京都雪稜クラブ - 若さ溢れるオールラウンドな活動 −京都岳連加入−
メンバー | アサノ、ホリウチ、タケムラ、カノウ |
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期日 | 2005年10月14日(金)夜〜16日(日) |
地域・山域 | 岐阜県 板取川 川浦谷 |
ルート | 川浦谷橋下〜銚子滝下〜沢ノ又〜二俣〜銚子滝下〜日河原洞トイレ |
山行形態 | 沢登り |
川浦谷沿いの道車止め7:30‐川浦谷橋下8:30‐銚子滝下9:40‐二俣13:30‐沢ノ又(右俣)幕営地14:20
幕営地6:50‐二俣7:40‐銚子滝下10:45‐日河原洞トイレ11:30‐車止め12:30
10月も半ば、そろそろ沢じまいの季節である。以前からホリウチさんと約束していた川浦谷(かおれだに)、奥美濃の美しい森を味わうにはぴったりの季節でもある。
どうしてうまいこと休日をねらって雨が降るのか。昨日までの秋晴れがうそのように夜半から雨が降り続いている。
「さあ、どうするか?」
運動公園入り口のあずまやで天を仰ぐ。とりあえず準備をして行ってみようということになり、車で川浦谷沿いの道に入った。大ツゲ谷手前で通行止めとなりそこから歩く。雨に煙る森も美しい。今回は森を楽しむ沢登り、特に厳しいところもないので雨もまたいいのかもしれない。いつのまにか我々の心から迷いは消え、これから展開する沢への思いだけが心の中を支配していた。
川浦谷の橋を渡ったところからロープ伝いに急峻な岩場を谷に降りる。(8:30)しばらくおだやかな流れを進むと遊歩道工事の大ムカデのようなレールが現れた。予想はしていたが興ざめである。レールは銚子滝手前まで続いていた。来年には日河原洞から銚子滝までしっかりした遊歩道が完成するのだろう。銚子滝には滝見台でもできるのだろうか?
10:10銚子滝左岸からアサノリードでザイルを伸ばし、スラブから立ったブッシュ帯を越える。滝上からはカノウ君に先頭を託しどんどんルートを開いてもらう。滝、釜が連続するがザイルを使うほどではない。どれも楽しく越えていける。イワナも多い。そこここにイワナが走る。釜をゆらゆら泳いでいるところをカノウ君がとうとう手づかみで捕まえてしまった。
大平・沢ノ又の二俣に13:30着。意外と時間がかかってしまった。あいかわらず雨が降り続いている。日も短い時期だし、いいところがあれば幕営することにしよう。沢ノ又(右俣)に入ると流れはきわめておだやかになる。雨に煙る森がなんとも美しい。みごとな巨木たちがそれぞれのテリトリーを主張するかのように間隔をあけて竣立している。
「いつまでも歩いていたいですね。」
先頭を行くカノウ君が見えなくなってしまった。ホリウチさん、タケムラさん、私の3人はキノコ(ブナハリダケを見つけた)を採ったり、写真を撮ったりしながらゆっくりと歩を進める。14:20とてもいい幕場があったので行動を打ち切ることにした。さいわい雨はあがっていた。焚き火の準備をし、しばし森を楽しんだのもつかの間、また大雨である。せっかくつきかけた焚き火を放棄しツエルトを張ってもぐりこんだ。雨は夜半まで降り続いた。
6:50出発。左門岳を越えて大平(左俣)下降の予定だったが、かなり時間がかかりそうなので幕場から下降することにした。雨はあがり昨日とはうってかわって秋晴れである。2段15m滝、銚子滝で懸垂下降、あとは巻きとクライムダウンでスムーズに下降していく。11:30日河原洞の立派なトイレに到着。長いトンネルを抜けて車へと向かった。
今後の川浦谷本谷は銚子滝から上を遡行対象と考えた方がいいと思います。それにしても森が美しい。紅葉のころ、新緑のころ、まだ雪が残っているころ、奥美濃はどんな表情を見せてくれるのだろうか。また原始の森を訪れてみよう。
奧美濃の山々は決して高い山はなく、どちらかと言うとドングリの背比べで、特徴と言っても特段ある訳でもない。奧美濃の山々へ入ってもう20年位になりますが、いつもブナ林の美しさに酔っています。
今年も千回沢山、不動山、滝波山、若丸山などに登りました。
そうした山々から谷を覗くと深い森林帯を蛇行している姿が俯瞰出来ます。
今回はその中でも、以前から行きたかった場所へ1年前からアサノさんと約束していました。
地形図を見ると下流部は少し険しそうで、上流部は等高線の間延びや、稜線間際の沢や広葉樹のマークばかりで、また、板取川最源流と、興味尽きない地形をしている。
上流部は想像通りゆったりとした快適な自然林が続き幕営には理想の場所で、霧が幻想的な風景を醸し出していい気分で過ごせました。
中流部は銚子の滝の他、その上部の15m程の滝や、中の又、大平手前300mにある滝など、結構地形図では想像できない滝が掛かり楽しめた。
1日目は雨ばかりだったが、今回のメンバーは静かな人ばかりで、またいつもとは違う雰囲気で自然を堪能出来て良かったです。
天気は悪かったが、やはり山中1泊することで山行の味わいがぐっと深まることを実感でき、奥深い山に中でのたわいない歓談も印象に残りました。
アサノさんはいかにも沢屋という感じで、ルート取りもすばらしく、私も少しは技術を身につけたいと改めて思いました。
少し残念なのは、観光用の遊歩道の設置工事中で、そっとしてもらいたい場所がまたひとつ消えて行くことになる。
そうなれば今度は根尾川水域から左門岳越えで行こう。