沢登り?縦走@北海道 知床
2010年 8月 26日 | 北海道, 沢登り, 無雪期縦走今年も短かったけど北海道を満喫してきた。前々から歩きたかった知床の山。沢から知床半島縦走の計画を立てた。(本来はモセカルベツ川?知床縦走?サシルイ川下降をしたかったが諦めた)サシルイ川を遡行して羅臼岳に登って硫黄山までの縦走。2泊3日コース。ネットでバスの時刻表とかを調べてると、カムイワッカ橋から奥が工事中とわかった。通行止めということで登山道の途中からカムイワッカ川へ下りて、カムイワッカ湯の滝で温泉に浸かって下山することを考えた。
北海道はなんといってもヒグマが怖い。ヒグマ対策の為に、熊スプレー・鈴を忘れずに用意した。熊スプレーはネットで購入(約10000円)。現地で出発前にスプレーを振って練習。でも本当に遭遇したらこんなの振る余裕があるだろうか。
8/25 女満別空港―ウトロ温泉―道の駅らおす 仮眠
女満別に着いてウトロを目指す。ウトロで寿司を食べて温泉に浸かり羅臼にむかった。知床峠を越えて羅臼へ向かう道が妙に気持ち悪かった。鹿やキツネに何度か遭遇する。道の駅らおすにはキャンプカーが多くて一安心。
8/26 4:00起床―6:00出発ー7:20カイミネ川との二俣―8:00海豊川との二俣―9:50標高385mの支流―11:50標高600mの二俣?標高840mの二俣―16:15登山道―16:20羅臼平―就寝
沢は難しくないが、ヒグマに遭わないか緊張しながら歩いたので精神的に疲れた。沢中で泊まるのはかなり勇気がいるので1日で羅臼平まで頑張った。海抜0mからのスタートで標高1300mまで登る。
標高300mぐらいまでは川歩きで、ただただひたすら歩くのみ。左岸・右岸にある獣道を利用する。標高300m付近を過ぎたあたりからナメや小滝が出てきてやっと沢らしくなる。やっと面白くなってきた。標高385mの左岸からの支流が滝となって出合う。大きな滝で水量も多く見応えがあった。しばらく進むと標高500m手前の滝に出合う。下部は簡単に登れるが上部は右側から越えた。少し足元がやらしくて緊張した。さらに滝があって、それは左側から登った。この辺りから多かった雲がなくなり青空が広がり快晴となった。谷に陽が射し込みキラキラと輝いてとても綺麗だった。この後もいくつか滝に出合うが問題ない。標高600mの二俣は左右から滝となって出合うので間違えることはない。滝を眺めながら休憩をとった。左はナメ滝、右は3段滝となっている。右側から草付きの泥壁を登る。滑りやすくて怖かった。この後も滝があり、左側からモンキークライムをして巻いた。そして小滝やナメが続いて、なんて綺麗な谷なんだろうって思いながら進む。840mの二俣は左へと進むが、10mほどの滝に出合う。少し右俣にはいって右側からブッシュの中を巻いた。920m付近で沢は涸れた。あとはルンゼの中を詰めるのみとなる。前方には稜線が見え始め、白い花が咲き乱れるルンゼをすすむ。振り返れば歩いてきた谷や海や北方領土の島が見えた。素晴らしい素晴らしいと何度も思いながら疲れた身体を励ましながら歩いた。少し雪渓が残っていたが問題なく、登山道へ飛び出た。羅臼平に着くと誰一人いなかった。さすがにテント一張りぐらいあるかなぁって思っていたが・・・。淋しいが仕方がない、羅臼岳のまん前にテントを張って、ラジオをつけながらご飯をたべてゆっくりしてると鈴の音が聞こえた。人だ!!テントから顔を出すと岩尾別から登ってきた登山者だった。フードロッカーを挟んで反対側にテントを張ってるらしく、お互い何かあったらよろしく!!ということで挨拶を交わした。夕陽で赤く染まる羅臼岳を眺めて寝た。
?8/27 5:00起床―6:00出発―7:00羅臼岳ー羅臼平―サシルイ岳―オッカバケ岳―二つ池ー羅臼平―岩尾別温泉 泊
朝焼けの羅臼岳を眺めて朝食をとり、テントを片付けてから頂上を目指した。羅臼平から25分ほどの下山道との分岐で、エアリアにも書いてある岩清水で滴ってる水をとった。とても冷たい。テント場から約1時間で頂上に着いた。天気は最高で素晴らしい眺め。半島なので左右は海、知床の山々が見渡せた。ちょうどテント場で一緒だった方とタイミングがあったので写真を撮ってもらった。
下山でカムイワッカ川に入って下降する予定だったが、機内で本を読むとザイル50m必要とわかった。調べ不足。30mしか持って来なかったので藪をこいでおりようかとも考えたが、めんどくさくいからカムイワッカ川へ下りるのをやめた。縦走路をそのまま下りても良かったが、工事中の道路を歩けるかわからないのと下りた時に面倒なことになるのも嫌なので岩尾別温泉か羅臼へ下りることにした。二つ池までのんびり歩いて知床の山をたのしむことにした。アップダウンがけっこうあって疲れる。誰一人いない縦走路。ちょっぴり淋しいけど静かな山を楽しんだ。沢では水の音で鈴の音が消されるが、縦走路では大きく音が鳴り響いていた。ハイマツが足にひかかって歩きにくかったり、背丈ほどの藪でトンネルになっていたり、白い花が咲き乱れていたり、チングルマの咲いた跡がいっぱいあったりと、久しぶりの縦走を満喫した。二つ池から硫黄山・知円別岳を眺めて羅臼平に戻った。羅臼平からは羅臼に下山すれば車の回収に時間もお金もかからないが、せっかくなので横断することにした。それに岩尾別温泉へ下りる方がコースタイムは短い。羅臼岳から単独で下りて来る人が見えた。久しぶりに人を見ると安心する。途中、獣臭いところがあったので鈴をきつく鳴らしながら夕方無事下山した。