ほどでなんとか東稜取付へ到着。エノモトチームはまだ来てないようだ。準備をして7時40分、まだ彼らは来ない。どうしたんだろ・・・不安になる。まさか先に行ってしまったのか、いやそんな早くないだろう。でもいっこうに来る気配がない。やはりあの分岐点を上に行ってしまったのは間違えだったのでは・・・。ヒカサさんと相談してあまりにも遅いので、出発する(8時)ことにした。

1ピッチ目 ヒカサリード

 ヒカサさんが1ピッチ目をリードしたことが無いということで、彼女からスタートとなった。ピンが無いといいながらどんどん高度をあげていった。私もセカンドで登る、朝一のクライミングはやはり怖い。

2ピッチ目 イナノリード

 セカンドからリードに切り替えてスタート。しばらくして、あーーギアを貰うの忘れたことに気づく。クライムダウンは無理。ハーネスにわずかだがついていたカラビナとスリングで登ることに。おそらくピンも少ないから大丈夫だろうと願って。無事到着。ヒカサさんのビレーをしてるころやっとエノモトチームが取付にきた。夕方駐車場で待ち合わせということで別れた。

3ピッチ目 ヒカサリード

 問題なく登っていく。ピンはなくほとんど立ち木で支点を作ってのぼっていく。東稜の核心の手前で終了。

4ピッチ目 イナノリード

 東稜の核心部分。クラック状になっているので体を中に入れていくとザックがひかかり登りにくい。身体を外に出して登っていけば快適だ。(写真無し)

5ピッチ目 ヒカサリード

 このあたりから正面の取付きテラスが見える。カンテ状を登る。

6・7ピッチ目 イナノリード ヒカサリード

 暑くて疲れ気味だったが問題なく終了。

総括

右カンテルート

 地蔵岳頂上で岡山からこられていた方に取付場所を教わった。下山途中の展望岩手前20メートル付近から沢のほうへ入る。そのまま沢を横切って左へ進むと、フィックスロープがかかっている。それづたいに左へいくと取付に到着。正面のダイレクトルートと加古川ルートにとりついているパーティがいた。

 1ピッチ目 イナノリード

 過去に取り付いたときにリードで行けずオールセカンドで登ったことがあった。リベンジしたくてリードをさせていただくことにした。順番待ちしている時かなり緊張した。4ピン目までまっすぐ上に登り、それから右へ進んでいく。苦手なトラバースだ。「ザイル5」というヒカサさんの声がした時点でリングボルトが見えた。やっと終了点だ。

2ピッチ目 ヒカサリード

 距離的に短かったが、次の支点がどれぐらい先にあるかわからないため、ここでピッチをきることにした。

3ピッチ目 イナノリード

 最初に1ピン目をとったのが失敗だった。ザイルの流れが少し悪くなり重たかった。カンテ沿いに登っていく。途中めっちゃでかい蜂が近くにとんできて大声をだしてしまい岩にへばりついてしまった。怖かった。まだかまだかと思いながらやっと支点発見。リングボルトが4個もあり、腐ってなさそうなものを選んで支点をつくる。比較的綺麗だった。

4ピッチ目 ヒカサリード

 ザイルを綺麗に整理していたのにいつのまにかほどけて絡んでいた。ヒカサさん、ザイルが重たかったと思います。ごめんなさい。

総括

次回は地蔵岳正面のダイレクトか加古川ルートをチャレンジしにいきたい!!

地蔵岳東稜

 

1ピッチ目

 

1ピッチ目

 

2ピッチ目から見える景色

 

2ピッチ目

 

3ピッチ目

 

5ピッチ目

 

下山時の展望岩

 

6ピッチ目

 

7ピッチ目 最終

右カンテルート

 

1ピッチ目

 

2ピッチ目

 

3ピッチ目

 

展望岩から撮った地蔵岳の全様

 

地蔵岳頂上


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