Kさん日本百名山達成記念山行@光岳

2017年 10月 11日 | トップ画像, 会企画山行, 南アルプス, 無雪期縦走

Kさん日本百名山達成記念山行@光岳
日 時 2017年9月29日(金)夜発~10月1日(日)
メンバー K H岡 I村 T橋ゆ O崎 N部 Y崎 K川 Sモア
ルート 30日 06:02スタート地点~07:33易老渡~09:40面平~12:20易老岳~13:37三吉平~15:05県営光岳小屋~15:25光岳~15:56光石~17:16県営光岳小屋泊
1日 04:56県営光岳小屋~05:15イザルヶ岳05:56~06:45三吉平~07:49易老岳07:59~10:55易老渡~11:56ゴール地点

今回はKさんの日本百名山達成記念山行。
最後の一座、南アルプスの光岳をみんなで登ってお祝いすることに。

久しぶりに中央道を走り、遠山郷の道の駅で仮眠。南アルプス南部に長野側からアプローチするのは新鮮だ。

30日 急登に次ぐ急登を越え光岳へ、Kさんおめでとうございます!
翌朝は4時半起床。眠い目をこすりながら、なかなかの山道を走り、林道ゲートまで。

駐車場には車がたくさんあってビックリ。ただ、全部が登山者ではなく釣り人のものもあり多い。
ちなみにハイヤーはゲートを開けて林道に入ることができる。

適当に準備して林道歩きから登山開始。
ノコンギクやテンニンソウ、セキヤノアキチョウジ、フジアザミといって秋の花を見つつ歩いていく。アケビの実も採れた。

おしゃべりしながら進んでいき、小一時間で易老渡へ。
トイレや駐車場は橋の少し先のようだ。

一休みしていよいよ急登へ。
最初は植林の中をジグを切って登っていく。
ミヤマモジズリやモミジバハグマ、ヤクシソウなんかを見ながら面平を目指す。

途中、数字入りの看板で進捗を教えてくれるがどうも間隔はあてにならない。
なんだかんだで休憩なしで面平まで。

面平はヒノキやブナの巨木が林立し、なにか神社の境内のような落ち着いた雰囲気のあるいいところだ。

 

さて、気を取り直して易老岳を目指して再び急登に。引き続き易老岳の30を目指して数字入りの看板が出てくる。

なにやら曇りがちな気もするが、登る分には暑過ぎなくていい。
高度計も低い方へずれているので、高気圧の中心に近づいているのだろう。

倒木帯やなんちゃってって感じでちょっと痩せ尾根になる馬の背を通過して2時間半ほどで易老岳のピークへ。
分かってはいたが展望のないピーク。
のんびり休憩して先を目指す。

 

易老岳からは少し下る。
途中の崩壊地からは中央アルプスと御嶽がよく見える。
正月に縦走したところが全部見えるし、今回はそのメンバーもみんないるので懐かしい。

三吉平はちょっとした泥地帯になっておりここから信濃俣河内川の源頭部分を詰めていく。
広く広がった沢型に午後の陽光が差し込み、青空のもと色づき始めた紅葉がよく映える。

最後の一踏ん張りだが本当に気持ちのいい登りだ。
振り返れば聖がどしりと構えている。

途中の水場で水を汲んで、最後は湿原の中の木道を歩いて聖小屋へ至る。綺麗でとても立派だ。

O崎さんが白嶺三山縦走で知り合ったOさんとも会うことができた。

とりあえず、適当に荷物をおいて、本日のメインイベント、光岳山頂を目指す。
山頂までは樹林帯だがとても雰囲気の落ち着いた森でウラハクサの草紅葉なんかもとても美しい。

そしていよいよ山頂へ。
前を歩いていたメンバーが突然、足が痛いと倒れこんだため、Kさんが先頭へ。
展望はないものの、立派なボッコがあるピークへKさんが到達!

おめでとうございます!!みんなで書いた色紙や記念の横断幕を出したりして盛大に祝う。
Kさんも本当にいい表情でこっちまで嬉しくなっくる。
みんなで集合写真も撮って賑やかな山頂にになった。

その後は光岳の由来たる光岩を見学に。
ピークには展望はないが、少し先に展望台がある。深南部の山々、遥か彼方に駿河湾まで見える。

そこから光岩までは箱庭のようなとてもいい雰囲気のところが続く。
柔らかな陽光が、小さな池、それに映る紅葉と青空。筆舌しがたい不思議なところだった。

光岩も素晴らしい展望。足元から紅葉が上がってくる感じだ。
地図を広げながらあれが大無間山、黒法師岳と山座同定をしてみるもなかなか覚束ない。
寸又峡温泉へ続く道も面白そうだ。
光岩をよく見ると雲母なのかその名のとおりキラキラ光っていた。

  

さて、空腹も限界に達しつつあるので小屋に戻る。
泊まっている人も他十名くらい。二階の一角を広く使って晩飯作り。
今回はI村閣下によるカレー。美味しいと評判なのでかなり楽しみだ。玉ねぎは飴色になるまで炒めてあった。
同時に酒とつまみを出して改めて百名山達成をお祝い。
暮れなずむなか鍋を囲んでわーわー盛り上がる。

そして、出来上がったカレーは辛口甘口二種類、米もたっぷりでスープもついて素晴らしい!
なによりうまい!あれだけたくさんあったのにもりもり食べてあっという間になくなる。

デザートにはKさんの好物のシュークリームも出て来て幸せな一時。

ひとしきり盛り上がってSモア、K川は外で寝るべくマットとシュラフを一番眺めがいいところに広げる。
月明かりに照らされた富士山や静岡の夜景、赤く光る東京の街がよく見える。
月が明るいが天の川が見え、山深さを感じさせる。
小屋の中のメンバーもぞろぞろと出て来てちびちび飲みながら闇夜の山を楽しむ。
ボチボチ体が冷えたら小屋組は撤収。シュラフに潜り込む。
月が沈んだ頃に目を覚ましたら本当に落ちてきそうな星空だった。

翌朝は日の出を見るために4時起床。
ウィンナーやナムルをぶちこんだラーメンをずるずる啜って、そそくさと荷物をまとめて赤く染まり始めた空を見ながらイザルガ岳を目指す。

片道7分は半信半疑だったが実際いってみたら
そんなもんだった。
富士山の向こう側が一線に赤くなり、左手には茶臼や聖、右手には雲海が広がるという素晴らしい光景。
富士山の上、濃紺ともまた違う色に変わりつつある空には明けの明星が輝く。

少し体も冷えるなか今か今かと太陽が顔を出すのをまつ。富士山と被り気味に出てくるかと思っていたが御殿場あたりの雲の上切れ間から深紅の太陽が顔を出す。

一気に赤から橙に空の色が変わり、どんどん太陽が登っていくにつれ、日の当たる場所が増えていき刻一刻と周りの山が景色が表情を変えていく。
山の中で最も美しく贅沢な時間だ。
写真を撮ったりして思い思いに過ごす。

イザルガ岳をあとにすると大きな霜柱が出来ていて昨晩は放射冷却でかなり冷え込んだことを教えてくれる。

さて、景色を堪能した後は下山を目指すのみ。
易老岳の登り返しは少しダルいがまあこんなもんかくらい。

易老岳からは激下りでしんどいなぁと思っていたけれどみんなでワイワイおしゃべりしながら下っていったら全然気にならなかった。

昨日よりも青空が広がり、日もよく差している。
そろそろ今年のお勤めを終えるであろう葉の緑は夏とは違い柔らかく感じる。

そんなことを思いながら易老渡まで。
林道はO山さんと楽しく喋りながら歩いていったらあっという間についた。

最後に山へ持っていき忘れたクラッカーで改めてKさんの百名山達成をお祝いする。

前夜泊した道の駅に戻り温泉で汗を流す。
その後は飯田に車を走らせて焼肉の名店とくやまへ。
ほぼ1年ぶりだがうまい!お腹も満たせて大満足。終始笑いの耐えない楽しい山行だった。