京都雪稜クラブ - 若さ溢れるオールラウンドな活動 −京都岳連加入−
山行名 | 初冬のバリエーションを楽しむ |
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メンバー | K見(L) T田(文責) |
期日 | 2008/11/22〜11/24 |
山域・ルート | 北アルプス 西穂高岳西尾根 |
山行形態 | 積雪期縦走 |
17時10分松本発のバスに乗り、高山に向かう。途中の峠では雪が降りしきり、道路まで新雪で真っ白であった。高山についても雪は降りやまない。K氏の到着を待って相談した結果、新雪が積もる中での西穂〜奥穂縦走は危険であろうこと、3日目の天候悪化が予想されることから、ルートを西穂西尾根に変更することにした。ラーメン屋で夕食を食べてから、23時頃バス乗り場の片隅でねる。この頃にはやっと雪もやむ。久しぶりの駅泊。
バス代(松本→高山)3100円
6時に起き、6時40分のバスに乗る。新穂高でロッカーにいらない荷物をデポし、先ずは穂高平避難小屋に向かう。登山道の入り口が分からず、遠回りをしてしまった。小屋を少しすぎたあたりで、尾根に取り付く。道ではないため、最初しばらくは笹に少々悩まされる。雪はひざ下くらいである。1940m地点まで高度を上げると、驚いたことに夏道らしき標識と、先行Paのトレースがついている。ここからは傾斜も落ち、笹もなくなり、ペースが上る。2200地点で先行Paは幕営していたが、我々はもう少し進む。が暗くなってきたので、結局2240mの狭い天場で幕営。夕食に肉だらけの豚汁を食べ、20時30分に就寝。
バス代(高山→新穂高)2100円、ロッカー代200円/3日
4時に起きる。マットが薄いせいか、少し寒かった。朝食にスパゲティーを食べ、6時15分に出発する。雪が徐々に深くなってきたため、2340mでワカンをはく。ここは快適そうな天場で、笹と遊んでいるくらいなら、ここまで高度を上げたほうがよい。はいている途中に先のPaに抜かされる。私にとっては初のワカン行動であったが、ひざ程度の積雪ではあまり威力を発揮せず、第一岩峰を巻く際に脱ぐこととなる。2500mくらいまで上ったところでアイゼンをはく。
先行Paは引き返してしまい、再びラッセルが始まる。ひざ上程度の積雪のなか交代で先頭を歩くが、調子の上らないTは先頭を行くKになかなか追いつかない。このあたりまでくると樹林が途切れ、雪の下はハイマツか岩になる。ガスと雪で視界が悪く、2700mあたりでうっかり支尾根に入りそうになった。2738の小ピークを越えると、いよいよ岩場が見えてくる。先ずは左からK氏がリードし、半ピッチで抜ける。粉雪が吹き付ける中、しばらくラッセルで進むと、再び岩場が見えてくる。この時点で15時、進むべきか幕営すべきが迷うが、ロープを出さなければ山頂まで抜けられる可能性もあり、そのまま進む。しかしルートは程なく険しくなり、引き返すことになった。その場にロープをフィックスして、岩場の基部まで懸垂で戻り、暗くなり始めるなか狭い台地にテントを張る。風雪とガスでかなり萎える一日であったが、テントに入るとやっと一息つけた。夕食はマーボー春雨。日が暮れてから岩場を見ると、恐ろしげであった。
4時に起きる。やはり少し寒かった。しかし外は風もなく、予想に反して晴れている。明るくなってくると、周囲の山々がすべて見渡せた。岩場の上には、山頂の標柱も見える。雑炊を食べ、周囲の写真を撮ってから、6時半に出発。最初1ピッチは昨日のフィックスをたどり、以降は半ピッチずつ交代で上る。岩がまだ凍っておらず、浮石だらけなのには閉口した。最後の急斜面まで一応ロープを使用して、8時20分にようやく山頂到着。連休中に上ってきた人もいるだろうが、トレースはほとんど消えていた。下山は一般ルートだが、なかなかいやらしい。独標をすぎるとしっかりしたトレースが残っており、ペースが上った。あとはただ、トレースに導かれるままにロープウェイの駅まで足を動かした。
ロープウェイ代1800円/人(内荷物代300円)、バス代(新穂高→松本)3170円
当初予定していたルートではないが、天候や積雪状況を考えると、ちょうど良いルート選択であったと思う。雪が締まっておらず、岩もまだ凍っておらず、歩きにくかった。
西穂西尾根は考えていたよりも長い尾根だった。ラッセルあり、雪尾根およびミックス帯あり、ルートファインディングの必要ありで、充実した山行になった。下部のヤブがかなりうるさく、また上部の岩場はもろかったので、もう少し雪のついた条件なら更に楽しめたかもしれない。相変わらずたくさんの荷物を持って登ってくれた相方に感謝!!