北アルプス 早月尾根〜剱岳〜別山尾根〜室堂(積雪期縦走)

メンバー CLカサミ、タマダ
期日 2006/11/23〜25 2泊3日
山域・ルート 北アルプス 剱岳
山行形態 積雪期縦走

コースタイム

11/23

(0:00)京都駅→(4:30〜5:40)富山駅→(6:05)上市着→(6:40〜7:30)馬場島→(9:40)1400m地点→(11:50?)1900m地点→(14:00)早月小屋着→(17:10?)夕食→(19:30)寝る

11/24

(4:00)起きる→(6:25)早月小屋発→(8:00?)2500mピーク→(8:30)2600mピーク→(11:30?)シシ頭→(13:30)最後の登り→(14:35〜15:10)剣山頂→(16:00)平蔵のコル→(18:00)夕飯→(20:40)寝る

11/25

(4:00)起きる→(6:30)天場発→(9:00)前剣→(9:30)武蔵のコル→(10:00)一服剣→(11:30)剣御前北の岩塔→(12:30)岩塔抜ける→(13:30)剣御前→(14:00)剣御前小屋→(15:00)雷鳥平→(15:55)室堂→(17:00)立山駅→(18:10〜19:50)富山→(23:00)京都駅

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感想(タマダ)

11/23(木)

午前0時の夜行「きたぐに」に乗って富山に向かう。列車には、これから合宿に行く学生と思しき若人達が、ザックに荷物を満載して乗り込んでいる。ふと自分達も学生である事に気づき、複雑な心境になる。よく寝られた。きたぐに約6300円なり。
4時間半で富山に着き、いらない荷物をコインロッカーに預ける。300円/日なり。始発で上市に行き、カサミさんが手配していたタクシーで馬場島まで乗り継ぐ。電鉄580円、タクシー6700円なり。
馬場島の天気は予想通り悪く、霧がたちこめている。登山指導センターで準備を整え、出発する。赤旗用の笹が立ち木に引っかかり、とても腹立たしい。本日の行程は急登ばかりで参るが、雪がないおかげでペースは悪くない。1400mを境に、雪が現れる。1600mを境に霧を抜け、空は快晴となる。以降は奥大日や北方稜線の景色を存分に楽しみながら歩く。
最後の急登を越えると早月小屋が現れる。少し早い時間だが、行動終了とする。天気図をとると、明日の天気は良くも悪くもなさそうである。後から2人Paが登って来て、隣に天張る。こちらは夕食を食べ、早々に寝る。

11/24(金)

朝、暖かく眠れた。テント内4℃、テント外-8℃。空には星が出ている。朝食を食べ、明るくなってから出発。西斜面のためなかなか日が昇らず、しかも強い北風が吹いており、寒い。9時頃ようやく日が登ると、今度は強い日差しと相変わらず冷たい強風にさらされ、お肌に大変悪い。しかし快晴のため、昨日に引き続き景色が素晴らしい。雪はよく締まっており、ラッセルの必要はないが、こけるとよく滑りそうである。
2600mピークを越え、次の二つ?の小ピークを、ロープなしで左から巻く。烏帽子岩?手前のやせ尾根からロープをつけ、以降数回スタカットを使う。支点は主に岩角かピッケルで取り、ビレイは確保器か肩がらみを使う。シシ頭?からの降りで、先行していた2人Paは引き返して行った。我々は岩に捨て縄をかけて懸垂下降する。カニのハサミは最初直上しようとしたが、結局左を巻く。早月尾根は皆が言うように、もし視界が悪いとルートファインディングに迷いそうなルートである。最後の本峰直下の登りは、右のルンゼ状をダブルアックスで直上する。尾根の南側は、ぽかぽかと暖かい。
出発から8時間かけて、やっと山頂着。強風のため寒いので、写真を撮って早々に風下に非難する。行動食を食べ、線香をあげながら休憩。今日は平蔵のコルまでしか行けないことは明らかだ。
降りでは自己確保に鎖を使う。せめてホールドには使うまいと試みるが、あえなく挫折し、さらにハシゴが出てくるに至ってつまらない意地を張ることが馬鹿馬鹿しくなる。平蔵のコルには、なぜかトイレだけが建っている。小屋跡地横の、ちょうど2〜3人用テントが張れるだけのスペースを今夜の宿とする。白山の隣に沈む夕日を見送ったあと、夕食を食べ、トイレを使用し、寝る。星空と富山の夜景が素晴らしい。

11/25(土)

今日も暖かく眠れた。テント内1℃、テント外-8℃、星も見える。朝飯を食べ、明るくなってから出発。剣の南側は、風がなく暖かい。本日は1日中、雪の急斜面の登り降りを繰り返す。早月よりも別山尾根の方が、雪斜面、岩場共に悪い気がする。
平蔵のコル南端の鎖場で、ハイマツを使って懸垂+鎖を使ってスタカット。歩行中に一度、踏み出した足が沈み前のめりにこける。傾斜が緩かったため落ちなかったが、ザックが頭の上までずり落ち、助けてもらうまで起き上がれない。以後はウエストベルトを締めて、より慎重に歩く。
前剣からの延々長い降りは怖いため、タマダはダブルアックスで降りる。武蔵のコルを過ぎ、一服剣で休憩。剣沢に降りても雪崩の心配はなさそうだし、明らかに楽そうだが、せっかくなのでそのまま別山尾根を楽しむ事にする。
クロユリのコルから急斜面を登り、剣御前北の岩塔に取り付く。が、怖いので右から巻くことにする。長いトラバースの後、最後は急な雪壁を登り、約1時間で抜ける。剣御前まで来れば、たくさんのスキーヤーでにぎやかである。余裕をかまして回り道をしている間に、最終バスの時間が迫っており、急いで降りる。
疲れが溜まってきたタマダは、ペースが上らない。せめてあと30分早ければこんなに急がなくても良いだろうし、30分遅ければ諦めもついただろうに。雷鳥平でカサミさんにロープを持ってもらい、少し上ったペースでひたすら歩き、諦めかけた頃にようやく室堂に到着、ぎりぎりでバスに間に合う。
ケーブルカーが止まっているため、バスに乗ったまま立山駅に到着し、荷物を整理する間もなく電車に飛び乗る。仕方なく電車内で荷物を広げ、ロープを束ねたり暖房で服を乾かしたり。富山でもあまりゆっくりしている時間はなく、銭湯に入って弁当を買い、特急に飛び乗る。山にいる間よりも、テキパキとした行動である。バス2660円(含荷物代300円)、電鉄1170円、特急7250円なり。

その他


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