北アルプス 奥穂〜西穂縦走

山行名 完熟三十路がゆく―奥穂西穂の旅―
メンバー L:T井(文) H澤 H笠 S見 
期日 2007/9/8 〜9/9
山域・ルート 北アルプス 奥穂〜西穂縦走
山行形態 無雪期縦走

コースタイム

9月7日

京都_2230=0330_新穂高:C0

9月8日

C0_0715−アマヤドリ@H.穂高_0735−0830_穂高平小屋_0845−0925_白出小屋− 1035_重太郎橋−1100_鉱石沢−1145_荷継小屋跡−1230_co.2450附近(大岩)−1445_白出ノコル:C1

9月9日

泊C1_0520−0610_奥穂高岳−0720_ジャンダルム−0740_コブ尾根ノ頭−0835_天狗ノコル− 0920_天狗ノ頭−1010_間ノ岳−1120_西穂高岳_1150−1235_ピラミッド・ピーク−1300_独標− 1400_西穂山荘_1430−1520_RW−1600_駐車場=2300_京都

【計画】

 

 2003年の夏、「槍ケ岳から北穂キレットの縦走+滝谷クライミング」に参加した。そしてその翌月、焼岳から西穂までを縦走した。その間の奥穂から西穂だけがキレイに残っていた。その後、数年くらいは、ジャンダルムに行きたいなぁと思っていたが、そのまま行く機会もなく、わたし自身、クライミング中心の山行が多くなったこともあり、すっかりその存在を忘れてしまっていた。そんな忘れさられていた奥穂西穂であったが、今年、2007年夏、03年のキレットと焼岳に一緒に行ったマユタと奥黒部環状縦走に行ったのがきっかけで、忘れていた「残りもの」を思い出し、マユタと計画することになった。
 マユタのほかに、ヒカッチとサトミくんも参加してくれることになり、笑いあり、出会いあり、お酒あり(!)の楽しい、思い出に残る山行となった。

【報告】

移動日:09/07(金)

 出発前日の9月7日(木)、台風9号が関東を直撃した。思ったよりも進度が早かったので、金、土はお天気が悪くても、核心のジャンダルムを歩く日曜日は、台風一過でお天気になるかなと思い、とりあえず出発することにする。出発直前、8日(金)の20:00頃、穂高岳山荘に電話すると、「雨は今は降っていないが、風がきつい」とのことだった。それでも、この日、岳沢からと涸沢からと、山荘に登ってきた人がいるとのこと。また、8月は雪渓が不安定で進入しないように注意が出ていた白出沢もおそらく問題ないだろうとのことだった。よかった!
 交代で、マイナスイオンで満たされたサトミ号を運転し、3時半に新穂高に到着。さすがに寒い!テントを張って、ほんの少し仮眠をする。すでに出発している登山者がいて、心の中は少々焦ったけれど、眠気には勝てず、また、ゆっくりでも03:30ごろにはテン場に着くだろうと思い、眠りにつく。

初日:09/08(土)

 朝起きると、雲が多く、出発準備をしている間に雨が降ってきた。ホテル穂高のあたりで雨足がきつくなる。軒下でしばらく雨宿り。気持ち的には少し萎えたけれど、明日は晴れるというヒカッチの最新ドコモ携帯の予報を信じ、とりあえずテン場までは行こうという気持ちになる。翌日、雨が降っていたり、ガスがたくさん出ていたら、無理をせずに、ジャンダルムは諦めないといけないかもしれないと思った。
 白出沢の前半は、かなり林道を歩かないといけない。寝不足と疲れがあったのか、林道歩きの時からふくらはぎの様子がおかしかった。先月の奥黒部環状縦走で抜群の威力を発揮したCW-Xが全然効いていない!!案の定、白出沢出合を経て、白出沢を徒渉するあたりで、足を何回かつってしまった。歩いている時に足をつるなんて、何年ぶりのことだろう…。今回に限って、珍しくリーダーなんかをしていたので、益々心配になってきた。とは言え、今回のメンバーは、たくさん経験を積んでいるミソジーズ。放っておいても大丈夫か、と開き直ることにした。そんな足の調子だったので徒渉は少し緊張した。ヒカッチは長ーい足で、距離のある岩をひょいっと渡ってしまう。さすが!わたしはつった足にドキドキしていると、先に渡ったサトミくんが大きな石を持ってきてくれて渡りやすくしてくれたので安心して渡れた。マユタも難なく通過。白出大滝を過ぎてガレ場の登りになる頃には、足も快復してきたのでよかった。ガスが出たり出なかったりだけど、白出後半からは雨は止み、「曇り時々ガス」になった。途中、福井県から来られたご夫婦と、石川県から来られた単独の男性に会い、オヤジキラー  のマユタを中心に楽しく話しをしながら、抜きつ追いつかれつしながら登る。ブルーベリーやキウイをいただいてしまった。黄色いキウイは美味しかった!
 白出沢後半のガレ場の登りの途中で、西穂沢の方で大きな落石が起こった。やはり台風のせいで岩や石が不安定になっているんだなと思う。白出沢は安定していたが、テン場までと明日の行程、慎重に行かなくてはと思った。
 14:45、白出のコルに到着。テン場代は一人600円。水は1L150円。小屋で手続きをしている間にみんながテントを張ってくれていた。中に入って、さっそくくつろぐ。今日のご飯は、ヒカッチの「おつまみメインの晩ご飯」。テントに入って1杯甘いものを飲んだらすぐに、酒飲みメンバー4人は、鶏肉やハム、チーズ、たまご等のつまみを片手に、ヒカッチが持ってきてくれたホット梅酒を堪能する。ヒカッチのおつまみ選定は最高で、どれも美味しかった!サトミくんも日本酒を持ってきてくれていた。テントの中で日本酒なんて、なんて贅沢! 言うまでもなく、とーってもおいしかった!
 手ぬぐいを物色しに行った山荘では、白出を一緒に登ってきたご夫婦と単独男性に会い、しばらくみんなで楽しくおしゃべりをした。ご夫婦は挽いたブルーマウンテンでおいしいコーヒーをごちそうしてくださった。

2日目:09/09(日)

 朝、起きるとヒカッチの言うとおり、満天の星空だった。昨日のお天気を考えると信じられないくらいの星の数。今年はキレイな星空をたくさん見ることができて大満足。
 05:20出発。奥穂から西穂までの間で、一番緊張したのが、馬の背の下りだった。それ以外は特に怖いところもなく、楽しく岩稜歩きができた。ジャンダルムは飛騨側からまかずに直登できるみたいだったが、信州側から一旦まいて、頂上に登った。頂上は少しガスっていてあんまり景色を堪能できなかったけれど、遠くに見えていたジャンダルムのてっぺんにいるのかと思うとちょっと嬉しくなった。ここで、旅は道連れ、昨日から一緒だった単独男性と合流し、下山まで一緒に岩稜歩きを楽しんだ。この男性は、昔から山歩きをされているとのことで、普段は沢登りや山スキーが中心とのこと。とても62歳には見えないハツラツとしたお姿。今回は、なんと腰に入ったヒビのリハビリがてら歩きに来られたらしい。さっそくマユタに「ヒビ男さん」と命名された。
 間ノ岳まではさすがに長く感じたけれど、間ノ岳の下りの逆層スラブが終わると、赤岩岳に気付く間もなく、11:50、西穂高岳に着いた。てっきり赤岩岳と思っていたピーク。先を歩くマユタが「西穂やわ…」と言ったけど、「またぁ、マユタ、冗談言ってー」と思ったくらいだった。さすがに西穂は、西穂山荘からピストンの登山者がたくさんいた。ヒカッチは念願の穂高縦走ができて、とっても嬉しそう。わたしまで嬉しくなった。
 西穂で少し休憩してから下山。西穂山荘に向かう。山荘から来た多くの登山者とすれ違う。ピラミッドピーク、独標を経て、山荘到着。焼岳から西穂に歩いたけれど、こんなに長かったのかなと感じた。独標では、ヒビ男さんのザックからなんと缶チューハイが出てきて、少しいただいてしまった。山荘でゆっくり休憩した後、生ビールで乾杯している人たちを片目に、ロープウェイに向かう。この道は、ムシムシ暑く、思いのほか、長く感じた。あと少しで駅に着くという頃に、雨が降ってきた。ロープウェイの乗車券はヒビ男さんのJAF会員カードで20%オフになった。
 下山後は、温泉「ひらゆの森」に入った。何年も前に入った時とだいぶイメージが変っていて、とてもいいお風呂だった。

【所感】

[みずえちゃん]

 奥穂から西穂は、エアリアマップでは破線になっているけれど、馬の背の下りが少し緊張した程度で、怖くて足がすくむようなところはなかったです。登山道も○印が随所にあり、途中何カ所か分かりづらいところはあっても、大きく間違えるようなところは、ガスが出ない限りないように思いました。また、今回は、リーダーをさせてもらったけれど、メンバーが経験豊富で自立しているため、敢えてリーダー業をすることもないくらいに、息の合った(?)山行だったと勝手に思っています。お天気も台風9号でどうなることやらと思ったけれど、ここぞという時には快適なお天気となり、みんなの日頃の行いの良さ(?)を痛感しました!
 マユタ、今回の山行のきっかけを作ってくれて、みんなをたくさん笑わせてくれて、そして、SLとしてシメるところはシメてくれて(?)、ありがとう。
 ヒカッチ、2日目はずっと先頭を歩いてくれてありがとう。3度目の正直の、念願の記念すべき穂高縦走に一緒に行けて、わたしも嬉しかったです。おつまみご飯、最高でした。
 サトミくん、元気すぎるねーさまに囲まれながらも、こっそりといろいろ気配りありがとう。共同装備もテントにコッフェル、かなーりたくさん持ってもらいました!

[まゆた]

 山に登り始めて2年目の課題に「奥穂−西穂」を挙げた。その夏、合宿でキレットを越え、焼岳から西穂の縦走をした。共に、みずえちゃんといっしょだった。
 さては奥穂−西穂間を残すのみ、と幾度も計画するが天候に恵まれず、なかなか越えられないまま自分の中の奥のほうへ置去りになっていた。
 過日、みずえちゃんと奥黒部を縦走した折、夏空にクッキリと映えたギザギザの稜線を見たとき、ひさしぶりに思い出した。奇しくも共に歩いてきたみずえちゃんといっしょ。この機会を逃しては、もはやゆくこともあるまい、と思えた。
 登るなんて信じられない、とおもってた白出沢もたのしいメンバーと、いっしょに歩いたシャレ夫夫婦とヒビ男のオカゲでゲラゲラ笑いながら登った。また、意外と変化に富んでいて飽きることない登路だった。
 奥穂からの縦走路は浮石がいちばんイヤだった。途中、ブロッケン現象をたのしみ、すばらしい初秋のおてんきに恵まれる中、たのしい縦走ができた。
 たのしいメンバーと一期一会に感謝。

[ひかっち]

 何年前か忘れましたが、上高地に遊びに行ったとき、下山してきた登山者の話を聞いたり、登山はほぼ経験がないときに学生時代の友達と蝶が岳に登り、朝焼けに輝く槍〜穂高の稜線をまぶしい気持ちで眺めたときから穂高は憧れの山になりました。
 その後穂高に登るために雪稜に入りました。去年、9月と10月に4連休をとって槍〜穂高縦走を計画したのに、2回とも天候が悪くて達成できませんでした。以降当面、穂高に入ることができない気がしていたのですが、今回Mちゃんの計画に乗って穂高の地を踏むことができたことが本当に嬉しかったです。穂高の稜線から、朝日にかげる蝶が岳〜常念岳の稜線を見て、友達と登ったしんどくて楽しい初アルプス登山や3年前Dr達と行った夏合宿、それ以降たくさん登った山を思い出して、自分の成長も感じたし、初心を思い出すとても素敵な山行となりました。
 行程は怖いところもあってハードでしたが終始楽しくおしゃべりし、出会いもたくさんあり、あっという間の2日間でした。ご一緒してくれた3人と、同行してくれた石川県の「おとうさん」に本当に感謝いたします。

[みっちー]

 今回初めて穂高を訪れ、一度はやってみたかった奥穂〜西穂縦走を達成することができて嬉しいです。三度目の正直でようやく念願が叶ったヒカサさんは、誰より嬉しそうでした。序盤から穂高岳山荘までご一緒したダジャレ好きのお父さん+明るく優しいお母さんのご夫婦と、同じく序盤から最後の最後までご一緒した単独行の還暦のお父さんと仲良くなり、色々とお世話になりました。天候が心配されましたが、夜はまぶしいほどの星空を見ることができ、メインの奥穂高岳からの展望も存分に楽しむことができた上に、白出沢の登りや稜線歩きでは程よい曇天に助けられ、絶妙なお天気具合でした。2日間とも長いルートで疲れましたが、とても楽しく、印象に残る山行でした。感謝感謝です。

[A山シャレ夫夫妻]

 奥穂高岳では、たのしい時間を過ごすことが出来てとてもハッピーでした。
 皆さんはその後、どちらの山を楽しんでいるんでしょうか?
 九月に入っても暑い日が続き、登山を楽しんでいるんでしょうね!
 皆さんが西穂高岳に向かってから、私たちは朝食後、6時30分頃に小屋を出発し、7:05に奥穂高だけに登頂。頂上から、どの辺りを登っているのかなと思いながら西穂高岳を眺めていました。
 14:00に上高地バスターミナルに到着し、バスを乗り継いで16:40に新穂高温泉に戻りました。
 途中雨に遭わなかったでしょうか?

[ヒビ男]

 お便りと写真を送って戴き皆さんとの楽しかった穂高の山行を思い返しています。
 ……又どこかの沢や山、山スキー等でお逢いできる日を楽しみにしています。

【総括】

 

 穂高岳山荘までは、今回の白出沢からと涸沢経由、岳沢経由がある。いずれも時間のかかる行程を強いられるが、白出沢ルートは、樹林帯から始まり、ガラ場の急登は歯を食いしばって登り詰めるという、変化に富んだコース。
 ジャンダルムは西穂よりから登る。かわゆい「ジャンダルム」の看板あり。ガイドさんのパーティを何組か見かけた。アンザイレンしていた。

●テン場:白出のコル/穂高岳山荘
●水場:\150/L@小屋にて
●天候:全体的に恵まれた。急登や下山路は陽射しを遮るように曇り空を交え、縦走路では時折すばらしい青空。比較的快適な山行になった。 

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白出のぼり

 

穂高岳山荘

 

とうちゃく

 

空に浮かぶ月と星

 

朝陽が昇る

 

奥穂への登り

 

ジャンダルム

 

ジャンダルム頂上

 

遠くに見える西穂

 

天狗の頭で天狗になる

 

西穂頂上


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