京都雪稜クラブ - 若さ溢れるオールラウンドな活動 −京都岳連加入−
山行名 | 桃洞沢〜赤水沢下降 |
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メンバー | L:I野(文) K藤 |
期日 | 2008/6/28 |
山域・ルート | 桃洞沢〜赤水沢下降 |
山行形態 | 沢登り |
2日目は早く起きて沢へ行き、午後から森吉山をのんびりハイキングに行く事にしていた。
3時半に起きてテントを撤収して取付き点のクマゲラ保護センターへ向かった。森吉山荘から道路は細くなり、所々に先日の地震の影響で崩れたのかと思わせる後があった。準備をしていたら青少年活動センターの係りの方が来られて話を聞くと、地震ではなく昨年の大雨により崩れた跡らしい。クマゲラ保護センターの前に通行止めの看板があった訳がわかった。
6時にやっと出発することができた。赤水沢と桃洞沢の出合までノ口川沿いのブナ林の登山道を行く。出合からすぐに入渓しようと思っていたら係りの方から歩きにくいから桃洞滝まで登山道を歩いていった方が良いとアドバイスを貰った。沢に早く入れないかと思い何度か沢を見るが確かに歩きにくそうだった。そしていよいよ桃洞滝が現れる手前で入渓した。
なんて素晴らしい、谷は大きくて、開放感たっぷりで、両岸は岩盤が露出していてなんともいえない景色に感動した。そして素晴らしいナメが続いている。K藤さんとテンションが上がる。そんな中を進むと桃洞滝40メートルに遭遇した。奇妙な形をしたナメ滝で水量の多い滝とはちがった優雅な雰囲気だった。この滝もそうだがこの谷の滝を通過するときに、本来であればスラブで滑りやすく難易度は高いはずなのに、人為的に作られたステップが右岸・左岸にあって簡単に越えていくことが出来る。
大滝を越えてもナメが続く。沢の中のハイキング。ぼっと歩いていると、これまた不思議な自然によってか人によって作られたのか判らないが大きな穴(聞くところによると2メートルはある様だ、子供がおぼれたこともあるらしい)が空いていてそれにドボンとはまってしまうから注意が必要だ。入渓して早々、K藤さんがはしゃぎすぎてはまりそうになっていた。笑
のんびりペチャペチャと歩いていくと750地点で二俣に出合う。遡行図も下調べでも左俣へ進む予定だったが、見に行ってみると倒木がひどく汚かったので本流へ進むことにした。そして805地点あたりで本流を切り上げて赤水沢へ向かった。谷は細くなり倒木や堆積物が増えてかきわけながら進むとだんだん涸れ谷となり尾根に上がった。そしてほんの少し藪こぎをすると赤水沢支流の源頭に出合った。この藪こぎ中に後ろからガサガサ、ポキポキと音がしてK藤さんが熊?と思い大急ぎで私のほうへ突っ込んできた。笑
赤水沢の支流に出合って現在位置を確認して支流を下り始めた。支流もナメになっていて、しゃがみながら足の裏でズルズルと滑りながら下降していくと赤水沢との出合755地点に無事着いた。ふ〜やれやれ、赤水沢のほうが源頭までナメが続いていているような気がした。しばらく休憩してから下降を始めた。ナメを走ったりぶらぶら歩いたいりと思いのまま歩く。赤水沢は苔がたくさんついていて滑りやすい。すると2段10メートルの滝に遭遇。この滝は左岸のステップを使用してくだって中断から滑り台。小滝が続き、倒木をつかったりして下っていくと赤水沢で一番大きなうさぎ滝40メートルに遭遇した。ここも左岸にステップがありそれを使って中断まで下りて右から左へと滑り台。最初にいったK藤さんを見て苔のせいでコントロールがきかず一番したまで勢いで滑っていった。面白くて大笑いしてしまった。私は走り抜けようかとも思ったが苔が怖かったので続いて滑り台でツルン!!K藤さんも大笑い。なんてたのしい〜。懸垂下降をしていることも多い様で残置スリングもみかけたがザイルをだすほどではなかった。ナメ沢なのに上から下までビショビショになってしまった。
赤水峠への分岐点669地点に出合ってどんどん進んでいくと、大きな岩魚やハヤがうじょうじょ泳いでいた。魚を取ろうと思って角館市で網を購入したが、後で遊魚禁止区域と気づいてつかうことが出来なかった。谷は次第に狭まり足元も砂地となってきて歩きにくくなり、桃洞沢出合手前で登山道に上がった。そして来た道を戻りクマゲラ保護センターへ帰ってきた。
谷は森吉山の東側にあり、山には登ることが出来ないので荷物を整理してから行くことにした。ちょうどお花が見頃でこの山も花の百名山らしい。下から登る気力はなかったのでゴンドラで八合目までいくことにした。とりあえずゴンドラ乗り場まで約1時間車で走って八合目に着くと14時半だった。ゴンドラ最終が16時だったのでピークへ1時間半で行って戻ってこないといけない。どうしようかと悩んだが、歩いている内にピークを踏みたくなり、登山道の脇に荷物をデポして大急ぎで歩いた。のんびりお花を見ながら歩くはずが・・・。するとパトロールの方に出会って注意を受けた。「16時までに戻ってきます!」と言ってピークへ行かして貰い、なんとか頂上について記念撮影をして戻ってくるとパトロールの方が心配だったみたいで待っておられた。わがまま言いましてすいません。大急ぎで歩いたが満喫できた。気持ち良い可愛い山だった。こんな時間から登る人はいないのですいててよかったかも。笑
パトロールの方は地元の山岳会の方で沢屋さんだった。今朝歩いた桃洞沢のことを話すとよく行く谷だという。東北の沢のことを聞いたりしながら下りてきた。以前、NHKで森吉山北面にある連瀬沢がとりあげられた様で、素晴らしい良い谷ということだ。知っていればいきたかったが残念。ただ、テレビで放送されてから入渓者が増えたらしい。まぁまた行く機会があるだろう。
最終のゴンドラに乗って16時過ぎに駐車場へ戻ってきた。パトロールの方に教えていただいたお薦めの日景温泉へ向かった。ひなびた感じが最高。それから弘前市へ向かい常寿司で上にぎりとイクラ丼とホタテの刺身を食べて城ケ倉橋の駐車場で泊まった。満天の星空で明日のお天気と谷に期待が膨らんだ。