安達太良山 杉田川

山行名 安達太良山 杉田川
メンバー L:I野H内  
期日 2008/9/22
山域・ルート 安達太良山 杉田川
山行形態 沢登り

I野の記録

 

9月21日 移動

野洲駅15:30→栗東IC→磐梯SA仮眠23:30→

9月は台風がよく来る時期で、昨年も連休に予定していた谷から転進になった。今年も案の定やってきた。どうなるかわからない状況が続き、行くか行かないかギリギリまで悩み、2人ともまったく用意ができてなかったのもあって4日間の沢旅を諦めた。ころころ変わる天気予報をにらめっこしながら、1泊2日では関西からは遠すぎていけない谷か2泊3日の谷へ転進することにした。転進先として奥利根か会津か吾妻連峰あたりで再検討し、吾妻連峰中津川と安達太良山杉田川を候補にして、中津川をのんびり2泊3日で遡行するか、1泊2日でぬけれたら杉田川へいくことにした。
13日午前中は地図を買いにいったりと準備でバタバタで、あっという間に時間が経ち15時半に集合場所野洲駅に着いた。野洲駅近くのスーパーで沢泊用の食料を買い込み、なが〜いドライブがはじまった。途中のSAで晩ご飯を食べてなんやかんやと話をしながら意外にもあっという間に猪苗代磐梯付近までやってきた。深夜割引を使いたかったので磐梯山SAで仮眠することにした。

9月22日 

SA→猪苗代磐梯IC→安達太良山温泉→杉田川取付7:45→入渓7:50→二俣10:10→登山道交差10:50→仙女平11:20→頂上12:40→下山→安達太良山温泉→二本松市→中津川渓谷 泊

3時半頃だったか高速から下りた。(600キロ強 7500円)まだ早かったので猪苗代湖畔に車を止めてさらに仮眠をとった。目が覚めると曇り空、今にも雨がふりそうだった。中津川の白滑八丁を晴れた青空のもと歩きたかったので、天気の良い22−23日に入渓することにして杉田川へ向かった。
古びた安達太良温泉前をとおり奥の駐車場に車をとめた。さすがにこんな天気の日は誰もきてなかった。駐車場に着くやいなやきつく降り始めた。橋の上から沢をみると水量はまだ増えてないのと、登山道がすぐ側にあるのでエスケープもしやすいのでとりあえず谷に入ることにした。雨にうたれながら日帰り装備を用意して7時45分に出発した。
杉田川は日本百名谷に選ばれているらしいが、雨だったせいかそれほど素晴らしい谷とは感じなかった。また、登山道がすぐ側にあるので安心感はあるが、谷として魅力を感じさせなかった。しかし、初めての山域で新鮮だった。谷は特に問題になるようなところはなく滝を越えていく。途中、登山道と交差するときにキノコを見つけた。H内さんいわく食べれるキノコらしい。本当??悪いが疑った。とりあえず今晩食べる分だけとって下山したら聞いてみようということになった。小滝やナメが続き飽きることはなく、ナメでは滑り台をして遊んだ。(水量が多くて流れがあって楽しかった)
釜をもった滝が連続するがへつりながら登ることができる。これを過ぎると谷は二俣になり右へすすむ。10メートル2段の滝を越えると仙女平からの登山道に出合う。ここから仙女平まで意外に長かった。まだ時間も早かったので視界は悪いだろうが安達太良山の頂上へむかうことにした。この日は安達太良山マラソン大会があったようで数名のランナーとすれ違った。雨だったので足もとは泥でぬめり、かなり歩きにくかった。こんな日に大会なんてご苦労様だ。
ガスで頂上からの景色はいまいちかと思っていたが、頂上に着くとガスははれ予想していた以上に良くて満足することができた。下山はくろがね小屋のくろがね温泉へいきたかったが遠回りになるので来た道を下ることにした。残念、入りたかったなぁ。登山道を素直に下ると安達太良温泉の下の表登山口に着いて車道を登り返さないといけないので、H内さんが登山道から斜面にそれてショートカットするということで道なき道を急遽進むことにした。しばらくトラバースぎみにH内さんの後ろをひたすらついていくと、ドンピシャとはいかなかったが今朝止めた駐車場のすぐ近くの車道に出た!!すごい、さすがH内さん。安達太良温泉で汗をながして、食べれるキノコか確認して(H内さん大当たり)、中津川渓谷の駐車場でキャンプした。

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H内の記録

猪苗代湖畔の浜辺の林の中で朝を迎えた。前夜から降り出した雨が朝になっても降っている。さて、今日は中津川に入渓出来るだろうか?答えはI野さんに聞くまでもないような空模様。初日から思いやられる。事前にI野さんが調べていた杉田川(日本百名谷)に向かうべく、薄暗い朝の大玉村を北上する。
 杉田川には遠藤ヶ滝を巡る遊歩道があり、その入り口の駐車場に着く。雨が激しく降り、山にはガスが纏わり付いている。天気は悪いが気分一転、駐車場横から直に沢中に入る。薄暗いモノトーンの中を最初は単調に進む。幸い水量はたいしたことは無さそうだ。遊歩道と何度か交錯しながらやがて遠藤ヶ滝手前の綺麗な円錐形をした滝に出会う。見事に水が前面を均等に静かに滑り美しい。そして直に遠藤ヶ滝。I野さんが「左水際を直登して」との合図で登ってみる。2/3程登って右トラバースが怖い。頭上に岩が張り出し、あと1歩勇気が出ない。恐る恐るクライムダウンし選手交代。さすがI野さんは軽やかに越えた。助けてもらい自分も通過。ここから先は5〜10m程度の滝が適度な間隔をおいて現れる。樋状のナメも長く続き、長さ10m、幅1m弱と狭くなった滑り台を交代で遊ぶ。これは愉快。しかし全身びしょ濡れ。
雨はいつの間にか小康状態。簡単な滝を何度も越え、やがて二俣となり、右に入る。平流が続くようになり飽きてきたころ、朽ちた橋の跡らしき場所に着く。赤テープが2,3ぶら下がっているだけで橋は全く形跡がない。この地点を終了点と判断し、左岸の踏み跡を辿るがゆるやかに右上して進むとどうもおかしい。もしかしてと小沢状の場所まで戻り藪を分けると先に踏み跡があった。坦々と登り気味に進み20分程で仙女平の登山道に出た。雨が降り出したが、ガスはあまり無く、遠くまで山肌が見えている。ここからは一般登山道だ。
すると上からゼッケンを付けた軽装の人と何度もすれ違う。今日は安達太良マラソンの日だそうで、こんな天気にやらなくてもと関心する。もくもくと進み奥岳からの道を合わせると山頂が見えた。ガスは無い。火山弾の礫の道を進み、山頂へ。風が強いが北に山脈が見渡せる。寒いので10分もせず下山。帰りは仙女平から下の緩い下り道が粘土質で、何度も滑りながら悪戦苦闘。いいかげん嫌になった。尻餅もI野さんより先についてしまった。「I野さんもこけろ!」と思いながら行くがこけそうでこけない。う〜む・・・なかなかやるな。
さて、このまま進むとかなり下まで降ろされるので、適当なところから右斜面を降りようとI野さんに提案する。先頭を交代し薄い藪を分ける。勘で方向を決め、途中林道を横切り降りついた先は駐車場の200m下流側だった。30分の短縮ができた。雨はあがっており、すばやく着替えて温泉へ。安達太良温泉という飾り気の全く無い素朴な宿の湯に浸かる。350円でシャンプーなどひととおりあり安い。浴槽からは窓いっぱいに杉田川の水と森が眺められていい温泉だ。途中沢で採ったキノコ(ナラタケ)を見せて尋ねるとおいしいキノコであるとお墨付きを頂いた。今夜食べよう。名前はこの地方では違うようだ。さて明日こそは1泊2日で中津川を遡行しよう。
温泉を後にし、まずはスーパーで夕食の食材を買うべく、一路二本松市中心部に向かう。何度か道に迷ったが見つけ買出しする。そこから今度は山に向かい、すっかり暗くなった頃「道の駅つちゆ」へ着く。ここで泊まることにしかけたが、どうもあけっぴろげで落ち着かない。明日の朝の移動も遠いので、いっそう入渓地点まで行くことにする。長い土湯トンネルで峠を越え、国道から磐梯吾妻レークライン方面に進むと真っ暗な山道となり、車も殆ど出会わない。果たして今日泊まるところは・・・・・不安と期待半分、入渓地点の案内板が出てきた。着いてみると広い駐車場に綺麗で明るいトイレ、それに広く快適な屋根付の休憩所がある。他に車も人も無く、貸し切りだ。渇根田の時に泊まった所より数倍快適。買ってきた食材と採ってきたキノコで楽しい夕食だ。I野さんが腕を奮う。明日の中津川入渓にそなえ「乾杯」とした頃には雨がやや強くなってきていた。

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杉田川入渓

 

小滝が続く

 

斜瀑

 

きのこ

 

滑り台で遊ぶ

 

ナメが続く

 

小滝がつづく

 

全て登れる

 

安達太良山からの景色


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