京都雪稜クラブ - 若さ溢れるオールラウンドな活動 −京都岳連加入−
メンバー | CL アサノ・SL ハタヤ・ニシムラ |
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期日 | 2005年5月2日夜〜5月4日 |
地域・山域 | 富山県 剱岳周辺 |
ルート | 室堂−雷鳥平−剣御前−剣沢−二股−北股−池の平小屋−小黒部谷−大窓雪渓−中ノ谷−白萩川−馬場島 | 山行形態 | 山スキー | 文責 | ハタヤ |
5:20 富山駅出発(富山地鉄)
6:20 立山駅到着
7:30 立山駅発(室堂への直行バス)
8:40 室堂到着
9:35 室堂発(2430)
10:10 雷鳥平(2270)
12:14 剱御前小屋(2740)
12:30 剱沢小屋(2520)
12:50 真砂沢ロッジ付近(1760)
13:05 近藤岩、二俣(1570)
14:20 平の池(テントサイト)(1980)
16:00 夕食(ペミカンカレー)
19:15 就寝
5:00 起床
6:00 朝食(焼きそば)
7:30 平の池発(1980)
7:50 池の平小屋(2040)
8:15 大窓出合(1530)
10:50-11:20 大窓(2180)
11:40 西仙人谷(1530)
12:20 徒渉(990)
13:20 馬場島(770)
山スキーをかじり出して実質3シーズン目で剱というのも時期尚早の感があったが、経験値を高める絶好の機会とばかりに、アサノさんが出された計画を前に翌日には参加表明をするしかなかった。
僕の敬愛する山スキーヤの報告によると、このルートの特に後半は落石が頻繁に起きる危険地帯を行くとのこと。これまでなごみ系の山スキーしか経験のない自分がそのような斜面を本当にこなせるのだろうか。
参加を決めてから飛騨沢・笠羽谷と少しばかりの予行演習を積んで、GWを迎えた。
まずは室堂から雷鳥平への滑りでウォーミングアップ。雪は適度に緩んでおり快適。
剱御前への登りは縦走パーティと抜きつ抜かれつ進む。照り返しで全身汗ばむ。
剱御前から近藤岩まで剱沢を標高差1000m近く滑る。スキーだと剱御前から剱沢小屋まで5分で着いた。
剱沢からは人もぐっと減る。平蔵谷出合では、2年前に遭難された会員の冥福を祈り一同手を合わせる。長次郎谷は間口も広く登りごたえがありそうだ。真砂沢には幾筋ものシュプールが認められる。このあたりから雪がグサグサになってくる。近藤岩から三ノ窓雪渓へスイッチ。剱御前からここまで実質30分かかっていない。
北股に入り、1800m付近からツボ足。池の平小屋の直下の平の池(1980m)でツエルトを張る。この日は単独行1名と僕たちだけ。
後立山・八ツ峰・仙人山の広大な斜面に抱かれて一夜を過ごす。
5月3日の緩やかなルートとは一変して、小黒部谷と大窓の登りと下りは落石や雪崩の恐れもある危険地帯とのこと。心を落ち着かせてテント場をあとにする。
池の平小屋まで一登り。まずは小黒部谷を標高差500m、大窓雪渓の出合まで滑る。
まだ雪が多いため落石は少なそうだ。雪も緩んでおり心配ないだろう。剱の懐に入れる喜びで全身武者震いしてきた。
地図の等高線より心なしか斜面は緩やかに感じられる。意外にも快適に出合に到着。大窓がはっきり先に望める。
さすがGW、ツボ足のトレースが認められる。ハタヤのシールが濡れて効かなくなり、斜面も急になってきた1890m付近でツボ足に切替。大窓への最後の登りは左側をきわどく乗り越した。
剱側から見る後立山連峰は山容もなだらかで味わい深い。話に聞いていた黒部別山は地味な輝きを放っているように見える。
お地蔵さんにお供えをしてこれからの無事を祈り、いざエントリー。
やはり今年は雪が多いようだ。心配していたデブリ・落石はそれほどうるさくない。
一下りしたあと、2100m付近から斜度が突然急になる。なかなか手強そうですね。全身が熱くなってきました。ここはひたすら基本に忠実に下るのみ。
小刻みにターンを繰り返して西仙人谷出合へ。これで安全地帯に逃げきった。
沢筋に刻まれたシュプールに目を細める。あんな急なところを滑ってきたんだ。
池ノ谷出合の先までスキーで進む。976m堰堤の手前で素足で徒渉せねばならない場面が一度だけあった。
あとは林道を黙々と歩き馬場島へ。バーベキューやオートキャンプでにぎわう光景を脇に、タクシーで富山駅を目指した。