京都雪稜クラブ - 若さ溢れるオールラウンドな活動 −京都岳連加入−
山行名 | 奥美濃 天狗山 |
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メンバー | L:H内(文) Y本 T代 Y田 K村り S口 |
期日 | 2007/3/21 |
山域・ルート | 奥美濃 天狗山 |
山行形態 | 積雪期縦走 |
朝から快晴で岐阜に入ると濃尾平野から恵那山まで見えている。
今回の天狗山は奥美濃でもまだ登ったことのない山だ。蕎麦粒、勇谷、花房、能郷白山などの山頂から見ているが、奥美濃の山々は標高が似ていて山座同定が困難だ。
6人もの大人数は初めてなので、積雪の状態と、道の無い山歩きに慣れない人がいてペースが進まない場合が少し心配なので、ルート自体は単純で心配ない天狗山とした。
天気もよくあまり読図訓練にはならないが、残雪の山を楽しもう。本格的な読図はまた次回にでも。
さて山を見ると本当に雪が少ない。下山予定の尾根は南面なので下半分雪が見当たらないため、下山のルートを登りと決める。急登の続く旧村界を辿るのだが、林道のそれらしい場所を探すと1本のロープが斜面途中まで垂れ下がっている。これを利用し、一段上の面に乗る。この後は延々と下草の少ない見通しの効く尾根を上がる。雪は全くない。25分で4等三角点を通過し、標高500m当たりには少し岩があるが問題ない。ルートには赤テープが要所にある。
650mまで登るとやっと一息つける勾配となるが、代わりにまるで初冬のような状態のべた雪が出てきて、その後山頂部の傾斜の緩む地点まで続くことになる。いつもの残雪期の固いザラメ雪とは大違い。この暖冬で予想はしていたことだが。
積雪は20〜30cm程度だが、湿雪で重く、地面近くまで潜って始末が悪い。850mあたりから急登になり先頭を交代しながら進む。雪が少し深くなるにつれ、勾配も再び増し、底まで踏み抜くため進行に苦戦する。もう3時間も掛かっている。風が出てきて日差しの暑さは多少しのげる。
やっと標高1100mまで登る。北に能郷白山が白く輝く。花房山や蕎麦粒山、貝月山も見える。広い主稜になり気持ちよいブナ林では列を崩して思い思いに歩く。ここから雪は余り潜らなくなり快適。S口さんはスノーシューを着けて楽しそう。いい雰囲気のちょっとした二重山稜を過ぎると小広い山頂に着いた。
登山開始から3時間30分掛かった。14時20分まで35分休憩とする。
小さな山名板がブナの高い場所に付いていて雪が少ないことを実感する。
下山は登り予定のルートをそのまま降りることにする。珍しく今日のものと思われる複数の踏み跡があり、西に快調に進む。緩急繰り返して1時間20分で三角点798mに着く。踏み跡は下山方向の尾根にさらに続いている。標高650mからは傾斜が急になり、雪が無くなってくるが、道がある。この先細かな尾根が3本に分かれているがどうやら一番西の尾根を辿っている。先頭は快調に飛ばしていくが西に振りすぎていることに気付いているかどうか? やがて標高500mあたりで左へトラバースする道が出てきたが、前3人が通過したのでバックしてもらい、東寄りに修正する。坂本集落を流れる白川が真正面に時々見えているが西に寄り過ぎていることを誰も意識していないようだ。
歩きにくい斜面の急坂を下り、尾根末端近くをさらに左に振り、下山用に回送しておいた車の西方200m地点に降り着いた。
既に夕方5時になっている。西の山に沈みゆく夕日が淡く射し、充実した1日を終えることができた。