台高 堂倉谷本谷(沢登り)

メンバー イナノ、エノモト、ホリウチ、Lタニグチ(亀岡山の会)
期日 2006年9月2日〜3日
地域・山域 台高 宮川堂倉谷本谷
山行形態 沢登り
文責 イナノ

コースタイム

9月1日

京都駅22時半→大台ケ原駐車場2時半頃仮眠

9月2日

5時起床→6時半発→7時40分日出ケ岳7時50分発→8時55分着堂倉小屋9時10分発→9時55分着堂倉滝10時半発→10時50分入渓→12時25分着右岸より支流12時35分発→14時10分着アザミ谷14時25分発→14時40分奥七つ釜→16時05分時林道へ突き上げる→17時テント場

9月3日

5時起床→6時40分発林道歩き→7時10分ミネコシ谷入渓→8時20分石楠花谷出合8時40分発→12時林道着

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報告と所感

9月2日

大台ケ原の駐車場は風がきつくてとても寒かった。9月頭はまだ暑いだろうと思って今回もシュラフカバーだけしか持っていかず、防寒着もレイン以外に薄いフリース一枚のみ。全て着込んで寝たが寒すぎて予定より1時間早く起きた。すぐに車で寝ていたホリウチさんを起こして車に駆け込み、暖房をつけてもらった。震えながら朝食を食べ準備にかかった。
大台ケ原から日出ケ岳までは意外と早かった。絵に描いたような綺麗な緑の木々と青空。早く沢に入りたくなる。日出ケ岳から堂倉小屋まではけっこう長かったような。まだかまだかと思いながら歩いた。堂倉小屋から堂倉滝までもうひと頑張りしてやっと到着。日出ケ岳からずっと下りだったけど、石や根っこが濡れていて滑らないように気を使って歩くので意外と疲れた。堂倉滝は写真で見たとおり迫力を感じた。いよいよ沢へ突入。みんな盛り上がる!!何故か記録で見た写真の場所に実際に来て見るとみょ〜に嬉しくなる。ここで沢の準備。つり橋があるが壊れていて通れないので一度沢へ下りて渡って左側から巻く。少し進むとは手すりのついた階段状に整備された歩きやすい巻き道がある。登りきって少し進んで(枝にテープがついてた)、急な谷を下ると堂倉滝の落ち口に着く。
いよいよ入渓。昨年行ったタニグチさんによると、今日は流れがきつくてかなり水量が多いようだ。緊張してきた。大丈夫なのかなぁ〜と少しビビリながら・・・。いきなりへつりで胸あたりまで浸からないといけない。うわぁ〜寒い。気合をいれてリーダーへ続く。
斜瀑30メートルの滝、左岸から巻く。巻き道を間違えていったん戻って再確認して進む。そして中七つ釜へ。流れがきついので、へつっていて落ちたらすぐに流されていってしまうから怖い。いつもより肩や腕に力が入っていたような気がする。そして白い巨岩が散在する中へ進む。ルートを間違えてしまうと対岸へ渡りたくても水量が多いので簡単には渡れず、来た道をいったん戻ってから進まなくては行けない。滝はほとんど直登はできず、楽しそうな釜がっても寒すぎて飛び込む気も起こらない。そして大きなアザミ谷の出合いに到着した。記録に書いてあったとおりここに泊まるか予定の林道とぶつかる1029メートル地点まで行くか相談。明日の行動時間を考えると1029地点まで行ったほうがいいだろうということで進むことにした。とりあえず水量が多いので奥七つ釜が心配やなぁといいながら出発した。
奥七つ釜手前の8メートルの滝を右側から巻く。すると前方に奥七つ釜が見え始めた。
今までに見たことのない景色だった。うわぁ〜あの向こうにはもっと綺麗な迫力のある素晴らしい景色があるんだろうなぁと思うと先へ進みたくなる。しかし水量が多くてどうにもこうにも行けない。タニグチさん言わく、こんなとこ昨年はほとんど水量はなくて簡単に歩けたと言っていた。まじで〜今回はまったく歩けそうにない。ほんの少し向かい側へ渡りたくても水量に巻き込まれて怖くて無理!!仕方なく巻くことにしたがどんどん沢から突き上げられていく。アザミ谷へもどろうかと途中考えたが、このまま林道まで突き上げてしまい今日の予定地までワープしようということになった。藪の中から沢を見送り、読図王ホリウチさんを先頭に藪こぎが始まった。うひょ〜最悪。みんなやる気の無い顔だった。
1時間弱ほど藪の中を進み林道へでた。沢終了〜って感じだった。とりあえずテント場まで「気分が盛り上がらないなぁ」とか「自然にはさからえないししょうがない」と一人で色々考えながダラダラ歩いた。
 17時ごろ予定地に到着。堂倉谷にかなり期待していただけにショックが大きかったが、とりあえず明日は本谷をつめてみて様子を見ようということになったので気を取り直してツェルトやご飯の準備にとりかかった。焚き火の前で山の話で盛り上がり、楽しく1日をしめることができた。

 

9月3日

4時頃寒くて目が覚める。5時までシュラフカバーの中でねばって起床。即効朝ご飯を食べて沢支度。今日はとりあえずミネコシ谷出会いまで河原歩きなので林道を歩いて入渓することにした。30分ほど歩いた地点から沢に下りた。やっと沢に入れる〜!乾いた河童の気分のように嬉しかった。沢は朝日が緑の木々から差込みとても綺麗で石楠花谷まで平凡な遡行だった。今日のメインは石楠花谷から先の滝や斜瀑が連続し高度をどんどん上げていく箇所で、水量の状況が少し心配だが未知の世界にワクワクした。
2条斜瀑7メートルは右側の草付きからトップでタニグチさんが登りザイルをはってくれた。セカンドの私とホリウチさんは斜ばくの中を挑戦。私は水のプレッシャーに負けて少し避けて登ったが、ホリウチさんは斜瀑の少しハングってる真ん中を「ファイト〜一発」状態で登ってきた。ホリウチさんのファイトに盛り上がった!!
次に2段25メートルの滝。滝の左側沿いからシャワークライミング状態で登った。トップでホリウチさんがどんどん登っていき、私達は「無理しないでくださーい!!」と下から叫び大丈夫かなぁと少し不安な思いで見守っていた。そんな私たちのことを気にもせずガシガシと登っていき、途中のテラスについて少年のようにとても嬉しそうな笑顔で振り返り大きく腕を上にあげて○(マル)!!とサインをおくってくれた。「登れるよ、問題無し」と合図をしてくれたようだ。後から聞くと、ホリウチさん超楽しかったみたいだ。
次々と現れる斜瀑18メートル・斜瀑6メートルもシャワークライミング状態で快適に登れた。そしてナメで1本休憩をとって「フィナーレを楽しもうぜい!!」と再び盛り上がり、残り少ない滝・斜瀑・ナメを満喫した。最終は緑の綺麗な原生林の中を読図王ホリウチさん先頭に進み、大台ケ原周遊路の尾鷲辻に出た。
とても素晴しい沢を遡行することが出来て満喫した。1日目最終藪こぎをして林道へ出たときは少しモチベーションが下がったが、それもまたよかったなぁって遡行を終えてから思った。2日間とても充実していて、本当に素晴しい谷に出会えて満足している。
来年は8月の暑い時期に奥七つ釜と大きな釜での飛び込みのリベンジに行きたい!!

 

日出ケ岳までの道のり 絵に描いたような景色

 

堂倉小屋

 

堂倉滝

 

入渓地点

 

 

 

 

奥七つ釜手前 左岸より巻く

 

奥七つ釜

 

テント場

 

2日目の朝

 

泳ぎもある。気合を入れて入る

 

2条斜瀑7m

 

斜瀑の中を

 

ナメ

 

沢もそろそろ終わり

 

原生林の中


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