頸城 昼闇山(山スキー)

メンバー ハタヤ、ニシムラ
期日 2006年3月21日(火)
地域・山域 新潟県 頸城山塊
ルート 焼山温泉〜アケビ平〜昼闇谷右岸北尾根〜昼闇山〜1350mより昼闇谷滑降〜焼山温泉
山行形態 山スキー
文責 ハタヤ

コースタイム

2006年3月21日(火)

4:00 起床
5:20 焼山温泉(360m)出発
6:40 アケビ平(550m)
7:40 昼闇谷右岸 北尾根取り付き(850m)
10:00 スキーデポ地点(1350m)
12:10-12:20 昼闇山山頂(1840m)
12:20 下山開始
13:20-13:30 スキーデポ地(1350m)
13:30 滑降開始
14:20 アケビ平林道終点(750m)
15:20 焼山温泉(360m)

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報告と所感

出発まで

前日の焼山北面台地で読図・体力不足を痛感させられた。
今回の遠征でもう一品選んでみた頸城の中ピーク・昼闇山(ひるくらやま)。
昨日の降雪もあって決して楽ではなさそうだが、せめて行けるところまでは行っておきたいところである。

2006年3月21日(火)

4:00 起床
焼山温泉の駐車場からは、尾根が大きく羽を伸ばしたような昼闇山がすぐ向こうに望める。さて今日はどこまで行けるだろうか。

5:20 焼山温泉(360m)出発
6:40 アケビ平(550m)
焼山温泉スキー場のリフト沿いに進んで、なるべくアップダウンにはまらないように進めば植林地帯のアケビ平に出る。

7:40 昼闇谷右岸 北尾根取り付き(850m)
計画を練っているとき、昼闇谷右岸の北尾根か左岸の北西尾根かどちらから行こうか迷っていた。
後者のほうが斜面が緩そうで登りやすそうだったが、昼闇谷が割れていると徒渉をせねばならないことを考えてやや等高線は密だがそのまま取り付ける前者のルートを選択した。
尾根に取り付いてから斜面が新雪・深雪・氷などめまぐるしく変化、アイゼンを履いてガシガシ直登したかと思えばスキーを履かないと膝まで埋もれる箇所もあり、着脱になんとも忙しい。
頸城の異形のピーク、阿彌陀山・烏帽子岳が白く輝いている。間近にこの風景を眼に焼きつけられることを幸運に思う。

10:00 スキーデポ地点(1350m)
次第に尾根は細くなり、藪尾根の様相を呈し始めてスキーを担ぐ。
稜線にはところどころ雪庇が張り出している。雪庇が崩れたわけではないが木の脇のトラップにニシムラ君の身体がすっぽり埋まったときはなんとも嫌な気持ちになる。

12:10-12:20 昼闇山山頂(1840m)
稜線の傾斜がいよいよ増してきた1350m、スキーをデポして山頂1840mを目指すことにする。
気合を静かに入れ直してアイゼン+ピッケルに切り替え行軍を開始。急な雪稜をおおむね膝下〜膝上のラッセルで登っていく。
前半はハタヤ、後半はニシムラ君がトップを務めいくつ雪稜を越えただろうか、12:10、ようやく山頂着。焼山・吉尾平の真っ白な斜面が吹雪の向こうに広がっている。いつか楽しめる日が来るだろうか。
山頂の北面は雪庇が発達していたため、昼闇山山頂からカールを覗きこむことはとてもではないができなかった。

12:20 下山開始
さすがに稜線になると1800m台の山といえども風は強い。時折耐風姿勢を取らねば不安になる場面もあり写真を撮ってそそくさと下山を開始。急な雪稜はバックステップで下りる。
気温が上がっていなかったためか、雪面を崩さず安全に下りることができた。

13:20-13:30 スキーデポ地(1350m)
慎重に歩いて1時間弱でスキーのもとへ。ふうっこれで帰れます。
13:30滑降開始。昼闇谷に吸い込まれるように滑る。標高を下げるとさすがに雪は水気を含み重くなるが真っ新な斜面にシュプールを刻んだ。
昼闇谷の底に下って、初めて昼闇谷カールのスケールの大きさが実感できた。あの壁のような斜面を滑る人がいるとは本当に驚きである。

14:20 アケビ平林道終点(750m)
一旦シールを装着、昼闇谷からアケビ平に登り返す。北西尾根方面に数日前に入山したと思われるスキーの跡が認められた。
昼闇谷が割れているのではないかという心配は全くの杞憂だった。

15:20 焼山温泉(360m)
スキーを使ったのは行程の3分の2程度だったが、なんとかピークを踏めたことに満足した。
焼山温泉で心ゆくまで暖まり、余韻に浸りながら帰途についた。

山行を終えて

なんとか積雪期の頸城のピークに足跡を残すことができた。
標高1350mから山頂1840mまでの標高差500m弱の膝上ラッセル、これは同行者のニシムラ君との共同作業なしではなしえなかった。単独なら1600mあたりで力尽きて引き返していただろう。 物好きしかやらないような山行に黙って付き合ってくれたことに感謝したい。
Webの記録を漁ってみる限り、昼闇谷山頂から昼闇谷カールに飛び込む山スキーヤは必ずしも珍しくはないようだ。次回来るときは少しでも高い標高から滑降を始めたいところである。

 

 

昼闇山。右下から伸びる尾根を登った

 

アケビ平での夜明け

 

左から阿彌陀山、烏帽子岳、前烏帽子岳?

 

前烏帽子岳?

 

左から阿彌陀山、烏帽子岳

 

北尾根1300m付近から昼闇山

 

雪稜をラッセルして登っていく

 

山頂。彼方に鉾ヶ岳

 

山頂。うっすらと焼山が望めた

 

北尾根1350mから昼闇谷に吸い込まれた


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