京都雪稜クラブ - 若さ溢れるオールラウンドな活動 −京都岳連加入−
山行名 | 九州ツアーU |
---|---|
メンバー | L:I野 S口 M(下京山岳会) |
期日 | 2007/10/20 |
山域・ルート | 宮崎 比叡山:ニードル左岸稜 (岩登り) |
山行形態 | 岩登り |
残置は2ピンあるだけであとは全てナチプロでランナーをとる。3箇所カムをセットして登った。久しぶりの岩に緊張した。それにナチプロルートは初めてだったのでかなり緊張した。時間かかってしまった。終了点はリングボルトとスリングがあり、広い安定したテラスだった。
このピッチもリードをするつもりだったが、1ピッチ目で疲れてしまったのと、あまりにも強風でリードする気がせず交代してもらった。このピッチも残置が2ピンぐらいだったような。出だしのフレークは面白いが(マイクロカムが役に立った)、フレークを抜けた箇所のトラバースが怖かった。このワンムーブが核心なのかな。終了点には残置があり、3人でスペースはいっぱい。
見上げると、クラック?!強風の中、Mさんが登っていった。強い〜。ランナーは全てカムだったような。残置があったか記憶がない。下部のクラックでは足ジャムがよくきく。利きすぎてぬけなくてこまった。手ジャムするほどではなく、それなりにガバホールドはあった。下部のクラックをぬけると上部はスラブのような感じだった。Mさんはいったいどこ?と思っていたらニードルのてっぺんに座ってビレーしていた。すごい高度感。気持ちいい〜。でも風が強すぎて怖い。何度岩にへばりついて風が弱まるのを止まって待ったことか。ニードルのてっぺんには残置ハーケン・リングがあり、3人でスペースはいっぱい。そこから15メートルほど懸垂。
あまりにも強風で登攀としては悪条件。このまま登り続けるか悩んだ。私は登攀意欲がなくなり下山希望、Mさんはどちらでもよくて、S口さんは登攀したかったようだ。懸垂で下りた場所は風がなくてとても快適で行動食を食べながらしばらく休憩した。けっきょく、今回はそこから懸垂で下りることにした。懸垂支点は、4ピッチ目の取付きにしっかりしたビレー点と残置のテープスリングがありそれを利用した。ワンピッチの懸垂であとは歩いてニードルの取付きに戻った。下りるとさっきまでの風が嘘のようなぐらい快適だった。 残りの2ピッチが登れなかったのは残念だったけど、あの風では仕方がない。また今度くるぞ!!他にもたくさんルートがあるので岩だけに集中して来たいな。
駐車場に戻ると今朝あった車はほとんどなかった。ギアを片付けていたら車が2台入ってきた。クライマーかなって思っていたら声をかけられた。色々話をしていたら福岡から来られた沢屋さん達だった。今から宴会らしく、大きなテントや机がでてきて本格的だ。沢屋ということで来年の春に鹿児島の沢へ行きたいと思っているので聞いてみると、霧島の「大幡川」がお勧めらしい。候補にしておこっと!!鹿児島の沢は良いらしい。早く行ってみたいなぁ〜。どんどん話は盛り上がり、どこの山岳会の方か聞いたら「九州山楽会」の方達で、我々は「京都雪稜クラブ」と言うと、なななななんといつもHPを見ていただいてる方だったのだ。ひえ〜びっくり!!この方は「沢グルメ」さんと呼ばれてるいる方で、HPを教えていただいた。京都に戻ってからHPを拝見させていただき、メールをさせていただいた。来年、近畿の沢へ行くと言っておられていたので黒蔵谷をお勧めした。もし、機会があれば合同遡行とかしてみたいなぁと思った。
教えていただいた日之影温泉に入って尾鈴山へ向かった。218号線で延岡市へ戻り、るるぶに載っていたチキン南蛮の店「直ちゃん」に寄って、国道10号線を南下して「日向」道の駅で寝た。
計画はじめは、沢三本・・・と話していたのだが、九州の岩場の面白さを聞いてしまい、すごく行きたくなった。Mさんはアルパインクライマーやし、I野さんも行きたいとみんなの希望も一致。比叡山で一番人気のニードルに行こうとなった。グレードこそ、四〜六級だが、私にとってははじめてのまともなナチュプロルート。それもダブルロープやマルチすらも、ここ数年、沢に行ってばかりでサボっていて縁遠かった。このままでは二人の足をひっぱりかねないと、特訓をしたら、けっこう体が覚えているもので、練習とともにしばらく忘れていた岩のモチベーションも急上昇していった。やっぱり岩は楽しい♪朝起きると快晴!すばらしい水色の青空でうれしくなる。暖かいお茶を飲んで出発。道から見えた、比叡山は岩山がすごい迫力!のんびり準備しすぎて、取り付きについたら10時を過ぎていた。
1ピッチ目I野さん、2ピッチ目S口、3ピッチ目Mさん、と順番にリードしていった。リードもフォローもすごく楽しい。3ピッチ目で、ニードルのてっぺんに立つ。景色が最高!ただ、高度をあげるにつれ、きつかった風が、ほとんど暴風になった。ニードルのてっぺんからは、I峰Aピークのルートがよくみえた。懸垂でI峰の取りつきまで降りる。この先もすごく登りたかったが、ロープが交差してしまうほどの風と、時間も押しているし、懸垂で下山することに。4ピッチ目のビレイ点まで少し登ると、立派なリングボルトがあった。ザイルいっぱいの懸垂で降りると、あとは踏み跡を歩いて下れた。(15時40分)
たった三ピッチだったが、充実した登攀だった。ナチュプロルートの面白さにはまってしまった。ここは、またぜひ訪れたいと思う。
車に戻って片付けていると、翌日沢に行くという九州の会の方がやってきて、いろいろ九州のオススメの沢を教えてもらった。温泉への道も教えていただき、迷わずたどり着けて感謝。体がすっかり冷えてしまったので、日之影温泉で暖まれてホッとした。延岡に戻って、チキン南蛮をお腹いっぱい食べて、道の駅「ひゅうが」で泊まった。いよいよ明日で最後の沢。どんな沢かなあ〜と色々考えているうちに熟睡していた。