正月合宿アイス班@濁河温泉はもずし
2014年 1月 10日 | アイスクライミング, 会合宿, 飛騨【日 時】2014年1月10日(金)晩?13日(月・祝)
【行 き 先】御嶽山濁河温泉・はもずし
【メンバー】S々木だ、H岡、S々木な
1月10日(金) 移動
23:00京都駅→0:00菩提寺PA
明日から3連休ということで、車は少し多め。出発が遅かったので、菩提寺PAで仮眠に入る。
1月11日(土) 移動・はもずし
5:00起床→美濃加茂IC→国道41号→9:00道の駅飛騨小坂9:20→12:00濁河温泉・森の仲間→13:30はもずし→16:00頃練習終了→入浴・夕食→21:00就寝
冬型の気圧配置だったので、東海北陸道は降雪によりチェーン規制をしているかもしれないということで、美濃加茂ICで降りて下道で行くことにした。
スムーズに飛騨小坂まで到達し、道の駅で休憩。まだ朝9時頃だというのにもうオープンしていて、美味そうな生しいたけが大袋にいっぱい入って300円で売られており、帰りに買うことにする。
濁河温泉への林道に入ると、積雪が目立つようになる。H岡号のセレナは二駆なので、急坂は不安ということでチェーンを持ってきたそうなのだが、果たして使うことになるのか…。
林道は長く、スピードが出せないこともあって、小坂から1時間半ほどかかった。
11時頃には濁河温泉へ到着したが、温泉街入ってすぐの登りのヘアピンカーブでついにスタック!おそらくスピードが足らなかったと思われる。
チェーンを履いて脱出を試みるが、かなり傾斜のあるところで止まってしまったので、そのまま発進することはできない。いったんバックする必要があるのだが、車が斜めなので、道の脇の雪をスコップで掘ってバックできるスペースを確保しながらだったので苦労した。(後で「森の仲間」のおばちゃんに聞いたところ、今日のような雪であれば二駆でも良いが、降雪直後や、降雨後の凍結した状態だと、四駆でないと無理とのこと。)
車をどこに止めておくか迷ったが、後で温泉に入りに来るからということで、「森の仲間」に駐車させてもらう。
今日は誰も登りに来ていないようで、橋の下へラッセルし、立木で懸垂。車のスタックで時間を費やしてしまい、既に13時半になってしまった。
氷結の状態は良く、登り応えのありそうなところがたくさん。
貸し切り状態ではあるものの、H岡さん以外は今シーズン初アイスということで、まずは簡単なところで練習。バーティカルなところも登ってみるが、かなりコワい。あと2日間でどれだけ慣れるか。
初日はどちらかというと偵察のような感じで終わった。
「森の仲間」で入浴後、橋の上の市営駐車場へ車を移動。(最初は除雪車が雪を捨てに来るかもということで遠慮していたが、「森の仲間」のおばちゃん曰くみんな駐車してるとのこと。)温泉は500円と良心的な値段にも関わらず、源泉掛け流しで露天もあり、熱めのお湯が冷えた体にはちょうど良く、なかなか良かった。
1月12日(日) はもずし
6:45起床→9:00練習開始→16:00練習終了→入浴・夕食→20:30就寝
宴会だけテントでやって、寝るのは車にしたのだが、快適だったせいか寝坊してしまった。朝食を食べて準備している間に続々と車がやってくる。3連休の2日目から来たりもするのだなぁ。
昨日とは違う木から懸垂してみる。なかなか良い場所にドンピシャでトップロープをはることができた。
登っていると、関西岩峰会の人に声をかけられた。全く気が付かなかったが、普段遭対委員会で一緒のK橋さんやフリーに一緒に行ったりしたHさんなどがいた。なんとも奇遇な。岩峰は7?8名くらいで来ていて賑やかだった。
登りのほうは、午前中までの練習でだいぶ慣れて安定してきたので、S々木だは午後からリードで登る。まとまったバーティカルな氷をリードで登るのは2011年の尾白川以来。
短いルートとはいえ、特に問題なくリードで登ることができた。やはりアイゼンの爪を交換したことも効果が大きいような気がした。
1日登りこんで、最後に荷物を背負ってバーティカルを登るのはしんどい…。トップロープとはいえ、ロープも背負っているので荷が重い。
はしっこのほうから歩いて登り降りできるところもあるようだったが、これもトレーニングの一環。
泊まりは、我々と岩峰、もう1パーティのみで、日帰りのパーティも多かった。
2日目も温泉に入り、温まってから夕食。今晩はS々木なさんのフランスパン&クリームチーズにペンネ、スープというなんとも白ワインと相性の良い、なかなか楽しいメニューだった!
といってもやはり寒いので早目に就寝。
1月13日(月・祝) はもずし・帰京
5:00起床→7:30練習開始→11:00練習終了→下呂温泉→帰京
帰りの林道でまたスタックしたら大変なので、余裕を持って11時には切り上げることとする。そうなると登る時間を少しでも確保するために、ちゃんと予定時間通りに起床(笑)。
一番ルートの長いところ(橋の欄干?骨組み?から懸垂)にトップロープをはり、各自ウォーミングアップ。S々木だはリードで2本登る。スクリューが奥まで入らないと、ハンガーがクルクル動いてカラビナをクリップしにくかったのが反省点だったが、おおむね安定して登ることができた。
H岡さんとS々木なさんもかなり安定して登れてきたようだった。S々木なさんは、少しやさしめのところで、今回の目標だった人生初リードに挑戦し、見事登りきっていた。
岩峰も何ヶ所かトップロープをはっていたので、交換し合って登る。ツララ状を攻めてみるが楽しい。(トップロープなので笑。)なお、岩峰の使用していたトップロープ用のワイヤー(ロープをアイスバイルで傷つけないように、ハーネスとロープの間につなぐ)が大変便利そうだった。
予定通り11時過ぎに切り上げ、核心?の林道下山。帰りも登り坂があって心配されたが、チェーンを履いた上できちんと加速していったので、特にトラブルなく降りることができた。ただ、道の駅に寄ったが、やはり生しいたけは既に売り切れだった…残念。
その後、はもずしの帰りによく寄られているらしい上呂の大衆食堂「大安」でケイチャン定食を頂き、せっかく来たので、ということで下呂温泉に入って帰った。下呂温泉街の中にある「白鷺の湯」は、350円と格安(シャンプー・石鹸等なし)ながらなかなか味のある建物で、露天はないが飛騨川の景色もきれいでとても満足だった。
<反省・感想>
・S々木だ
今回は、当初の目的だった「バーティカルをリードで安定して登れるようになる」が概ね達成できたので満足だった。
最初からトップロープで、安心してムーブの確認ができたことは大きかった。アプローチも(懸垂入れて)10分ちょいで、とても効率よく練習できるエリアだと思う。
温泉もあって快適なので、シーズン始めの足慣らしだけでなく、講習会や初心者と来るのにも適していると感じた。
自分の次の課題は、さらに安定感を増して、長いルートでも登れる持久力を身に付けることだろう。筋力とかフィジカル的なものも多少はあるが、どちらかというと、確実・迅速にスクリューをセットしたり、1、2回のスイングでバイルを確実に打ちんだりといったような、できるだけ消耗せずに登っていくことが重要だと思われる。
今シーズンは日帰りでも良いのであと1、2回はアイスに行きたい…。
・H岡
昨年度の合宿も参加するつもりでしたが、ネパールトレッキングの疲れがでたのか、直前に発熱で寝込んでしまい、ドタキャンしてしまいました。
まだヴァーティカルアイスでのムーブがよくわからず、その時々で適当に登っている状態だったので、今回は集中的に登ることである程度の道筋を付けたいという思いがありました。
はもずしエリアということで、心配事はもう一つありました。それは、車でのアプローチです。私のセレナはFFなので、スタッドレスを履いているとはいえ、急坂や凍結した道ではスタックするおそれがあります。昨年度に八ヶ岳の舟山十字に上がれなかったのがトラウマになっています。そこでチェーンを購入しました。実際、濁河温泉に入ってから、上りの曲がり角でスタックしてしまい、チェーンを付けてなんとか脱出するという一幕もありました。
アイスエリアはトップロープで練習できるヴァーティカルアイスが多く今回の目的にぴったりでした。また、温泉もすぐ近くにあり、テントも駐車場に張ることができ、食事はテントで、宿泊は車でできたので、快適な生活を送れました。
ヴァーティカルでのムーブがある程度つかめたので、もう少し固めたいという思いがありますが、今後の山行予定がびっしりでなかなか行けそうもありません。悪天で中止したときは、またアイスクライミングに行きたいと思っています。
・S々木な
本州での冬は滑ってばかりで、八ヶ岳でもアイスをしたことがないし、エリアもほとんど知らない。
合宿で迷惑をかけないか心配でしょうがなかったが、今回はゲレンデということで北海道の層雲峡以来の、2年ぶりの4回目位のアイスクライミングに参加させてもらった。はもずしは、駐車場から徒歩1分、歩いて毎晩温泉に入れ、静かでなんとも快適なエリアだった。
【装備】
?)服装
アイスクライミングは待っている時間が長く、とにかく寒いので、だるまのように着込む。しかも、アックスやらアイゼンで装備に穴があくかもしれないので、それなりのものにした。
全体的に装備にお金をかけない北海道に比べて、はもずしではスクリューホルダー?をハーネスにつけたり(あると便利なんだろうなぁ)、ちょっとした道具や装備のセレブさを感じた。
?)アックス
「アイスは装備だ!」と、刀のようにと、念入りにやすりがけした方を思い出し(姿がちょっと怖かった)数日前から夜な夜なやすりがけ。歯が欠けていた方があり、そちらは削りすぎると刃が短くなりすぎるとケチってあまり研がなかったが、案の定当日刺さりが悪く、現地で研ぎなおし。道具はケチってはならない教訓。
?)アイゼン
たいしたムーブもできないので、と遠慮して前詰め2本でセットしていたが、1本が主流なので、初心者とはいえ堂々と1本前爪にしたほうが刺さりがよさそうだった。
【実際】
次回アイスをするのはいつになるのかわからないので、学んだことや感じたことをメモがてら。
・足2点、手1点の3点支持を基本形とする
・力まず、ひじ、手首が軽く曲がる程度に打ち込む。力みすぎず、打ち込む直前に力を入れると刺さりよし。
・打ち込みは氷の凹部めがけて頭上?肩までの間に行う。横に打ち込みすぎると、力が逃げ、上がったときに刃の角度が変わるので抜けやすい。
・足は氷に対してほぼ垂直になるようにけりこむ。足元をみながら。
・基本形→片手→片足→もう片足→基本形に戻るの順で上る。両手を打ち込んでから身体をあげようとすると、手の消耗が早いのでつらい
・スクリューは腰の位置でねじ込む
【感想】
今回の目標はリードすること。
1日目 開始も遅くなったことから、数年前を思い出しながらのんびり。
2日目 イメージしながら、なんとなく感覚がつかめてきて楽しくなる。トップロープ下でのスクリューのセット練習。終盤になると疲労のためヨレヨレ。
3日目 なんとかリード2本行う。1本目は落ちるんではないかとヒヤヒヤした。2本目は簡単なところで。とはいえ、痛いのと怖いことが苦手な私にとって、リードは精神的な疲労が大きい。
目標も達成でき、気分よく岐路についたのですが、帰宅して自身の登りを動画でみると愕然としました。ヘタすぎる?!!!!かっこいいアルパインクライマーへの道は程遠い(笑)
いろいろと下調べ、準備、ご指導いただきましたS々木ださん、H岡さん、本当にありがとうございました。お二人の登りとモチベーションの高さにいろいろと刺激を受け、総数・道具・ノウハウ等、(私にとっては)敷居の高いアイスクライミングを経験させていただき、大変感謝しています。今回のこと、いろいろと冬山に活かしていければと思います。
以上