17 ミヤマキリシマの久重連山・大船山・平治岳(大分)

6月も半ば、庭先や町の街路を飾っていたツツジの花も終ってしまいました。

会社の玄関先に有る築山のキリシマツツジも、枯れた花を残すばかりです。

毎年そのような頃、九州のミヤマキリシマを懐かしく思い出します。

一昔前の事1991年6月に訪れた山です。そこは、九州の北東部に有る九重連山の中です。九州へフェリーでの玄関口の大分より、やまなみハイウエーをバイクで2時間ほど行ったところが長者原(九州では原をバルと言う)の登山口です。1時間ほど樹林の中を登ると雨ヶ池に上がリます。この辺りからミヤマキリシマの花が見え出します。まだまだ序の口です。

木立も開けて登行も緩くなってきた頃、坊がツルの湿原の端に着きます。30分ほど歩くと法華院温泉です。山中の一軒宿と言うより山小屋ですが、この時期には超満員で予約でなければ宿泊出来ないようです。昔から使われているような古い板張りの湯船は、薄明かりに湯気が立って何とも風情があります。湯気の中より、坊がツル賛歌の節が聞こえてきます。私が選ぶ山の名湯でも一押しの隠しダマ(湯)です。

法華院温泉の少し離れた所には、坊がツルの野営場があります。ここに幕営して温泉にだけ浸かりに行くのも良いでしょう。

坊がツルは、1300mの地に有る山上湿原ですが、ほとんどが草地に覆われている処です。ここより、九重連山の東の峰へ向かいます。段原(ダンバル)を経て大船山(だいせんざん)1787mへは、1時間強で着きます。 まずは、段原へ、更に南側へ15分で大船山の頂上に到着です。ミヤマキリシマは、ここにも咲いていますが、この時はそれ程でも無かったようでした。先を急ぎ再び段原に戻り、次は平治岳へ向かいます。平治岳と書いてヒジ岳と言います。北大船山を経由します。途中よりミヤマキリシマが増えてきてすごい!全山ミヤマキリシマ!満開です。こちらは一番良い時期だった様です。どんどん下って大戸越に着きます。そして、これから登る目の前の平治岳を見上げて、ここで一息。すごい眺めです。ここには、たくさんの人が休憩しています。何と、ビールを売りに来ているのにはビックリしました。ミヤマキリシマの中30分の登りで平治岳1643m頂上です。 意外に小さくて可憐なピンク色の花も、これだけの密度で咲き誇られると圧倒させられます。もう笑うしかないでしょう。人の手で剪定された訳では無いのに、見事な咲き様です。

降りて行く間も多くのミヤマキリシマが眼に入ってきましたが、株によってそれぞれの花の色が微妙に違います。それは、自然の競い合いでしょうか。花を堪能して平治岳を後にしました。その後には、法華院の温泉を堪能しました。

(河原)

コースタイム

1991.6/8(土) 

長者原11:25 → 雨ヶ池12:20 → 法華院温泉13:00〜13:40 → 段原14:40 → 大船山(1787m) 14:55 → 段原15:10 → 北大船山 → 大戸越15:55 → 平治岳(1643m)16:35〜16:50 → 大戸越17:30 → 法華院温泉18:00

6/9(日)

法華院温泉7:20 → 長者原9:15

地図 

国土地理院 25000分の1 久住

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