沢登り@俵谷(北陸 石徹白川水系)
2016年 10月 13日 | 奥越・奥美濃・白山, 沢登り山行名:沢登り@俵谷(北陸 石徹白川水系)
日時:2016年10月11日(火)~12日(水)
メンバー S見 K田 T柳
11日:10:34小谷堂~12:30林道終点~14:00 880二股C1
12日:07:00C1~08:30 20m大滝下~09:00 20m滝上~09:30逆くの字滝09:50~12:40880二股13:10~13:40林道終点15:19小谷堂
三連休の土日出勤の代休を早速利用して、普段なかなか一緒にいけない、会の皆さんと泊まり沢を企画。
昨日のよろぐろに引き続き北陸石徹白川の支流、俵谷を遡行することに。
11日
初日の行程は短いので、京都駅7時集合でややのんびりめの出発。久々の東海北陸道で高鷲まで行き、白鳥高原を経て石徹白の奥へと進んでいく。
この辺りに来るのは2月にスキー縦走で訪れて依頼だ。
今は廃村となった小谷堂にある俵谷林道の入口に車を停めて適当に準備をして出発。
むかごを見つけて頬張りながら第2堰堤先から入渓。
しばらくは単調な河原歩きだが、倒木からにょきにょき出ているヒラタケやブナハリタケにテンションを上げながら歩いていく。
ほどなく階段状の滝が出てくる。特に難しさはなく簡単に直登できる。
帰りにメンバーのS見さんから聞いたが、この滝で見られるような俵型をした岩が俵谷の由来だそうだ。
時おり出てくる小規模なナメに心を踊らせながら進む。
周りを見渡すと、サワグルミやトチの巨木がいい感じの森だ。山域が近いだけあって奥美濃に少し雰囲気が似ている。
水量の多い二股が出てくるが、880二股か微妙に確証が持てないので、先の様子を見てみる。
1つ滝を越えてゴルジュ地形を進むと2段10mほどの滝が出てきて、さっきのが880二股と確信する。
それにしても、直登は難しそうだし、巻きもめんどくさそうだ。
とりあえず二股に戻り、テンバ設営。
ツェルトを張り、存分に薪を集めて着火。ほどなく火は安定する。
久々の焚火だ。持ってきた酒やつまみを焚火の 横で味わう。最高の時間だ。
採れたキノコもとりあえずアヒージョもどきにしてみる。
ヒラタケは風味が素晴らしい。
うつらうつらしたりしながら、晩飯を作る。飯盒に加え、S見さんが焚火缶を持ってきていたが、やはり優れもの。
焚火缶の購入も検討せねば。
メニューはキノコ鍋。ブナハリが香り、ヒラタケは美味しく素晴らしい。
自分で食べるものを見つけて食べるのは本当に喜びが大きい。
焼き芋なんかもして、幸せな夜は更けていった。
12日
翌朝、焚火を再点火しすき焼き風うどんを食べる。卵も入りおいしい。
ボヤボヤしていたら出発が7時になってしまった。
さて昨日の2段10mの滝。左岸の側壁から巻き上がれるかと思ったが、手がかりがなく難しそう。
少し戻ったところから巻きにかかる。
灌木帯に入るまでが足元が脆くていやらしい。
ザイルを引いて傾斜が緩くなるまで登る。
沢身には簡単に戻れた。
続く滝も10m弱あり、直登は難しそう。左岸の小尾根を登っていき適当に滝上へ。マジ落ち口のすぐ上にでるので注意が必要。
続く滝はネットの記録でもよく見る大きなナメ滝。
少し規模の小さくなった白滝みたいだ。
左岸からsamoaが登る。出だしだけちょい迷うくらいかと思い、後続に登ってもらうも上部で苦戦し落ちてしまった。幸い怪我がなかったからよかったが、トップとして滝の評価がいまいちだった。
無理せず左岸から小尾根越えるように巻いてもらう。
ちなみに滝上もナメ滝が続き明るく美しかった。
続く2mほどの小滝もシャワーでもしないと容易には突破できなさそう。
ということで、右岸から巻きにかかる。灌木を頼りに登っていくが、なかなか切り立っており沢身に降りることができない。
結局、ブッシュをこいで2つほど滝をまとめて巻くはめに。
やっとこさ巻き終わりに出て少し進むと20m以上はあるであろう直瀑がお目見えする。
迫力があり素晴らしい。
写真を撮ったりしながらしばし休憩して、巻きにとりかかる。
右岸の急な尾根地形を登り滝上へトラバースする。
足元が脆かったり、浮石があったり一筋縄ではいかない。
巻き終わりのところにテンバ適地あり。
滝上も明るい雰囲気で、どことなく金ヶ丸谷の原頭部に似ている。
2mほどの小滝を左岸からブッシュ伝いに登ったりしながら進んでいくと、大きな二段15mくらいの滝が出てくる。
これもネット記録でよく見る逆くの字滝だ。
明るく朝陽に輝いていていい感じたが、出発してから三時間弱。引き返しのことを考えると時間切れ。
もう少し進めると思っていたが、ルート取りに時間がかかってしまった。
しばし滝を鑑賞して引き返し。
ここからは怒濤の懸垂下降ラッシュ。
大滝の巻きは急な尾根地形部分を懸垂下降。50mザイル一杯で下部の緩いところまで。
大巻きしてしまった滝も今度は滝身を懸垂。登れなかった2mの滝も懸垂下降する。
ナメ滝の巻きも懸垂するが、直下の滝の方に行ってしまい登り返してルート修正。
直下の滝は行きのとおりに巻道を下ろす。
2段10mが滝上の倒木に捨て縄をかけて懸垂して、懸垂祭りは終了。
ようやくテンバに帰ってくる。結局登りと同じくらい時間がかかってしまった。
適当にテンバを撤収して下っていく。階段状は簡単にクライムダウン。
天気は下り坂で時折小雨がちらつく。寒気のせいですっきりとはいかないのだろうか。
そんなこんなであっという間に堰堤に到達。
帰り道もムカゴを収穫しながら下っていき小谷堂まで。
目的地である小白山に辿りつけなかったのは残念だが白山近辺の沢の雰囲気を味わいながら沢なかで泊まることができてなかなか満足のいく山行だった。
また季節を変えて再訪したい。
帰りは福井周り。平成の湯で汗を流し、福井IC近くの十阡萬でがっつりサーロインステーキ定食とおろし蕎麦でお腹を満たして、京都への帰路についた。